前の記事で,「大人2人と子供1人を予約したかったが,大人の方が1枚しか取れなかった」旨を書きました。子供は女の子だったので,大人1人は妻にあげました。いよいよ当日になり,ダメもとでキャンセル待ちをすることにしました。係員の話によると,「キャンセル待ちでは,整理券(ネットで発行していた様)を持っている人が優先で,整理券を持っていないと,持っている人に割り込まれるので望み薄」という旨のことを言われました。それも数分前から決定するとのことでした。キャンセル待ちのところには,1人だけいました。決定されるまでに整理券を持っている人が来ないことを祈りながら待っていました。幸い,キャンセル待ちは私を含み2人のみでした。開演5分前くらいになってから,前の人にチケットが渡されました。その間に何人も客が近づいてきましたが入場券を持っている人でした。前の人に引き続きラッキーにも私にも入場券が発行されました。

 演芸のビデオはかなりたまり,今聴いているのは去年の正月辺りに放映されたものです。この前後の高座を聴いていると,「正月です」などと話すと,どっと笑いが起こりました。放送局では,正月の番組を暮れに録るということがよく行われることはよく知られています。

 竹の水仙では,左甚五郎が身分を隠して宿に泊まり,無一文なので宿賃を稼ぐと言って,竹細工で水仙を作ります。水にさすと花が開き,花の香さえするのです。宿屋の主人は信用しませんが,その細工がお殿様の目に留まり,二百万両で買い取ります。宿屋の主人が,ただものではないと感じ,何の仕事をしている人かと問います。答えませんが,宿から出て行った時,第九を口ぶさみます。そして,「大工だ」と言うのがオチです。この高座特有のオチだと思います。正月番組ですが,録画を暮れにやっているのでちょっとした皮肉ではないかと思います。

 1959年頃,モノクロのアメリカのドラマ,ミステリーゾーン(英語ではTwilight zone)をやっていました。最近もCS放送でときどきやっています。変わったことが起こります。当時のテレビ技術でいろいろ考えてやっていたので好きでした。最近2019年頃,改めて制作されたカラーのトワイライトゾーンを再放送していました。たまたま,シーズン2#9のトライという回を観ました。博物館に行く場面で見覚えのある場所が出てきました。カナダ,バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学の人類学博物館です。行った時,したの写真に示す像が印象的でした。番組でこの像が出てきたので間違えありません。

 私は定年後,工学部展示室を公開できる形に整備しました。そのとき,人類学博物館の手法が参考になりました。人類学博物館の一部ですが,訪問者は引き出しを自由に引き出せるようになっていました。引き出しの中に展示物があるのです。工学部展示室では,真空管をたくさん収集していました。それらを効率よく展示するため,引き出しを利用しました。各引き出しには2つ程の真空管を並べてあります。そして,それらに用途や,性能などの説明を付けました。訪問者が引き出して見られるよう,「引き出してご覧ください」というような掲示を付けました。

 二ツ目昇進と言うことは,これまで前座さんだったということです。大抵前座さんはまだ緊張していて表情がしっくりこないものです。しかし,扇七さんはどうどうとしっかりしていました。落語家になる前はNHKのアナウンサーだったそうです。「前途洋々のNHKのアナウンサーがなぜ?」と言われたそうです。「落語はしゃべりを仕事にしている人の役に立つ」と言われますが,その逆はどうでしょうか。確かに扇七さんの高座は「さすがにアナウンサーだった」とは感じさせました。

 一眼国は,見世物師が,出し物にできるものを探して旅をして一眼国に迷い込む噺です。一つ目の娘をさらおうとして,一眼国の人々につかまります。裁きで「この男が皆と違って二つ目なので,見世物に出そう」というオチです。二ツ目昇進なので,この演目を選んだのでしょうか。

 奥さんがアコーディオンで旦那が針金細工します。いわば紙切りの針金細工版です。しかし,奥さんが軽快なアコーディオンとおしゃべりで盛り立てます。かしまし娘を彷彿とさせるところもあります。ルイビトンの針金細工と言ってロゴを作ります。わざとアルファベットを間違えてあります。登録商標に抵触しないようという配慮もあるのかもしれませんが,そこでも笑いを誘います。この後で,真打昇進,扇ばい改メ扇七さんの高座がありますが,その扇七さんの似顔の針金細工もありました。今後,針金を武器にして,かしまし娘のような方向に発展されることを期待します。

