九月二十一日から大阪の妻と娘が来た。前日は由比ヶ浜の魚源山で食事をし、魚料理を満喫した。二十二日、日曜日、住居で朝、ハムトーストとヨーグルトを食べ、九時半ごろ鎌倉市内に向け小袋谷のバス停まで歩いた。娘は昼間のこの道を歩くのは初めてで、小袋谷のバス停までの間、尾根に続く住宅街の個々に変わった家を見つけては感激していた。
今日の天気は午後から雨が降ると予想されていたため、鶴岡八幡宮境内を巡り、六月にできた鎌倉文華館、鶴岡ミュージアムに出かけた。私は旅行先でも、よくその地の歴史博物館、民俗博物館などに行く。そうすることで、その地の特色や見学しなければ行けない先が見えてくる。鎌倉文華館は鎌倉歴史交流館と重複するような気がする。また、「赤糸威(あかいとおどし)菊金物大鎧」や「頼朝像」は模造で、大変残念な思いである。青森県櫛引八幡宮所蔵の国宝赤糸威鎧の模造で、教科書によく出てくる源頼朝像の絵も大英博物館所蔵で掛けられているのが模造である。奈良県の春日大社の国宝、赤糸威鎧(竹に雀虎金物付)塗装色金物の豪華な点において現在の甲冑の双璧と称せられ、また、厳島神社の国宝、浅黄綾威鎧も見事で、私は特別展で拝見させていただき感激したものだ。また、「鎌倉の武士の鑑」と呼ばれた、畠山重忠が武蔵御嶽神社に奉納した「赤糸威(あかいとおどし)菊金物大鎧」や「頼朝像」は模造で、大変残念な思いである。十月からミュージアムの横に大きなカッフエができるらしい。
娘も、鎌倉の成り立ちの概要を見て少しは興味を持ったみたいであった。昼食は以前、娘に話したベルグフェルドサンドを食べる事になった。妻と娘はパン好きで、私が鎌倉に来るまで、乃が美(今や全国チェーン)のパンをよく買いに行かされた。今から八年ほど前に大阪上本町に店が出来、現在本店になり全国いたるところに高級パンとして店を持っている。仕事で近くによく行っていた為、お土産がてらに買って帰った(今や土日は行列、平日は焼き上がりを待って買いに行くが)。ベルグフェルドサンドは以前に紹介した際にビールは無さそうだとの事を書いたが、聞いてみるとハートランドビールがあるとの事で頼んだ。妻も娘もツナ、ハム、ソーセイジと感激していた。特にソーセイジのドックサンドは絶品との事であった。隣のハム屋さんの物であるが、ベルグサンド用の長さにしてあり、もう少し長い同じ味のものが販売されているとの事。ギンギンに冷えたハートランドのビールは癖がなく美味しく、ハウスワインもドイツ風の少し甘いワインでサンドに合っていた。
その後、小町界隈を歩き、生菓子の美鈴さんで和菓子と流鏑馬餅を買った。煉り切りは予約制のようでありが、たまに出る事もあるらしい。ここで一度買って食べたかった店である。一人だと日持ちしない為に買うのが、二つが限度なので買いに行き辛かった。小町通りを歩き、お土産屋さん等を見て回り、一度住居に帰り休憩すむことにした。夕方に再度市内に出る事にし、住居でお茶を入れて、買った和菓子を楽しんだ。三時間ほどビデオを見たりしながら、寛ぎ、六時前に住居を出た。いつも渋滞する鎌倉街道もこの時間になると、いくら連休でもすいている。鎌倉の夜は早い。雑踏に中にいるより、休憩できる場所があるのが、疲れを感じず、楽しく旅する心得であると思う。
娘の楽しみにしていた山下飯店。コース料理でなくアラカルトで頼む。前菜は三品を自分で選べ、クラゲ、蒸し鶏、チャーシューを頼む。後、エビチリ、回鍋肉、酢豚、鎌倉餃子、石焼海鮮焼きそば、餡掛け炒飯を頼みビールとお茶で乾杯。石焼海鮮焼きそばは絶品であり、今回頼んだ餡掛け炒飯も絶妙だった。最後に妻と娘は杏仁豆腐とマンゴープリンを頼み、二日目の夜を過ごした。