鎌倉散策 塩釜神社(しおかまじんじゃ) | 鎌倉歳時記

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定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 

 大船から藤沢に向かう東海道線の踏切を渡り柏尾川に向かい建立されている小さな社がある。塩釜神社の創建年は不詳であるが、徳川末期の頃に当所の娘が仙台公に支え、塩釜神社を崇敬し、信仰心は厚く、帰郷するにあたって、志波彦神社鹽竈神社の分霊を頂き当地に小祀を立て祀ったと伝えられている。

  

 明治に入り国鉄の開通に伴いその分岐点として栄えるに従い近隣住民も崇敬の念を持ち氏神様と仰ぎ、台戸部区の鎮守として、今日に至っている。本殿は大正十二年の建立で、石造りの鳥居は昭和十四年に建立されている。また現在、塩釜神社は岩瀬にある稲荷神社の兼務社になっている。

 

宮城県塩竈市にある志波彦神社鹽竈神社は全国の塩釜神社の総本社であり、航路の安全、漁業、製塩、安産の神としてご利益がある。中世では奥州藤原氏が崇敬し、鎌倉幕府も奥州一宮として重視していたと言われる。源頼朝が奥州合戦に従軍し、常陸入道念西が石那坂の戦いで武功を挙げた恩賞として伊達郡の地を与えられ伊達朝宗を名乗ったとされており、幕府御家人として鎌倉には縁がある。

 この鎌倉台に建立された塩釜神社は神奈川県唯一の塩釜神社で神徳は安産である。社の中は提灯がともされており、赤く染まった空間の中に御神体が安置されていた。それは思いがけない綺麗な色彩を輝かせていた。

御祭神:塩土老翁神(しおつちのおじのかみ)、武甕槌(たけみかずきのかみ)、経津主神(ふつぬしのかみ。)例祭:七月第二日曜日。大祓い十二月二十三日。神徳:安産。

 

塩釜神社(しおかまじんじゃ) 鎌倉市だい1-5-15大船駅西口から五分。