第374回「飯森範親と日本センチュリー響によるハイドン・マラソン〜その5〜」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



みなさんこんにちは😃
先日の雨はすごかったですね。
運良く仕事は休みの日でしたので家から出ずに終わりましたが、仕事の日だった場合靴が濡れそうでした…
晴れたり雨が降ったりと忙しい日々は続きますが、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか?
こういう時期だからこそ、自宅でゆっくりと好きな音楽、聴いたことがない音楽を聴きましょう。
そしてコロナにはならないように…

今回ご紹介していくのは飯森範親さんと日本センチュリー響によるハイドン・マラソン第5弾。
今日おけるハイドン交響曲集の重要なレパートリーであることは間違いない。
数多くの名演を残してきた飯森さんと日本センチュリー響による気品あるハイドンを楽しんでいきましょう。


「飯森範親指揮/日本センチュリー交響楽団」


ハイドン作曲:
交響曲第50番、70番、2番、9番、88番



これまで一つのCDに3曲、多いときは4曲だったが今回は5曲収録されている。
初期の作品から中期の作品、そして有名な後期作品と作曲された時期こそは違えど、この5曲の統一感は素晴らしいので聴きやすい。
そして一曲ごとの演奏時間もそこまで長くないためふとしたときに聴きやすいのはこれまでの交響曲たちと同じである。
現在では組曲のようにも感じられるような演奏時間ではあるが一曲一曲の内容に関してはより濃いものになっている。
過去にブリュッヘンと18世紀オーケストラによるハイドン交響曲選集を聴いたことがあったが、今回の飯森さんと日本センチュリー響の演奏は古楽器での演奏ではないとしても最初から最後まで「スッ」と聴きやすい演奏であることには間違いない。

今回でハイドン・マラソン自体に関しては第5弾となっているのだが、回を重ねるごとに気品ある演奏はより増していき、完璧なるハイドンの交響曲が誕生していく。
細部までこだわって作られた演奏は破壊的なサウンドではなく平和に満ちている。
これを聴きながら紅茶でも飲みたくなる気分だ。
20世紀の名盤と比較しても聴きやすさに関してはこちらの方が非常に聴きやすいと思われる。
近年におけるベートーヴェンの交響曲の演奏法が変わったように同時代の作品の演奏も変化しつつあるからだろう。
柔らかい音色で優美に歌われる様子はまさに理想的な演奏。
前にも言ったとは思うが、ハイドンを演奏するためにこのコンビが存在するのだろうと改めて思わされる。
室内楽的でなおかつ小編成オーケストラに適した形で演奏されているので響きもより引き締まった形で非常に聴きやすい。

SACDを長年作り続けているエクストンだからなし得たこの音質の良さ。
とてもライヴ録音とは思えない。
山響とのモーツァルト交響曲全集も成功に終わり今日における日本のオーケストラの名盤になっているが、日本センチュリー響とのハイドン交響曲もまだ完成していないがきっと成功することは間違いない。
こうして順番は問わない形でじっくり聴いたハイドンは初めてで、すぐに飯森さんが描くハイドンの世界にドップリと浸かることができた。
飯森さんのハイドン・マラソンを聴き終えたら改めて他の指揮者が演奏するハイドン交響曲を聴いてみたいと考えている。
とりあえずはメルツェンドルファーの全集を購入したのでまずはそちらを聴いていく予定だ。