第1775回「エルガー没後90年、プレヴィンによる《エニグマ変奏曲》と《威風堂々》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日2月23日は作曲家エドワード・エルガーの命日です。今年で没後90年となります。そんな本日ご紹介していくのは、アンドレ・プレヴィン&ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で聴くエルガーの代表作である「エニグマ変奏曲」と行進曲「威風堂々」です。「威風堂々」は第1番から第5番まで収録されていて、プレヴィンの録音としては交響曲第1番、第2番の録音も存在していますが本日は有名な上記2曲を取り上げていきます。


「アンドレ・プレヴィン指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団」

エルガー作曲:
独創主題による変奏曲「エニグマ」作品36

行進曲「威風堂々」作品39
第1番 ニ長調

第2番 イ短調

第3番 ハ短調

第4番 ト長調

第5番 ハ長調



 プレヴィンは今回の「エニグマ変奏曲」と「威風堂々」の他に交響曲第1番と第2番も録音を残している。上記2曲に関してはいずれ取り上げようと思う。今回は「エニグマ変奏曲」と「威風堂々」の第1番〜第5番をApple Music Classicalにて視聴している。CDでも復刻されることが多い名盤となっており、SHM-CDでも聴くことができるためコスパとしては大分良いと言えるだろう。


・エルガー:独創主題による変奏曲「エニグマ」

録音:1986年1月

・・・たっぷりとしたスケールかつ繊細なアプローチによって演奏が行われているプレヴィン&ロイヤル・フィルによる「エニグマ変奏曲」。今回のフォーマットはロスレス音源だが高音質盤に匹敵するほどのダイナミック・レンジがあるため各変奏ごとにテンポの緩急が明確に分かれている演奏であり、各楽器ごとによるこだわり抜かれた美しさとたくましさを合わせ持つ音色が聴いていて心を掴まれるようなエネルギーのある演奏であった。細部にわたってこだわり抜かれたダイナミクス変化や個々の楽器から感じ取ることのできる息遣いなどが鳥肌が立つものとなっている上に、「緩→急」へと変化した際の効果的な盛り上がりなど聴きどころとしてもバランス良く楽しむことができる演奏となっている。


・行進曲「威風堂々」

録音:1985年7月

・・・有名な第1番をはじめとして計5曲の行進曲「威風堂々」を聴くことができるようになっている。未完に終わった第6番は収録されていないが、透明度の高い豊かなサウンドからなる余裕すら感じさせられる演奏が聴いていて非常に功を奏する演奏となっている。ダイナミック・レンジの幅広さが増していることにより音質の良さを改めて実感できるような仕上がりとなっており、金管楽器と打楽器の一体感もそうだが弦楽器による柔軟性のある演奏は聴いていてメリハリを確かに感じ取ることができるようになっていると言えるだろうか。第1番は頻繁に聴く曲ではあるが、それ以外の曲はそこまで聴かないこともあって新鮮味を感じながら演奏を楽しむことができる「威風堂々」だったことは間違いない。


 プレヴィンによるエルガー作品は今回初めて聴いたがその完成された世界観は非常に素晴らしい演奏となっていた。今月2月28日はプレヴィンの命日となる中で新しい発見ができたことは非常に嬉しいことの一つとも言えるかもしれない。2月28日の投稿で取り上げる曲に関しては決まっているのでまた後日取り上げようと思う。



https://classical.music.apple.com/jp/album/1452398900?l=ja-JP