第520回「フルトヴェングラー&ウィーンフィル、ストックホルムフィルのベートーヴェン6&8番」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日はフルトヴェングラーのベートーヴェン交響曲第6番「田園」と8番を取り上げていきます。内容としては2011年に発売されたフルトヴェングラー生誕125年記念企画時のSACDハイブリッド盤です。6番をウィーンフィル、8番をストックホルムフィルとそれぞれ録音をしています。ベートーヴェンの交響曲の中でも美しく軽快な2曲が収録されています。今回のSACDハイブリッド盤をご紹介してフルトヴェングラーがウィーンフィル(ストックホルムフィルを含む)と共に録音したベートーヴェンの交響曲はひとまずコンプリートとなります。今回の2曲以外は割と早い段階で手に入れておりましたが、今回ご紹介する盤だけ中々手に入れられなかったということもあり中々ブログでも取り上げられなかったという面もありましたが、今回こうしてご紹介できて非常に光栄に思います。

 

 

「ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団」

 

 

ベートーヴェン作曲:

交響曲第6番「田園」、8番

 

 

 

 今日までフルトヴェングラー&ウィーンフィルによるベートーヴェンの交響曲を聴いてきたが、これまでの印象を大きく変化させる演奏だった。近年演奏に採用されている古典奏法は固めで筋肉質なもの、カラヤンやバーンスタイン、トスカニーニをはじめとする往年の指揮者たちが演奏してきたベートーヴェンはまたそれとは違い、大オーケストラとしての演奏を存分に味わえた。フルトヴェングラーもどちらかといえば後者寄りなのだが、テンポが遅い分より重厚的なサウンドになり各楽器の芯の太さが良くわかるベートーヴェンへと変化していた。そういう意味では今回の2曲は新しい視点での演奏を体感できたと言えるだろう。

 

 交響曲第6番「田園」、5楽章形式の交響曲で各楽章ごとにその場面の名前が振り分けられている。情景音楽ともとれるが、今回それに加えて新しい要素が追加されたものを体感できた。1楽章から3楽章までテンポは遅く、比較的激しい演奏を伴わずに進んでいく。テンポが遅い分ソロ楽器が伸びやかに歌い上げより一層演奏が煌びやかとなっている。同時に生き生きさも感じられている。かつてディズニーの「ファンタジア」に取り上げられたこの曲だが、その映像を見た際に感じたワクワク感が戻ってきたかのようなものだった。また、音質も悪くなく古き良き伝統を引き継いできたウィーンフィルの重厚的で厚みのあるサウンドを聴くことができる。ちょうど一年前にネルソンスがウィーンフィルとベートーヴェンの交響曲全集をアニバーサリー・イヤーに先駆けて発売したが、その時の演奏がよりこの演奏に近しいように感じられる。

 

 もう一方の交響曲第8番、ストックホルムフィルとの演奏である今回は6番と比べると少々音質が良くない。しかし、演奏は割とはっきり目である。また、軽快で小曲のような役割を果たしている作品だがより重心もしっかりとしておりいつもより重厚的な演奏を楽しむことができる。

 

 フルトヴェングラー生誕125年記念企画時にSACD化したベートーヴェンの交響曲はウィーンフィル、ストックホルムフィルの他にもう一つ存在する。バイロイト祝祭管との交響曲第9番「合唱付き」である。この演奏に関しては当ブログでも初期にご紹介している。今でもたまに聴くことがある素晴らしい演奏だ。ここ最近私は久しぶりにDAWを使った打ち込み音楽をしていたためCDを買いに行っていなかったが、明日CDを買いに出る予定でいる。その際バイロイト祝祭管との第九を改めて購入する予定だ。購入するのはSACDハイブリッド盤ではなく、UHQCD×MQA-CD盤。ミュンシュのブラームス交響曲第1番が同時発売されており、これは購入している。音質が段違いに良かったのでバイロイト祝祭管との第九も期待しているのだ。確かこのことは以前も話した気がするが、購入した上でSACDハイブリッド盤との比較をしたいと思う。

 

https://tower.jp/item/3705180/ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」&第8番