前に「特定の低周波を検出するには,それと同じ周波数で振幅変調してやれば,位相差のcos分が直流として現れるのでそれを検出すれば良い」と考察しました。しかし,位相差は不定です。位相差が90°か270°だったら直流分はゼロです。
信号とは異なる周波数のsin波で振幅変調した場合をもう一度考えてみます。次式の様に,出来る波は,{ω+ω(0)}/2π〔Hz〕の周波数と{ω-ω(0)}/2π〔Hz〕です。前者は元の周波数より高いですが,後者は周波数の差となります。差を数十Hz程度にして,出来た信号をローパスフィルターに通すと数十Hzの信号だけが得られます。これを全波整流,平滑してやれば,直流が得られます。元の信号がなくなれば,この直流もなくなるので,その周波数を検出することが出来る様になると思います。今後,実験により確認してみたいと思います。