みなさんこんにちは😃再び緊急事態宣言が出ました。と言っても今回は前回よりも規模が小さく、ほとんど効果がないようにも感じられますが、今後どうなるのでしょうか?
本日は昨年7月15日、私の誕生日の日にリイシューされたモーリス・ジャンドロンによるバッハの名作「無伴奏チェロ組曲(全曲)」をご紹介していきます。タワーレコード限定の「TOWERRECORDS UNIVERSAL VINTAGE SA-CD COLLECTION」企画から発売されたものです。世界初SACDで戻ってきたジャンドロンの名盤を存分に楽しんでいきましょう。
「モーリス・ジャンドロン(チェロ)」
ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲:
無伴奏チェロ組曲(全曲)
当盤は昨年2020に生誕100年及び、没後30年企画として発売されたもの。1964年に録音された当盤はLPレコード時代にフランスのACCディスク大賞やオランダのエジソン賞を受賞するなど輝かしい功績を残した。第二次世界大戦中にはメンゲルベルクやシェルヘンから指揮を学び、指揮者としても活躍していた。日本にも来日しており、1972年には東京都交響楽団を指揮している。
そんな当盤は「人間的なバッハの演奏」と言えるもので、第1番から第6番までの録音を聴いていくととてもチェロから出てくる音とは思えないかのような素晴らしい音色に引き込まれていく。特に有名な第1番の前奏曲は心に問いかけてくるものを感じる。「前奏曲」、「アルマンド」、「クーラント」、「サラバンド」、「メヌエット(ブーレ、ガヴォット)」、「ジーグ」という6曲から構成される無伴奏チェロ組曲は、まさにチェリストにおける重要なコンサートレパートリーとなっている。そのきっかけを作ったのはパブロ・カザルスで、おそらくジャンドロンはカザルスが目指したものを追求したのではないかとされている。
演奏として総合的に見ていくが、世界初のSACDとはいえ、ノイズは録音によって若干残っている。しかし、彼が演奏する音と稀に聞こえる彼の声?がこの曲に対してどのような姿勢で向かっているかより深いものを感じる。これまでこの曲に対してガッツリ聴いたことはあまりなかったのだが、当盤は結構楽しめる演奏だった。演奏におけるダイナミック・レンジも広く、音質は非常に良いものと考えられる。さすがは旧Philipsレーベルと思えるだろう。
今回の演奏を聴いてからというものバッハ作品のCDを買っている。ほとんどグールドによるものが多いのだが、今後さまざまなバッハ作品を聴いていきたいと思っている。今までロマン後半や近現代、現代音楽が中心のレパートリーだったが、ようやくバロックへの扉を開き始めたのかもしれない。クラシック音楽のCDを集め始めて3年経つが、今後ますます聴いていない作品たちを聴く可能性があるだろう。とりあえず、未だ購入していないバッハ・コレギウム・ジャパンのバッハ合唱曲全集を購入したいと思う。値段はそれなりにするが、得られるものも大きいはずだ。