〈オカルト・ホラー〉
監督:バンジョン・ピサンタナクーン
出演:S・ウトーンマ、N・グルモンコルペチ
ナ・ホンジン監督が原案&プロデュースのタイ映画。
色んなホラー作品が混ざり合った、「ほら、あの、あれ」てんこ盛り作品でございます。監督らしい、と言いますか。監督は違うけど(ややこしい笑)。
『コクソン』でファン・ジョンミンさんが演じた祈祷師の物語を思いついたのがきっかけで生まれた、というタイ映画なんだけど。私はあの祈祷師が大好きだったから、正直、ジョンミンさんのが観たいなと思っちゃう。
これはこれで面白かったんだけど。
本当にドキュメンタリーなのかな?と勘違いしちゃうくらいの見事なドキュメンタリータッチで始まり。
その後はPOVやら隠しカメラだの、取り敢えずホラー系の定番手法であの作品この作品を混ぜ合わせ、終盤ゾンビ経由でまたドキュメンタリーに戻る。と。←本当に面白いのか?みたいな紹介になっちゃったけど(笑。
手法や表現はともかくとして。
継承の回避を試みるお姉さん。結局受け入れざるを得なかった妹。お気楽に生きていた姪っ子を襲う悲劇。彼女らの葛藤は分かりやすかった。
勝手に継承とか言ってんじゃねぇよ、って事ですよね。そんなの今時、誰もやりたく無いんだもの。それはそう。
老舗の店でも祈祷師でも、現代の継承者問題は深刻なんでしょうけど。
ラストが良いんですよ。あぁそうだよね、って。ズシンと胸に迫ります。
天命、運命、宿命。勝手に色々言うけど。自己犠牲の裏や先にあるもの。考えると辛いですね。