鎌倉散策 令和四年十一月の鎌倉の行事 | 鎌倉歳時記

鎌倉歳時記

定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

   

 私の住む北鎌倉周辺の今日の天気は、雲一つない快晴の空であった。鎌倉は十月に入り、初旬は、急に寒くなり、例年の十一月下旬の気候になって慌てた。中旬以降、気温は低めだが安定した天気が続いている。今年は、例年より気温が低い季節になるという。十一月には、鎌倉にとって最高の好楽の季節なので、青空が濃く彩る季節になってほしいと思う。しかし、秋本番とは言っても、鎌倉の紅葉は、場所により多少の違いがあるが、鎌倉の紅葉は、寺社仏閣において十一月中旬以降に見られ、山の紅葉は十二月に入ってからであり、十日前後が一番彩る。今年は寒暖差が大きかった事と、台風の潮風の影響が受けなかった分、紅葉の色付きは良いとされるが、さて今年はどうだろう。綺麗な彩を見せてほしい。二階堂の紅葉ヶ谷にある獅子舞は鎌倉で有名なもみじの名所である。

 

・十一月三日に極楽寺で開基の北条重時公の命日で、この日にご供養が行われる。八代執権北条時宗の時代、奈良の真言律宗の忍性上人が幕府の力を借り、寺院内に悲田院や施薬院等の民の医療施設を築き、広大な寺院となったという。
十時時~十六時 転法輪殿拝観(三百円)。北条重時公墓 特別参拝。喫茶去(お抹茶/お菓子付き 五百円)。重時公墓は非公開の忍性五輪塔の横にあるため同時に拝観できる。
十時半開演(10時15分開場)講演と薩摩琵琶演奏「鎌倉時代と琵琶法師たち」薩摩琵琶奏者 坂麗水 氏 当日受付 500円(定員40名)。十二時半~(なくなり次第終了)朝採れ野菜販売 久遠 
十三時時十五分~ 墓前法要(参列自由)。

十四時時三十分開演(14時15分開場) 講演「考古学から見る極楽寺と重時公」考古学者 古田土俊一 氏 当日受付 500円(定員40名) 極楽寺TEL:0467-22-3402

 

・十一月三日の木曜日からから五日の日曜日、例年、北鎌倉の建長寺、円覚寺で宝物風入れが行われるが、時間は九時から十六時までで、最終日は十五時半まで。建長寺では、国宝「蘭渓道隆像 自賛」、国宝「大覚禅師墨蹟」、重要文化財「北条時頼像」、「釈迦三尊」等、開山用に関わりのある寺宝を中心に展示される。会期中限定の特別御朱印も受けられるとの事。特別拝観は規模縮小の為、無料となるが建長寺の拝観料五百円は必要。建長寺TEL:0467-22-0981


    

 

 円覚寺では寺宝の展示と塔頭の正続院、国宝「舎利殿」の正面近くまでお参りする事が出来る。特別朱印「舎利瞻禮」が受けられる。舎利殿の建築構造は複雑で、普通は屋根の下の垂木は四辺に並行に並べられているが、この舎利殿は杮(こけら)葺屋根の下の垂木が扇状の扇垂木になっており、鎌倉様式とも呼ばれる。その扇垂木を施すことにより屋根が大きく、反り上がった屋根を形成することができ、それが大きな特徴である。国宝舎利殿特別拝観料三百円が別途必要。方丈では、座禅会、法話会、写経会が行われるか未確認である。仏光国師(無学祖元)画像〈国重文〉、夢窓国師画像〈国重文〉、仏涅槃図〈国重文〉。その他、額になった伏見・後土御門・後光厳天皇、伏見上皇の筆の文字、上皇や法皇の言葉で書かれた院宣や天皇の言葉が書かれた綸旨、無学祖元の書状や北条時宗の書状など多数の古文書が伝わっている。また、阿弥陀如来をはじめとする仏像、開山箪笥の中の法衣や使用した仏具、数々の香炉や経典、円山応挙の絵や雪舟の墨絵など多数の宝物が展示される。

 

