鎌倉散策 五月の連休 | 鎌倉歳時記

鎌倉歳時記

定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 

(キンラン)

 令和四年の大型連休は、五月二日、六日の平日となり仕事をされた方もおられるが、最大で四月二十九日から五月八日までの十日間であった。連休の前半はあまり天候に恵まれず、中半は良い天気に恵まれた。そして後半は少し曇り空や所により雨になった。定年退職後の私にとっては、毎日が休日のようであり、毎日がブログの記事の作成や配信に費やし、休日にはブログ配信を止めているので、記事の取材や作成に一日を費やす日である。この連休は行事も少しずつ再開され見学に伺い、あっという間に連休は終わってしまった。

 

(ギンラン)

 この連休の前半は、家事を済ませることに費やした。ホームセンターに行き衣服用防虫剤、網戸用防虫剤、防虫スプレー、カビ取り剤を購入し、衣替えを済ませる。また裏山の台峰に入りキンランとギンランの開花状況を身にも出かけた。キンランは少しずつ枯れだし、五月に入ると黄色の可憐な様相は無くなった。しかし、それと変わる様にギンランが蕾をつけ始めた。昨年は一株だけの発見であったが、キンランの生息地に一株と山道の傍に六株ほど見つけることが出来た。そしてキンラン同様、踏まれないように樹々で囲み、目印として多くの人に見てもらうようにする。十センチほどの茎にニ・三ミリの花弁が付いている。ギンランはキンランの様に開花しないようで、一週間もしない内に枯れて行った。

 

(建長寺三解脱門)

 五月三日火曜日には、良く晴れた天気になり、朝早くに北鎌倉に出て建長寺、長寿寺、浄智寺、東慶寺、円覚寺を歩く。建長寺には、三解脱門の五百羅漢像が方丈で展示されているため伺うが、三年前に三解脱門の中に数十年ぶりに限定入場が行われて釈迦如来、五百羅漢を拝観できた。やはりその感激度とは違った物である。長寿寺は春の限定公開であり、室町期の庭園を思わせる境内を鑑賞した。今年の著我や諸喝采は例年より半月ほど遅いようで満開の可憐な花の様相を見ることが出来た。春も良いが、秋はもっと素晴らしい。その後、浄智寺、東慶寺を訪れると、もう北鎌倉はかなりの人出になっていた。円覚寺は、正続院の国宝舎利殿がお正月と五月の連休、そして秋に公開されるので出向く。今回はテープレコーダーで舎利殿の解説が流れており、拝観者にとっては、舎利殿が鎌倉で唯一の建築物の国宝である理由を知ることが出来るようしておられた。塔頭の龍隠庵へと階段を上るが、今日はご住職もおられず、戸が閉ざされ、お会いすることが出来なかった。次第に気温も上がり十一時を回っていたため、住居に戻ることにした。総門の横の拝観受付所には、拝観料の支払いの列が総門下の階段にまで達し、天気も恵まれ人出はコロナ前の状況に戻っていた。

 

(長寿寺)

 

(浄智寺)

 五日の木曜日は晴れた良い天気で日中の気温は二十六度まで上がった。十三時から鎌倉宮で草鹿神事が令和二年から中止されていたが今年再開され、見学に伺った。源頼朝が富士の巻狩(まきがり)を催した際に草を束ねて鹿の形を作り、稽古したのが起源である。烏帽子、直垂姿の射手が候言葉を交わしながら、古式にのっとり、鹿の形をした的に向かって矢を放つ。流鏑馬と違い、馬には乗らず立ち位置で的を射る。この神事には、吉凶の占い的な要素も持ち合わせているようだ。

 

(草鹿神事)

 十三時から行事が行なわれるので、鎌倉街道の道路状況が混むと思われ住居を早めに出る。そのため昼食をとっていなかったので行事が終わり、行きつけの御成通にあるスペインバルで昼食兼夕食を食べる事にした。鎌倉駅に戻ったのが三時前、コロナ禍で二月から三月初旬にかけ休まれており、その後は週休二日にされたため日が合わず、今日に至った。海老とタルタルソースのピンチョス、オイルサーディンのピンチョス、鯛のカルパッチョ、スペイン風ハンバーグとビール二杯にシェリーをいただいた。久しぶりの味に舌鼓をする。

 

(建長寺)

 一時間少々店にいたが、人出はコロナ前と同じようになっていた。帰りはバスに乗るため鎌倉駅に戻るとバス停にバスが止まっており、時刻表と違っており乗り遅れないように急いでゆくがバスには誰も乗車していない。運転手さんに聞くと明月院前バス停の踏切の所で車の事故があり、通行止めとの事、このバスの三十分程ここで止まっているらしい。初めての事で有り、夕方のこの時間では観光客の帰りで鎌倉街道は渋滞がひどい中、事故があれば警察官が到着して交通整理があったとしても踏切での電車通過により通過できるのは一時間程度かかると思われる。JRで北鎌倉に向かい台峰を通って住居に戻った。途中の鎌倉街道の踏切前での交通事故によりかなりの渋滞が見えた。鎌倉に来られるときは、公共交通機関をお勧めしたい。

 

(円覚寺 正続院舎利殿)

 定年後の淡々とした日々を過ごしている中、仕事をしていた時と同様に連休が終わると何故か祭りの後のような虚しさが訪れ、そして何時もの日々に戻る。