第200回「フランスを代表とする現代音楽作曲家ジョリヴェとミヨーの二大ピアノ協奏曲!!」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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こちらはクラシック音楽のCDの名盤をレビューするブログです!
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好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



みなさんおはようございます☀
早いことでついに「クラシック名盤ヒストリア」を投稿して200回目を迎えました!!
仕事との両立も難しくこの頃忙しい日々が続きましたがなんとかここまで来ました。
日々ご愛読いただいている方々、また初めて見た方々。少しだけでも当ブログを読んでいただきありがとうございます。
今後も私なるべくは休むことなくブログを続けていければと考えておりますので今後ともどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

さて今回ご紹介する曲ですが100回目で紹介をしたシュトックハウゼンのヘリコプター四重奏曲と同系統の現代音楽作品から滅多に演奏されることのない曲のCDを今回もご紹介していこうと思います!


「フィリップ・アントルモン(ピアノ)&アンドレ・ジョリヴェ、ダリウス・ミヨー指揮/パリ音楽院管弦楽団、フランス弦楽三重奏団」


ジョリヴェ作曲:ピアノ協奏曲「赤道コンチェルト」
ミヨー作曲:ピアノ協奏曲第1番、世界の創造



今回アルバムに収録されているのは二人のフランス人作曲家でアンドレ・ジョリヴェとダリウス・ミヨーのピアノ関連の作品。

ジョリヴェといえば「音楽のジキルとハイド」と揶揄されながらもシェーンベルクやベルク、バルトークらの曲を研究したりエドガー・ヴァレーズに師事した作曲家。ジョリヴェの音楽の特徴としてはヴァレーズの作風に近い騒音としての現代音楽であったり、十二音技法や実験音楽、打楽器を大量に用いたりするといったところが目立ちます。
また、トランペット奏者には好んで演奏されるトランペット協奏曲第1番、第2番も非常に高い人気を誇っています。
今回はジョリヴェの作品の中でも特に知られているピアノ協奏曲がジョリヴェ自身の指揮により自作自演で演奏されています。
作曲の背景として東洋や熱帯の土地に関係するものを採用した結果民族音楽も取り入れることとなり今回の形が最終的に完成する。また打楽器を大量に使用している点も注目できる部分で東洋中心の打楽器や熱帯的な民族音楽を取り入れていることからこの曲は「赤道コンチェルト」と呼ばれるようになります。
そして初演は春の祭典以来の暴動を巻き起こし当時指揮をしたガストン・プーレが聴衆を落ち着かせなんとか最後まで演奏し切ったという逸話もあります。

今回ジョリヴェ自身が指揮をしていて演奏しているオーケストラはゆかりのあるパリ音楽院管弦楽団。
曲の長さとしても約25分ほどとあまり長くはなく全楽章通して管楽器が非常によく目立つ作風かつ咆哮したりと常に騒がしい雰囲気とピアノの旋律が奏でられるというものになっています。
怒涛の連続という形ではありますがジョリヴェ自身が指揮をしているということもあるのでしょう押し寄せてくるエネルギーの量に関しては数少ないこの曲の録音の中でもトップクラスに素晴らしいものです。
一度聴いたら病みつきになりもう一度聴いてしまう曲に間違いありません。

ダリウス・ミヨーは20世紀前半に活躍をしたフランス6人組のうちの1人として数えられています。他の作曲家としてはプーランクやオネゲルもこの6人組として括られています。有名な曲は「フランス組曲」。
ジョリヴェの「赤道コンチェルト」と比べ少し落ち着いたこの曲。
映画音楽も手がけたミヨーの作風として幻想的なものが多く今回のピアノ協奏曲第1番もその一つとして挙げられます。
全体的に難易度も高くなく映画音楽のように演奏され軽快な演奏で進行するのも面白いところです。
こちらもミヨーによる自作自演の演奏となっていてジョリヴェの「赤道コンチェルト」ほど難しくもなければ騒がしくもないので聴きやすいのではないでしょうか?

さて本日は2人のフランス人作曲家が作り上げたピアノ協奏曲をご紹介していきました。
この頃ピアノ協奏曲を多く取り上げているような気がするのですがそれはさておき中々理解しづらい現代音楽をまだ聴いたことない。これから聴いてみたいという方への入門にはちょうど良い曲目なのではないでしょうか?
いきなりジョン・ケージやシュトックハウゼン、ブーレーズなどの曲を聴くよりも今回の「赤道コンチェルト」やメシアンのトゥーランガリラ交響曲などを初めての方にはオススメします。

そして今後「クラシック名盤ヒストリア」としては多くの20代の方にもクラシック音楽を聴いていただけるように、興味を持っていただけるように微力ながら名盤をご紹介していこうと思います。
また、過去にご紹介した名盤を改めて聴き直しブログを書き直すことも少しずつ行っていければと考えていますので今後ともどうぞよろしくお願いします。