オペアンプの単電源作動
加温ケースの高温時排気コントローラーは,できれば単電源で作動させたいです。単電源の場合,オペアンプのマイナス電源のところが0 V(GND)になります。入力は1.5 V程度の低い電圧なので,マイナス側の電源電圧(0 V)に近くなります。そういう所で正しく動作するか確認する必要がありそうです。そのため,下の様な回路で試しました。マイナス電源に接続するはずの4番端子をアースに落とします。そして,増幅率1倍の非反転増幅回路を組みました。入力を0 Vから2 V位まで変化させて出力電圧を調べました。ちなみにオペアンプはFETで出来ているCA3130を用いました。温度センサーの出力抵抗が高いのでこのオペアンプを使うのが最適だと思います。
下のグラフが測定結果です。黒のプロットが測定値,赤の実線が理想値です。0 Vからきれいに直線に載っています。すなわち,0 V付近でも正しく動作すると言うことです。以降,単電源でコントローラーを作っていきたいと思います。
試しにLM741でも調べてみました。下の図から分かる通り,入力がおよそ2 Vになるまで出力は2 Vになったままです。これが心配した特性です。見込みでは1 V程度かと思いましたが,2 V以下では正常には動作しないことが分かりました。
CA3130は補償コンデンサを1本だけ追加する必要があります。これは簡単なことなので何の問題もありません。CA3130の定格電圧は低め(プラス電源とマイナス電源間が16 V)ですが,単電源12 Vで使うので,これに関しても何の問題もありません。