ソウルへGO! ~Seoul Searching <서울 서칭> | 韓国映画ひくほどLOVE ~時々ぴょんて

<青春・コメディー>

 監督:ベンソン・リー

 出演:チャ・インピョ、ジャスティン・チョン

 

 

悲しい出来事があり、昨日一日落ち込んでいたので。コメディーでも観ようかと思って選んだんだけど。。。良かった。ちょっと元気になった。

 

アメリカにいた時の事を色々思い出したよ。

もう、すっかり「想い出」なんだなぁと感じて。少し寂しさもあるけれど。

こんな子、友達にいたなとか。似たような事言ってたなとか。

良い事も悪い事も、たくさんたくさんあって。笑って。泣いて。乗り越えて。そうやって生きて来たんだもんな。

大切な青春がそこにある。仲間がいる。うん。絶対に間違いないものを、私は持っている。だから大丈夫。改めてそう思えたよ。

 

ストーリーは、別の国で暮らす2世を集めた韓国のキャンプ。監督さんの実体験に基づいているんだって。1980年代のこの企画は、直ぐに無くなっちゃったらしいけど。

 

この作品に出て来る子達。本当に懐かしい感じでした。

アメリカに住んでいた時、親友と呼べる程仲良くなれたのはアジア系の子達で。

例えば。

韓国系アメリカ人。留学生と比べたら明らかに西洋的なんだけど、どこかやっぱりアジア人的な考え方もするんだよね。その辺が、一緒にいて楽な理由だと思うわ。当時の韓国人は今よりかなり保守的だったので。韓国人留学生よりも断然、韓国系アメリカ人の方が私と考え方が近かった。

 

アイデンティティークライシスと言う言葉があるんだけど。

親は外国人。自分はアメリカ人。たまに言葉が通じなかったり。考え方が余りにも違い過ぎる。

自分はアメリカで生まれ育ったアメリカ人なのに、「外国人」として差別されたりして。。。いったい自分は何者なのか?

 

私は勝手に他国で暮らしている外国人だったけど、それでも「アイデンティティー」との闘いはあるんだから。

親と子が受けた教育や文化が違ったり、出生の問題とか。彼らのアイデンディディーに対する混乱は想像に難くないですよね。

 

アメリカ人なんて、元をただせば全員移民ですから。移民だ何だって差別しているのもおかしな話なんだけど。

しかも。

近代の移民だと言っても、今や4世、5世。。。そうなったらもう、「その国の人」で。元の国がどうのなんて、どんどん薄れてしまうものだし。

 

この作品で描いている世界と今とでは、かなりのスピードで変わってきているとは思いますが。。。自分が何人であるのか。どの国で、どんな風に暮らしているのか。そんな中でのアイデンティティークライシスというものはどうしたって、私達が自然に感じるものよりもずっと大きくなってしまうのは間違いないでしょう。

 

自分の先祖が元々どんな文化を持っていたのか。「知る」のはとても大切な事だとは思うけど。それに「囚われる」必要もない。

せっかく2つの文化を受け継いだのなら、2つの良いとこ取りを出来るのが理想だよね。

私もそんな人間でありたいと。未だに努力中です。

 

各国の移民2世である俳優やスタッフで撮影したそうで。それぞれの国で色んな経験をされた方々なのだと思って作品を見ると、また感慨深かったり。

 

ジャスティン・チョンさんて、なんか妙に親近感があると思ったら、『21オーバー 最初の二日酔い』の子だ。下らないおバカ映画。。。でも、あぁいう青春モノって、下らない方がラストが生きるからね。くっだらねぇなぁと思って見ていても、案外最後にホロっとしたり。学ぶ事もあったりしてね。

 

あと彼、トワイライトサーガシリーズにも出てるけど。あぁ言うのもそうだな。ただの青春モノだとバカにしてたら逆に、ハードルが低かった分いやに引き込まれて。結局、シリーズ全部観ちゃってるもん。

これだから映画って、いくらでも観るものがあって。止められないんだよね。

 

初めはチャ・インピョさんとチェ・ソングクさんぐらいしか知らないと思って見ていたけれど。パク・チアさん、藤井美菜さんも出ていたし。

クリスタルKさんにそっくり!と思っていた子が、エンドロールで本人だと判明してびっくりしたし。

 

想像していたより、かなり楽しめた作品でございました。