十一月に入り空は青色が透けた空気により青の深みを感じさせる。今年も、あっという間にこの一番良い季節が師走に入っていく。今年は、昨年と比べコロナ感染症が激減し、十月三日以来、千人を下回り、十一月には百人台、そして二桁の日も現れだした。昨日は八十二人と二桁台で推移している。ワクチンと人々の感染対策と減少したことにより保健所の追跡調査も円滑になり、感染症増加を抑止している。しかし、まだまだ各人の注意と感染対策が基本となるだろう。この感染対策こそWithコロナである。少しは、気分の良い日々を続けたいものだ。
忙しくなる師走・十二月に鎌倉の町の散策で金分も和らげ、変わった物も見ることが出来る機会かもしれない。
師走の忙しい事もあり、十二月の行事は、それほど多くない。主だった行事を紹介させて頂く。
覚園寺では、十二月十日まで紅葉のライトアップが行われている。鎌倉の二階堂周辺は鎌倉でも紅葉の美しい土地で紅葉ヶ谷や、その中にある獅子舞周辺は十二月一日前後が美しい。覚園寺の薬師堂、黒地蔵堂の庭は自然豊かな庭であり、日中でも美しいが、ライトアップされた紅葉は格別であると思う。私はまだ行っていないのでこの数日中に伺う予定だ。
(写真:鎌倉 長谷寺 紅葉のライトアップ)
長谷寺では、十二月十二日まで紅葉のライトアップが行われ、昨年伺ったが黄色や青色にライトアップされた寺院の紅葉の美しさに感銘した。また、十二月十八日金曜日、長谷寺の参道で歳の市が行われる。出店では達磨、暦、熊手など新年を迎える縁起物や菓子などが売られ、鎌倉で唯一残る歳の瀬の風物詩である。長谷寺が十六時半から無料拝観になり、夕方から出かける事でより一層縁日を楽しむことが出来る。三十一日、除夜の鐘と零時を過ぎると六千の蝋燭に火が灯され万燈籠が行われる。
(写真:まんだら堂やぐら郡とお猿畠の大切岸)
まんだら堂やぐら郡は、十二月十三日までが秋の期間限定の拝観が行われている。図師氏の教育委員会が管理されており、このやぐら郡の大きさに驚かされる。京急バス(31系統)鎌倉駅東口から緑ヶ丘入り口で下車、名越切通、まんだら堂やぐら郡、お猿畠の大切岸、関東富士見百系、衣張山、浄明寺と下りる衣張山ハイキングコースは意外と楽で二時間ほどの行程である。
円覚寺では、十二月八日火曜日、成道会(じょうどうえ)、仏殿にて行われるが今年も見学不可である。成道会は釈迦がブッタガヤの菩提樹の下で成道(悟りを開いた)されたことを記念して行う法要である。例年仏殿の釈迦如来像の前に釈迦が悟りを開いて修業した山から下りてくる姿を描いた「出山釈迦図」を掲げて儀式が行われる。十二月三十一日火曜日、除夜念誦、仏殿にて行われるが見学不可である。仏殿の一角にある土地堂の前で北条時宗公の位牌を中心に左右に伽藍神が安置され、その後舎利殿に移動し読経が行われ、最後に「庭間触礼(ていかんそくれい)」と呼ばれる儀式が行われる。舎利殿に移動する惣領の列は見る事が出来るらしい。同日、舎利殿での除夜の鐘は見学不可であり、弁天堂にて国宝の洪鐘による除夜の鐘は十二月中旬に可否が決められるとの事(円覚寺年間行事と法要から引用)。
(写真:鎌倉 鶴岡八幡宮 御鎮座記念祭 御神楽)
鶴岡八幡宮では、十二月九日水曜日、地久祭が行われる天皇陛下御生誕の「天調査委」に対して皇后陛下の生誕を祝し祈り行われる祭事である。老師の「天長地久」の言葉から用いられた。午前十時祭典、十七時御神楽との事。
十二月十六日水曜日、御鎮座記念祭が行われる。この祭典で行われる御神楽は鶴岡八幡宮創建当初彼伝わる物で、八百年余りの歴史を持つ。源頼朝公の先祖源頼義が源氏の氏神である京都の石清水八幡宮を由比郷鶴岡へ勧請し、後頼朝がこの地に遷し京都した。その後町屋からの火災により社殿焼失し、頼朝により直ちに最高がなされ、建久二年十一月二十一日に京都より伶人多好方を招き御鎮座記念祭を執行した。浄闇の中、篝火に映る舞姿は雅で幽玄の世界偲ばす鎌倉ならではの行寺であり、午前十時、祭典。午後五時に御神楽が行われる。十二月三十一日、十五時の一回のみ、大祓い、一年の厄を祓う儀式で茅の輪をくぐり、紙の人形を身体に寄せ、その後奉納する。今は、三十一日に密にならないように舞殿横に茅の輪が設置されている。古神札焼納祭十六時。除夜祭、十七時。鎌倉観光協会公式ガイドではこれらの行事が記載されているが、行かれる際は鶴岡八幡宮に確かめた方が良い。
銭新井弁財天十二月ニ十三日水曜日、今年最後の巳の日がこの日で銭新井弁財天の霊水で銭を洗うと来年にはその銭が何倍にもなるかもしれない。
(写真:鎌倉 浄光明寺 三門と不動堂)
鎌倉の除夜の鐘は、十二月三十一日、各寺において催されるが、今年において事前に確認された方がよいと思う。私は住居から遠いが、扇ヶ谷の浄光明寺に行く。不動堂で護摩供養がなされ、この日のみ御開帳される不動明王様にお参りし、お札を頂き、除夜の鐘を撞かせてもらう。御住職に連絡させて頂き例年通り行われると聞く。鐘はアルコール消毒液を横に置き撞かせて頂けるとの事だ。昨年は寒い中、出かけ住居にたどり着いたのは一時半を過ぎていた。
鎌倉での除夜の鐘を撞かせてもらえるのが、円覚寺、東慶寺、浄智寺、建長寺、薬王寺、浄光明寺、大船観音、龍宝寺(龍寳寺)、杉本寺、瑞泉寺、長谷寺、光明寺、青蓮寺、満福寺、本覚寺、妙法寺、海蔵寺、明王院があるが、拝観料必要、先着順、整理券配布、百八人限定等がある。コロナウイルス感染症に対して中止、また見学のみとなっている寺院もあるため事前に確認をされた方が良いと思います。三十一日の除夜の鐘を撞くことで自身の煩悩を一つ消せたように感じ、その年の最後の風情を感じさせてもらえる。
(写真:鎌倉 浄光明寺 不動堂での護摩焚きと除夜の鐘)