第1227回「クリュイタンス&ウィーンフィル、フンパーディンクの代表作《ヘンゼルとグレーテル》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃オペラが聴きたいという気分でもあったので、今回取り上げていくのは7月8日にタワーレコード企画で「Definition SACD Series」から復刻されたアンドレ・クリュイタンスとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるフンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」をみていきます。フランス音楽のスペシャリストだったクリュイタンスはドイツ・オペラも指揮しており、ベルリン・フィルとは初録音となったベートーヴェン交響曲全集を完成させています。そんなクリュイタンスとウィーン・フィルによる往年の時代の「ヘンゼルとグレーテル」を見ていきたいと思います。


「アンドレ・クリュイタンス指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」

フンパーディンク作曲:
歌劇「ヘンゼルとグレーテル」



 クリュイタンスが「旧EMI」に残した貴重な録音の一つであり、決定盤としても名高い名盤である。800セット限定で今回発売された。世界初SACD化にして、2022年最新マスタリングが施された高音質盤であるSACDハイブリッド盤となっている。私は今回「ヘンゼルとグレーテル」を初めて聴くわけだが想像していた以上に楽しめる演奏だったことは言うまでもない。


 フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」、1963年11月13,14日、16〜19日、1964年3月23〜26日録音

・・・あのグリム童話でお馴染みの「ヘンゼルとグレーテル」を原作としたフンパーディンクを代表とするオペラである。ワーグナー以降からリヒャルト・シュトラウス以前のドイツ・オペラにおいて重要な立ち位置にある。ワーグナーの下で働いていたこともあって冗談で「子供部屋神聖祝典劇」とフンパーディンクが呼んだこともある。配役は以下の通り。



・ヘンゼル:イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)

・グレーテル:アンネリーゼ・ローテンベルガー(ソプラノ)

・父親ペーター:ワルター・ベリー(バス)

・母親ゲルトルート:グレース・ホフマン(アルト)

・魔女:エリザベート・ヘンゲン(アルト)

・眠りの精、暁の精:リゼロッテ・マイクル(ソプラノ)

ウィーン少年合唱団



 となっている。ムジークフェラインザールにて録音されたこの「ヘンゼルとグレーテル」。ステレオでの初録音とされており、音質もそれなりに良い。2022年最新マスタリングによる効果も大きいと思うが、ノイズもなく、ダイナミック・レンジの幅広さは大分あり、この短いオペラを大迫力かつ彩りある世界観へと変化させている。それによって聴きやすさが増しており、歌手の歌声は伸びやかで煌びやかなものとなっている。また、ウィーン・フィルのサウンドも明るく、弦楽器群の分厚いサウンドが柔軟なスケールによって演奏される瞬間はまさに圧倒的な演奏が展開されている。


 今回の「ヘンゼルとグレーテル」が復刻された「Definition SACD Series」の記念すべき第1弾はクリュイタンスとベルリン・フィルによるベートーヴェン交響曲全集だった。同シリーズからはこれまで大変多くの名盤たちがSACDハイブリッド盤となり、最新マスタリングを施されて素晴らしい音質でさらに楽しめるようになってきた。値段が少々高いものもあるが、それを払ってでも得る対価は非常に大きい。今後もこのシリーズが続いていくことを願いたいところである。


https://tower.jp/item/5450895/フンパーディンク:-歌劇「ヘンゼルとグレーテル」(全3幕)(歌詞対訳付)<タワーレコード限定>