・十月~十一月 金土日及び祝日、建長寺の塔頭で亀ヶ谷に入る角に長寿院があり、普段は非公開だが、春と秋に特別公開をされている。この寺院は、昔は足利尊氏邸であり、寺院の裏には、尊氏の毛髪を弔った変形五輪塔が残されている。また、小鳥を手に携える木造観音菩薩立像は美しい。北鎌倉では十一月中旬に紅葉は彩、長寿寺の庭園の紅葉も美しく、ぜひ参拝していただきたい。拝観時間は十時から十五時までである。雨天中止あり、雨が降った時点で閉館となる。拝観料は三百円の志納。特別拝観の御朱印も受けていただける。長寿寺TEL:0467-22-2147

 

・十一月八日(日曜)、丸山稲荷社、お火焚(ひたき)祭がおこなわれる。五穀豊穣を感謝し社殿前で来年の豊作と氏子の無病息災を祈願され、祈祷後に鎌倉神楽が奉納される。しかし、氏子対象とし、一般見学は人数により可能かどうか今のところ不明である。

・十一月十五日(日)、は鶴岡八幡宮・鎌倉宮で七五三祈請祭が行われ男子三歳・五歳、女子三歳七歳に氏神に詣でて成長を祝う。鶴岡八幡宮TEL:0467-22-0315。

・十一月月十二日(土)北鎌倉の浄智寺で写真供養感謝祭が行われる。思い出のある写真の御焚き上げを行います。十一時~十四時に開催され、参加費用は無料、御焚き上げの供養料はご志納。
写真供養感謝祭実行委会TEL:090-9812-2717

 

・十一月一日火曜日から六日曜日まで、雪ノ下の旧川喜多邸が特別公開される。川喜多長政は昭和三年(1928)に「東和商事」を設立し、西洋映画を紹介した。戦後東和映画と社名を変更し世界各国の映画の輸入配給を行い、日本映画の発展に貢献した人物である。旧市街地の谷戸の高台に建つ建物は鎌倉市の景観重要建造物に平成二十二年に指定された。この建物は、哲学者の和辻哲郎氏が江戸期の民家を東京練馬区の居宅として使用していた建物で、亡くなられた後、川喜多長政・かしこ婦人がこの地に移築したものである。背後の山並みと桟瓦葺きの屋根が調和した和風建築で、内部には太い梁や柱に支えられた土間や居間があり、民家独特の風情が感じられるという。和辻哲郎氏が書斎として使っていた和室もあり、落ち着いた雰囲気で、居間の隅には炉が切られ、畳の上にはテーブルと椅子が置かれるなどしている。夫妻は、海外から訪れる映画監督や映画スターたちを迎える場とし、客人を日本情緒豊かな場所でもてなしたことを物語っている。和辻哲郎氏の『古寺巡礼』を著作しておられ、大正七年の五月に二、三人の友人と共になら付近の故事を見物した露機の印象記で大正八人に初版が出版されている。今読むと古の奈良の風景が見事に表現され、現在奈良を散策するうえで比較等すると非常に興味深い。公開時間は十時から十六時、拝観料大人四百円、小中学生二百円。川喜多映画記念館、TEL0467-23-2500.

  
・十一月五日土曜日、六日日曜日に華頂博信侯爵邸建物内部公開。昭和四年年、華頂博信侯爵邸として建てられたもので、神奈川県の戦前の洋風住宅建築としては鎌倉文学館に次ぐ大規模なものです。春と秋の年に二回、計四日間、施設公開を実施している。五日(土)・六日(日)十時~五時。
※庭園は毎週水曜日~日曜日の十時~五時まで(四月~九月は十六時まで)公開されている。
・十一月二十日(日)~十二月十日(土) 覚園寺紅葉ライトアップが開催される。夕暮れから十九時まで。令和二年年、令和三年と開催され、好評であり、本年も開催される。期間中は覚園寺薬師堂の自然豊かで広大な庭園部分の紅葉が美しい。この覚園寺のある二階堂は紅葉でも有名であり、コロナ過、覚園寺をそして鎌倉を密にならず楽しんでいただけるようにと開催された。

覚園寺TEL:0467-22-1195

 

・十一月十八日(金)~十二月十一日(日)、長谷寺で毎年紅葉の時期に行われている秋の夜間特別拝観(ライトアップ)。夕暮れとともに境内いたるところに配置されたライトが灯り、幻想的な雰囲気を醸し出します。日没~19時00分閉門(19時30分閉山)。※紅葉の見頃は例年11月下旬~12月中旬。拝観料:大人400円。長谷寺TEL:0467-22-6300