鎌倉散策 本龍寺(ほんりゅうじ) | 鎌倉歳時記

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定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。


 

  

 本龍寺は江ノ島電鉄の腰越駅西側にある神戸川の脇を上がって行けばたどり着く。四月の下旬になると、躑躅、牡丹が境内に咲き、多くの品種の桜草が沢山飾られていた。五月には茉莉花(まつりか:ジャスミン)が咲き境内に芳香を漂わせる。

本龍寺は龍口寺輪番八ヵ寺の中で最も古く、龍口寺創建前に建立されている。山号寺号は龍口山本龍寺。宗派:日蓮宗。創建:乾元元年(1302)。開山:日行。本尊:大曼荼羅。寺宝:田辺ヶ池雨乞い日蓮上人像、大黒天、鬼子母神、祖師像、日行上人像(室町期作)比企大学三郎。妙音坊日行上人は日郎上人の弟子、朗門九鳳の一人で本龍寺は大町の妙本寺の末寺である。

 

また、法源寺も日行により開山されたと伝わり、両寺は兄弟寺とも言われる。創建時の山号は与蓮山であったが龍口寺輪番時になったことから龍口山(りゅうこうざん)と改められた。この地は比企家の屋敷跡とされ、その地に本龍寺が建てられたとされる。境内には比企大学三郎高家とされる墓が残され文永二年(1265)没と刻まれている。また墓地の奥にはやぐら様の跡も残されている。

 

境内は広くはないが季節ごとに咲く花が植えられ整備されている。腰越に鎌倉らしき寺院がある事に興味が引かれ、小さな寺院ではあるが幾つかの歴史を物語ってくれる寺院である。

本龍寺(ほんりゅうじ) 鎌倉市腰越2-26-2 ☎20467(31)1541 拝観時間特になし 拝観料無料