第1175回「バーンスタイン&NYPによるマーラー交響曲第7番《夜の歌》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは2018年に「バーンスタイン生誕100年記念」、「ドイツ・グラモフォン創立120周年特別企画」として発売されたUHQCD盤からバーンスタインがニューヨーク・フィルハーモニックと1985年に録音したマーラーの交響曲第7番「夜の歌」をみていきます。第1回にあたる交響曲全集でも第7番「夜の歌」はニューヨーク・フィルハーモニックと録音を残しているが、第2回のライヴ録音も引けを取らない素晴らしさであるということは間違いない。


「レナード・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック」

マーラー作曲:
交響曲第7番 ホ短調「夜の歌」




 ここのところYouTubeなどでもマーラーの交響曲第7番「夜の歌」に関する演奏動画が上がっているとついつい見てしまう。どれも素晴らしい演奏であることには変わりないので、個人的にはぜひCDないしストリーミング音源が出てくれないかと思っている。同時に久しく聴いていなかったバーンスタインのマーラーを今こうしてここ最近聴いていることが多かったので、今回第2回の交響曲全集に収録されている1985年11月、12月ライヴ録音のUHQCD盤を取り上げている。

 マーラー:交響曲第7番「夜の歌」、1985年11月、12月ライヴ録音
・・・マーラーの代表作である交響曲第5番と同じ5楽章からなる交響曲ではあるが、より難解なものとなった第7番。前作の第6番「悲劇的」でも使われたモットー和音が使われたり、より現代的な面も多い。また、「暗→明」という交響曲の親しみやすい形をいっているものの、やはり第5番を上回る人気とまではいかなかった。第2楽章と第4楽章が「ナハトムジーク」とされていることもあって標題は付けられている。さて、演奏はバーンスタインにとって2回目となったこの曲の録音だが、テンポの緩急がより明確につけられている。各楽章で「緩→急」、「急→緩」といったテンポチェンジを頻繁に聴くことができるというのもマーラーの交響曲における醍醐味である。美しい個々の楽器の音色を余すことなく楽しむことができる第2楽章と第4楽章や強打や、活気のある金管楽器などを存分に味わえる第1楽章、第3楽章、第5楽章と非常に素晴らしい演奏となっている。UHQCD盤であるためやや固めのサウンドが展開され、残響は少なめだがダイナミック・レンジの幅広さは素晴らしい。

 バーンスタインのマーラーはいつ聴いても感情を揺さぶられる。近年のマーラーはそういう演奏が少なくなっている傾向にあると何種類も聴いていて感じている。マーラーの交響曲が今ではクラシック音楽における重要なレパートリーの一つとして加わったことにより、指揮者による解釈も変わってきたということもあるのだろう。そのうちよく見る名盤リストも変わってくると思うが、たまに原点的な立ち位置にあるバーンスタインのマーラーをこうして聴いてみるのも良いかもしれないと思えた。