ついにE231系900番台が完成しました!
ここで実車について軽くおさらいします。E231系900番台は、209系、E217系、E501系に続く次世代新系列電車の試作車として1998年10月に10両編成1本が製造され、三鷹車両センターに配置されました。209系の発展型という位置付けで、当初は209系950番台の形式名を与えられ、ミツ24編成を名乗っていました(1999年11月にミツ23編成に変更)。車体外観は同時期に登場した209系500番台に似ているものの機器類は209系からは一新されています。主電動機は209系のMT68形よりも許容回転数の高いMT73形を採用し加速性能と高速性能の両立を実現したほか、VVVFインバータは従来のGTO素子に代わりIGBT素子が使用されています。また、列車情報管理システムTIMSの採用により配線類が大幅に削減され、軽量化とメンテナンス性の向上を達成しています。209系950番台による各種試験の結果を踏まえ2000年3月に量産車のE231系が登場。同年6月に209系950番台はE231系900番台ミツB901編成に改番され、E231系の一員に加わりました。その後約20年に渡り中央・総武線で活躍しましたが、山手線から転入してきたE231系500番台に置き換えられて2020年7月に京葉車両センターに転属、ケヨMU1編成として武蔵野線での運行を開始しました。
今回製作した模型は2014年~2015年頃の姿をモデルにしています。種車はTOMIXの209系500番台とE231系です。
各車両を見ていきましょう。
1号車 クハE231-901
2号車 サハE231-901
3号車 モハE231-901(動力車)
日立製の2レベルインバータ(SC59形)を搭載します。
4号車 モハE230-901
富士電機製のSIV(SC62形)を搭載します。
5号車 サハE230-901
6ドア車です。武蔵野線への転用時に編成から外れ、廃車になりました。
6号車 サハE231-902
武蔵野線への転用時に編成から外れ、廃車になりました。
7号車 サハE231-903
8号車 モハE231-902
三菱製の2レベルインバータ(SC60形)を搭載します。
9号車 モハE230-902
東芝製のSIV(SC61形)を搭載します。
10号車 クハE230-901
1号車と10号車の先頭部比較。1号車は東急車輛製、10号車は新津車両製作所製であり、屋根のビードのパターンが異なります。また、1号車のフロントガラスは2005年に黒いフィルム付きのものに交換されました。
ライト点灯状態。ヘッドライトのライトプリズムにクリアーオレンジを塗り、電球色にしています。
量産車と異なるパンタグラフは、東京メトロ10000系用を改造して再現しました。モハE231-901と-902で避雷器の形状が異なります。
量産車(KATOの500番台)と比較。量産車と比べてパンタグラフの台枠が小さい一方、屋根側の土台は大きくなっています。避雷器の位置も違います。
また、配管の配置が両者で異なっていますが、これはTOMIXとKATOでモデルにした編成が異なるためであると考えられます。いずれも量産車がモデルのため、900番台の配管とは少し異なります。
帯色の塗装に苦労しましたが、その甲斐あってKATOの209系500番台、E231系0番台と並べても違和感のない仕上がりにすることができました。
ちなみに209系500番台にもE231系900番台と同じグレーのJRマークを貼りました。この209系はもともとミツC506編成がモデルでJRマークは白でしたが、パンタ交換と車番変更を行ってミツC512編成にしたので、JRマークが白いままではおかしいです。白いJRマークを2000番のペーパーで除去してグレーのJRマークを貼り、半光沢クリアーで表面保護して仕上げました。
3形式の先頭車側面を比較。JRマーク、乗務員扉、窓ガラス、ドアコック、床下機器などたくさんの違いがあります。
我が家のE231軍団。0番台総武線と500番台はKATO、0番台常磐快速線はTOMIX、800番台はマイクロエースです。いずれは近郊タイプも入線させたいですね~
RM MODELS 304号付録の「映える撮影用背景紙2」を使って撮影してみました。想像以上に迫力ある画になりました。
モーターがうなる音が聞こえてきそうです。
ライトを点けて撮るとより一層臨場感を味わえます。写真に写っていない後ろ側の台車をレールに乗せて通電させています。