鎌倉散策 鎌倉江ノ電と京都嵐電 | 鎌倉歳時記

鎌倉歳時記

定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

   

 街に路面電車が走る姿は懐かしく良い物である。この鎌倉では江ノ島電鉄の江ノ電が全国的に有名である。会社名である江ノ島から本社は藤沢市にあるが、鎌倉の認識が高い。藤沢駅からビルの谷間を抜け住宅街を走り、江の島に着くと腰越の狭い軌道敷内に車と並走する。やがて晴れた日には大島まで見渡す相模湾の海を一望する鎌倉高校前、七里ヶ浜を通り、稲村ケ崎の住宅街を進み、すぐ人が歩く横を過ぎていく。極楽寺に着くと江ノ電唯一のトンネルがあり、一瞬真っ暗になる。長谷を過ぎると、住宅すれすれの中を進み鎌倉駅に到着する。鎌倉観光の中でも注目度が高い。平日でも結構混んでおり、生活と観光が合わさった電車である。日曜日には、かなりの混雑になる。

 

 江ノ電は藤沢から200円からで、」藤沢と鎌倉駅まで310円の運賃であるが、観光だと便利な一日乗車券「のりおくん」が大人800円、子供400円で販売されている。また鎌倉の市中と北鎌倉から長谷までの江ノ電・京急バスと江ノ電の乗り放題の鎌倉フリー環境手形が便利と思う。車で来た人のためにパークアンドレイルライドという江の島で車を駐車し(五時間分)、二人分の江ノ電一日乗車券が付いたお得なチケットが2020円で購入できる。市中までの混雑と市中での駐車料金を考えると格段に便利でお得である。鎌倉街道は土日祝日混雑するため、藤沢方面から入り、車を止めて回る事をお勧めした。

 

 京都の嵐電は、京福電鉄で四条大宮から嵐山の本線と本線途中駅の帷子ノ辻(かたびらこのつじ)から北野白梅町(きたのはくばいちょう)の北野線の二つがある。本線の方は三条通りを西に軌道敷内から路面に出て再び軌道敷内に入る。北野線は、帷子ノ辻から民家の中、常盤、鳴滝、宇多野、御室仁和寺、妙心寺、竜安寺、北野白梅町に至る。どちらも生活路線の要素が高いが土日祝日となると観光路線に替わる。北野線の方が情緒はあり、江ノ電に近いのかもしれない。料金は均一で220円で、日時限定の一人3000円程でワンフード・ワンドリンクの貸し切り運航企画を行っている。

この江ノ電と嵐電で親しまれている両電鉄会社は、2009年十月十四日に同じ古都を走る路面電車と言う特徴から姉妹提携路線の関係が行われ、企画としてコラボ車両なども期限を設定して運行したりしている。

 

 大阪にも阪堺電車軌道の阪堺線が残されている。大阪では、何回乗っても南海電車、半分壊れた阪堺電車、チンチン電車等で有名であり、天王寺駅前駅から出る線と浪速区の通天閣近くの恵美須町から出る線がある。両線とも住吉大社がある住吉で合流し堺市の浜寺公園へ行く。この電車も時々民家の中の軌道敷内や道路を走る。今は行われているか分からないが、まだ私が会社員であったころの十五年ほど前に夕方に一両の貸切りが出来た。近くの百貨店でそれぞれの食べ物、焼き鳥、オードブル、枝豆、寿司等を買って、お酒を持ち込み天王寺駅前から堺に向かい再び大阪市内の恵美須町に戻ってくるという企画をしたことがあった。運行に差し支えないよう時間厳守であるが、自由で楽しい行事であった。学校帰りの可愛い女子高生などに手を振ったりすると、驚きながら手を振り返してきてくれる。これが大阪人のノリであろう。

 日本全国、まだ路面電車が札幌、函館、東京、富山、豊橋、福井、京都、大阪、岡山、広島、愛媛、高知、長崎、鹿児島などに残り、人、特に高齢者に便利で優しい乗り物として今も活躍しており良い事だと思う。また、路面電車を見ると、高石ともやとナターシャセブンの『街』を聞きたくなる。