 市寿さんは,最初の師匠がなくなってから柳亭市馬さんの門下に入ったのだそうです。こわいものを出し合うという会話の噺でした。人間がヘビを怖がるのは,昔,生まれた時のへその緒を土に埋めたので,それを最初に通ると怖く感じるとのことでした(私は話がよく租借しきれていません)。「四本足は何でも食う」という話になり,「こたつはどうか」と訊かれると,「あたるものは食わない」というのがオチです。“食べ物に中る”と“炬燵にあたる”をかけたものでした。予想した饅頭怖いはありませんでした。

 浅草演芸ホールで落語協会100年興行が行われていることを女流噺家さんのHPで知りました。そこで早速行ってきました。記念興行のためか,前座さんはお二方出演しました。また,有名噺家さんも多く出演されました。

 いつも感じることがあります。噺家さんはたいてい優しい感じ(舞台だけかはわかりませんが)ですが,係員の愛想が悪いことです。今日は,年配の女性が係員に「どんな方が出演されるのでしょうか」と訊いたところ,「あっちの看板に書かれている」と,知らないことを責めるような言い方で答えていました。不快な気持ちは噺家さんが忘れさせてくれますが…。

 ばくち打ちの定吉に命を助けられた猫が,殺された定吉の仇を打ちます。女房とその間男が企んで定吉を殺したのです。猫は,定吉が殺された現場で間男の喉笛を食いちぎってかたき討ちします。そして,女房のいる家の引窓から入り,女房をもかたき討ちします。大家さんが,「大きな音がしたが何があった」と見に行きます。雲が途絶え,突き当りが引窓から入り込むと,定吉の女房が死んでいるのを確認します。

 TBSの落語研究会での五街道雲助の高座でしたので,これまでも同じものを聴いたことがあります。以前は,“引窓”というのは,壁の上の方にある窓だろうと思って聴いていました。先に紹介した,歌舞伎「双蝶々曲日記(引窓)」で引窓とは何か知りました。屋根に付いている窓で,紐を引いて開け閉めします。灯り取りであり,月明りも挿し込みます。落語のこの演目と歌舞伎の双蝶々曲日記(引窓)とは直接は関係ありませんが,意外の所で結びつくことがあるのだと感じました。

 立川ステージガーデンで浅田真央アイスショーをやるということで,孫と夫婦で鑑賞しようと,予約を取りにWebサイトに行きました。S席には子供料金の設定があります。大人2名,子供1名で予約を進めると,「残席が少ないので全員がばらばらの席になるが,それでも予約するか」という旨のメッセージが出ました。孫はまだ幼いので,隣でないと困ります。そこで,大人1名,子供1名で入力するとうまくとれました。ばらばらでは3席がとれるわけだから,大人1名,子供1名で予約決定後,大人1名を予約すれば,少なくとも孫の隣に1人は居られるということになります。そこで,先ず,大人1名,子供1名を決定後,残りの1名分を予約しようとしました。すると,下の画面の様に,S席はとれなくなっていました。夫婦の1人と孫とで観るしかなくなりました。

 噺のまくらで,こみちさんの配偶者が漫才の宮田陽・昇の昇さんであることを知りました。演目は創作落語で,“近くにいるきよこさん”なのかと想像していました。聴いてみると,そばの大食いの賭けで暮らしている「そば清」を女性に置き換えた落語でした。そばの大食いの賭けで何人もの子供を育てたという設定でした。夫は落語家なので収入が少ないという設定も考えられていました。もしかして,昇さんのことを皮肉ったのか?うまくアレンジされていて楽しめました。

この落語で思い出したのが,女性噺家が演ずる「湯屋番」でした。勘当された遊び人の若旦那が湯屋で仕事をすることになりました。番台で,おけいこのお師匠さんと良い仲になったと想像して独り言を言う内容です。若旦那が,お師匠さんがこんなことを言うだろうと,声に出してしゃべります。これを女性噺家がやると,“男が女性のしゃべることを真似しているところを女性噺家が話す”ということになり,こんがらかります。これを,今回の演目の様に,遊び人のお嬢さんが何かを想像してしゃべるようにアレンジできないかと思った次第です。