第529回「タワレコ限定SACDで蘇るコンヴィチュニーのメンデルスゾーンとベートーヴェン序曲集」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃コンヴィチュニーとゲヴァントハウス管の名コンビによる演奏がこの頃多くタワレコからSACD化されており、そのリイシューされた素晴らしいクオリティはまさに感無量。文句などございません。本日ご紹介していくのはそんなコンヴィチュニーとゲヴァントハウス管によるメンデルスゾーンの代表作である交響曲第3番「スコットランド」、ベートーヴェン合唱幻想曲、序曲集です。8月8日に発売され多くのクラシックファンを納得されているまさに究極の名盤をみていきましょう。

 

 

「フランツ・コンヴィチュニー指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団」

 

 

メンデルスゾーン作曲:

交響曲第3番「スコットランド」

 

ベートーヴェン作曲:

合唱幻想曲、「プロメテウスの創造物」序曲、「レオノーレ」序曲第1、2、3番、「フィデリオ」序曲、「コリオラン」序曲

 

 

 コンヴィチュニーが亡くなる1ヶ月半前に録音された今作、メンデルスゾーンの「スコットランド」としては同じ時期に録音したクレンペラーと並び話題となった名盤である。ベートーヴェンの序曲集では「プロメテウスの創造物」、「レオノーレ」、「フィデリオ」、「コリオラン」という名曲を取り上げている。

 

 個人的にメンデルスゾーンはまだまだ聴き慣れた作品ではない。恥ずかしい話、所有しているCDも割と少ないというのが現状だ。しかし、ペーター・マークの交響曲全集を聴いて以降少しずつ聴いてみようと考えるようになったのは事実である。また、ゲヴァントハウス管はこの曲の初演をメンデルスゾーンによる自作自演で行なっており、シューマンの交響曲に続く形で重要な作品の一つとされている。そのこともあってか、オーケストラの音色やコンヴィチュニーの表現が非常にしっくりくる演奏となっている。重厚的とはまた違い深すぎないよるメンデルスゾーンらしい優しく、親しみのある暖かい演奏は聴いているだけで安らぎが与えられたかのように心地良い気分だ。今日まであまりメンデルスゾーンの交響曲は聴いてきていないが、現時点で交響曲第3番「スコットランド」の決定盤は今回の演奏だと私は考える。

 

 続く合唱幻想曲、ピアノも加わり多少のノイズが残るものの合唱、オーケストラ、ピアノというまさに三位一体のようにも思える最美の布陣が揃っていると言っていいだろう。奥域もあり残響が美しい。ステレオ初期の名演とされる今回の演奏がこうしてSACDでより高音質で音楽を楽しむことができるのは非常に嬉しい限りである。

 

 ベートーヴェンの序曲集。先日発売した交響曲全集に続くリリースで、交響曲に負けない奥深さと迫力が備わった演奏である。「プロメテウスの創造物」から始まり、「レオノーレ」三曲、「フィデリオ」そして「コリオラン」と有名な作品が収録されている。ぜひとも交響曲全集と一緒に購入し、一緒に聴きたい演奏だ。オーケストラが一丸となって厚みのある音を奏で、迫力のある序曲を演奏している。特に「コリオラン」の冒頭は驚かされる演奏だ。「コリオラン」は個人的にベートーヴェンの序曲の中でも一番のお気に入りの作品なのだが、この痺れる感覚はフルトヴェングラーの「ドイツ帝国放送局アーカイヴ」以来の衝撃である。録音の良さでは圧倒的にコンヴィチュニーの方が有利な位置をついている。また、「レオノーレ」でのバンダトランペットのファンファーレ、距離も割と遠くから録音されているためよりリアルな演奏だ。

 

 これまでご紹介してきたシューマン交響曲全集、ブルックナー交響曲第5番に引き続き、今回もタワーレコード限定でのSACD化となっている。タワーレコードから発売されているSACDには正直ハズレなど最初から存在しないのだが、今回のSACD化も期待を裏切らない素晴らしい出来栄えで感謝している。また当ブログで取り上げていないのはベートーヴェンの交響曲全集。こちらも後日ご紹介できればと思っている。日々ストレスに悩まされている方には是非ともオススメしたい名盤の一つである。

 

https://tower.jp/item/5072526/メンデルスゾーン:-交響曲第3番「スコットランド」、ベートーヴェン:-合唱幻想曲、序曲集<タワーレコード限定>