客観的恋愛談 〈객관적 연애담〉 | 韓国映画ひくほどLOVE ~時々ぴょんて

〈ヒューマン〉

  監督:全辰隆

  出演:チェ・へジン、ホン・ミネ



つんく♂さんが手がける、TOKYO恋愛映画祭参加作品。そんな映画祭があったんだね。知らなかった。

 

韓国に渡った在日韓国人の男性が、それぞれ違うバックグラウンドを持つ女性達との恋愛を通し、アイデンティティーを探していく物語。

 

ソウルへGO!』という作品もありましたが。あちらは米国に住む韓国人達のアイデンティティクライシスでしたけども。どちらも共通点は多いですね。

 

自分は何人なのか。国籍、住んでいる場所、身体的特徴、思想、好み・・・どの要素が「○○人」を作るのか。

 

この作品にも出てくるけど、他人は適当だよね。日本人だ韓国人だなんだって。勝手に決めてる。

 

「日本語が下手だから」「日本に住んでないから」「見た目が違うから」日本人じゃないと言うくせに、海外で賞を取ったりすると直ぐに「日本人がやりました!」みたいな。言語も国籍も急に関係なくなる。

 

国という括りがある限り、どこに籍を置くかは大切だとは思う。特に海外に出ると余計にその重要性が分かるもの。

日本人である事のありがたさ。事件や有事の際には守って貰える(であろうと思える)安心感。

 

なので今の私にとって日本人である事はとても意味があるんだけど。それも、アメリカに住んでから気付いた事で。日本に住んでいる時には、改めて「日本人であること」を考えたりはしなかった。

 

ましてや、外国籍を持ったまま他国で生まれ育つ。それは私には全く分からない世界。


長い人生、色々と見聞きはしてますけど。

こういう作品を見ると、何十年経っても人の意識や当事者を取り巻く環境は、たいして変わってないんだなと。不思議だし、残念でもありますね。

 

キャストは知らない方ばかりだったけど、主演?(本当の主役は在日青年だと思うけど、全て「語り」で進行するせいか)のへジンさんがめちゃめちゃ可愛い!ことだけ最後に付け加えておきましょう。