人間の時間 〈인간、공간、시간 그리고 인간〉 | 韓国映画ひくほどLOVE ~時々ぴょんて

〈アングラ・ファンタジー〉

  監督:キム・ギドク

  出演:チャン・グンソク、オダギリジョー



取り敢えず。

エグい系アングラに耐久性が無い方は観ない方がいいかな。ファンタジーって書いてるけど、完全なるダークファンタジーなので。それだけ先に言っておくわ。

 

私はさぁ〜。ずぅっとキムギドクLOVEerだった訳ですよ。。。いや、別に『嘆きのピエタ』とかのお気に入り映画が突然嫌いになったはずも無く。何も変わってないんだけど。。。ねぇ〜。色々あったから。複雑な気持ちがあるのも事実なんですよ。

実際、私の気持ちがどうのより、監督としての活動も制限される事になっちゃったし。

 

まぁ、そんなこんなで。

この作品もかなり前から観る機会があったのですが、何となく引き延ばして。今頃になってやっと観たという感じです。

 

彼の作品が好きなのは、人間の根本である欲や業に正直なところで。

特にこの作品はまさに欲。。食欲と性欲、そしてそれらから直結する生存本能と種族保存本能をストレートに描いている作品なので。相当好みのタイプのはずなんだけど。。。やっぱりちょっと複雑だったわ。まだ(作品とは全く別の部分で)心の中に雑音が聞こえちゃうんだよね。きっと。

 

心の雑音に目をつぶれば、やっぱり嫌いじゃないです、これ。

様々な人々が閉じ込められた空間で恐ろしいことが起こるんだけど。。。それは、人類が今までひたすら繰り返してきた事と見事に重なる訳よ。

それこそが私達、「人間」なの。

 

残酷な光景を見て誰しもが思う。他の選択肢は無かったのか?もっと人間らしく生きられないのか?

答えは。。。残念ながら私達の知っている歴史が証明している。

実はその、おぞましいと思った光景こそが「人間らしい」のだと。ね。