ハードディスクの磁石取り出し | 技術日誌

技術日誌

ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 ハードディスクの中には,百均の強力磁石よりけた違いに強い磁石が入っています。磁気ヘッドを移動させる機構に使われているものです。デスクトップパソコンには主に3.5インチ,ノートパソコンには主に2.5インチのハードディスクが使われています。以前は3.5インチのハードディスクの分解をよく行いましたが,壊れているものは手持ちになくなってしまいました。2.5インチのものは,「不調」と書かれたものが手持ちにありました。これの磁石を取り出そうと考えました。
 ハードディスクには,簡単に分解されないよう,特殊のネジ山が用いられています。このハードディスクのネジはヘクスローブネジと呼ぶそうです。3.5インチ用のねじ回しはあるのですが,2.5インチのものは一回り小さく,回せませんでした。


 手持ちのもので何とかならないかと探した結果Y型ねじ回しが使えそうでした。ヘクスローブの6方の一つ置きにフィットしそうです。

 


 試してみるとネジ山が引っかかる手ごたえがありました。ネジ山を壊さないように,上から力を入れて押さえつけながら回しました。そしたらうまく回ってくれました。


 6か所と裏1か所のネジを外しました。しかし,この蓋が外れません。もう一か所ネジがあるようです。


 そこでラベルを剥がしてみました。するとネジが出てきました。これを外すと蓋を開くことができました。

 


 蓋がとれ開きました。上方にケース目いっぱいの大きさで2枚重なったディスクがありました。下の方に,磁気ヘッドが見えます。その左下にヘッド装置のコイルがあり,強力磁石の中に入り込んでいます。これで磁気ヘッドを移動させるのでしょう。磁気ヘッドは引き出して取り出すことができました。磁石は3本のヘクスローブネジで留められていました。ここのネジは他に比べて強く締められていました。2本はなんとか外せたのですが,もう一本はネジ山をつぶしてしまいました。慎重にやったつもりですが。やむを得ずネジ山をつぶしたときに使うペンチで回してみました。そしたらうまく緩めることができました。


 取り出した2つの磁石です。この方向では反発し合います。この距離がぎりぎりです。これり近づけると反発して離れてしまいます。これらを合板の小片に取り付けて,テーブルタップの鉄の部分を引き付けて留めるのに使う予定です。できたらネジ留めしたいと思います。左の部品は,小さな木ネジを使えば取り付けられそうです。右の部品の穴はかなり小さいです。ドリルを使うと鉄くずが磁石にくっついてしまいます。それでもやるか,小さな穴に細いくぎを打つかどちらかにしたいと思います。釘の場合,合板を貫通させ,裏側で折り返してやらないと,強い吸引力のため,テーブルタップを引き離すときに,抜けてしまう恐れがあります。