お久しぶりです。前回の投稿から気が付けば3か月経ちました。
本日は久々に工作ネタを投稿します。
上の写真は、TOMIXの0系7000番台(品番98648)の前照灯消灯状態、点灯状態を示しています。
実車の引退から10年が経過した2018年に発売されたものですが、模型の金型自体はTOMIXが初めて0系を製品化した時(新幹線のNゲージに関する考察サイトSpeed Sphereによれば1983年)から使用されているものです。そのため2024年現在の水準で見るとライトの表現が大味です。具体的には、実車のライトは縦2灯に点灯するのに対し模型では全体が一様に光るようになっています。消灯状態ではライトが真っ黒になってしまい、味気ない印象があります。
一方こちらは2024年に発売された200系K編成(品番98860・98861)。プリズム形状の工夫によりライトが縦2灯に点灯し、内部の反射鏡も表現されています。ライト周囲の銀色のリムも印刷で表現されており精密感のある仕上がりです。
これと比較すると0系は見劣りしてしまうため、0系においてもリアルなライトを実現すべく加工することにしました。
元のライトプリズムに替えて、光ファイバーを用いて縦2灯での点灯を表現することにしました。光ファイバーを保持するための部品をプラ材で製作しました。反射鏡はウェーブのプラパイプ(外径5.5mm、内径4.7mmの肉薄パイプ)で製作しました。
反射鏡をガイアカラーのライトステンレスシルバー、ライトの発光部周りをクレオスのつや消しブラックで塗装。Φ1.0の光ファイバーを差し込み、瞬間接着剤で固定しました。
ライトの発光部周りだけでなく、反射鏡部分も0.5mm幅でつや消しブラックを塗装しています。理由は後述します。
点灯試験。狙い通り縦2灯で点灯することが確認できました。
次に、ライトカバーを製作します。
まずt0.3ポリカーボネート板に、Φ4.0の円形テンプレートにてケガキ針を用いて筋を付けます。筋に沿って切り出した後、周囲をサンドペーパーで削って車体のライト部分に収まるサイズ(直径約3.5mm)まで縮小させます。初めからΦ3.5のテンプレートで罫書いて切り出すと小さくなりすぎるので、大きめに切り出して削って寸法調整する方法を採りました。
Φ3.0のスクリューポンチで切り出した円形マスキングテープを貼り、ガイアカラーのライトステンレスシルバーを塗装して銀色のリムを表現します。
塗装後マスキングテープを剥がしてライトカバー完成。エポキシ系接着剤で車体に接着します。
プラ材と光ファイバーで自作した導光パーツを車体に組み付け。隙間なくぴったり収まるサイズに設計したので、接着せずに固定できます。
改造後のライト消灯状態および点灯状態。縦2灯での点灯、反射鏡とリム表現の追加によって精密感が大幅に向上しました。
正面から見た図。これぞ0系新幹線の顔です。
改造前後の写真を並べてみました。ライトを加工するだけでかなり印象が変わります。
側面から見ると反射鏡が途中で途切れているので、反射鏡が無く暗い部分がわずかに見えます。反射鏡を0.5mmだけつや消しブラックで塗装したのは、この反射鏡の途切れを再現するためです。
…それにしても、キラッと光る反射鏡がリアルです。車両を眺めてニヤついてしまいます。
今回の改造で0系のリアリティが大幅に増したことにより、相対的に200系のリアリティが不足しているように感じてきました。消灯状態においてライト内部が明るすぎるように見えるので、黒く塗装するのがよさそうです。
久々にRM MODELSの「映える撮影用背景紙」を用いて撮影してみました。これを使うのは2021年に完成したE231系900番台以来でしょうか。
同じ背景でも、新幹線だと疾走感が違いますね。