フィッシュマンの涙 <돌연변이> | 韓国映画ひくほどLOVE ~時々ぴょんて

<ヒューマン・ファンタジー>

   監督:クォン・オグァン

   出演:イ・チョニ、イ・グァンス



やっちゃったね。

その怪物』以来の。やっちゃったっぷり。

 

一緒に観てたお姉さま、寝ちゃったもん。人生初、らいしいよ。

 

私、寝ないんです。←ドクターX風に。きっぱりと。

どんなにつまらなくても。ちゃんと最後まで観ないと、後で「つまらなかった」って言えなくなっちゃうしさ。

小学生の頃から今まで。日本と米国の映画館で、そりゃもう数えきれない程の映画を観て来ましたが。一度も寝た事なんてないよ。

 

必死で眠気を耐えたことはあるけれど。そりゃ仕方ないよね。映画なんて、実際に観てみないと分からないんだから。

「つならなそうだから行かない」なんて言ってたら、大きな喜びを失ってしまいかねない。それはまさに、人生の損失ですからして。

 

で。

これは残念ながら、その、必死で耐えた作品の一つ、になってしまった。と言う訳です。

あ~、辛かった。

寝入ったお姉さまにも文句は言えなかったわ。その気持ち、よ~く分かっちゃったんだもん。

本来なら、「残念だったね、あの後、面白くなってきたのに」なんて。言いたかったところですが。

 

導入から非常に退屈だったので。こりゃ予想に反し、きっと何か大きな事が起こるのでは?と、かなり期待しておりましたが。

いやいや。ほんとに。そのまま終わっちゃったよ。

色んな社会風刺を盛り込んで。盛り込んで。ん?後は?

 

純情っぽい可愛いさのパク・ボヨンさんがあんなスレッカラシの役。完全にミスキャストだし。

ま。

彼女の、「男達と寝ましたけど、それが何か?」的説明シーンは、本作で唯一笑える箇所だったけど。

 

魚男だってなんだかボソボソ言いながら、ただ座っているだけで。

いや、分かるよ。そういうキャラなんでしょ。平凡で、つまらない男、っていう設定なんでしょ。

でもさ。

せめて彼が愛すべきキャラであったなら、最後とか、じ~んと泣けてきたはずよ。

なのに。

あれじゃぁ感情移入なんて出来る訳もなく。

 

強いて言えば、イ・チョニさんはいつも通り、いい味出していましたけども。

彼はどんな作品でも、そこそこいい味出しちゃう方なんで。それは置いといて。

 

監督は知らないけど、プロデューサーのイ・チャンドン監督は『ポエトリー』とか、『オアシス』とか。私のお気に入り作品を色々作っている方なのに。その方に気に入られて出来た作品のはずなのに。なぜ?