丸ノコの刃の直角を出すアイディア | 技術日誌

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ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 丸ノコは一般に木材の面に対して垂直に切ることができます(ただし角度の調整の可能なものが多いです)。手ノコで切っていた時代,どうしても,切った面が板の面に対して90°からずれるのが気になっていました。丸ノコを使って以来,ある程度の満足感を得ていました。

 最初に使った丸ノコは,角度調整のできないものでした。切った木材の直角度が微妙にずれていて,調整が不可だったので,新しいものを交換しました。新しいものでは,角度を調整できます。逆に通常の使い方では正しい90°に調整しないと切り出した木材が直角になりません。YouTubeなどでの解説によると,刃とベースとの間に曲尺を当て,90°に合わせることとされています。ただ,微妙なずれはカットアンドトライで修正するしかないようです。

 ここで鏡を使った新規な方法を考案しました。ドリルの刃を垂直に開けるのに鏡を使うという他所で得た知識の応用です。ここでは,直角度に不満のあった古い丸ノコについて実験してみました。写真の様に,丸ノコの刃の上に鏡を置きます。このとき刃のアサリの全体に鏡が載る様にします(すなわち,丸ノコの刃面に平行になる様にする)。ここでは,木片を載せてバランスを取っています。丸ノコのベースに30 cm程度の定規を当てます。ここでは手元に12インチの定規があったのでそれを用いました。そして,鏡の部分を定規の中央6インチ(30 cm定規なら15 cm)に合わせ,ピンチで固定します。鏡の中に見える定規は写ったものです。

 

 

 下に,定規の下部と鏡に写った定規の上部の部分を拡大した写真を示します。鏡に写った定規の端が,定規の下部よりずれていることが分かります。このずれ方は,刃がベースに対して,90°より小さいことを示しています。。この丸ノコの不満だった直角度の悪さが目で確認できます。

 

 なお,鏡を用いず,丸ノコの刃をアクリル板に付け替えると調整はもっと楽になります。上の写真の様に鏡の境の部分で比較するのではなく,写った定規と,アクリル板の下にある定規を一致させれば良いのです。アクリル板は,必ずしも丸ノコの刃と同じ形(円形)をしている必要はありません。刃の直径と同じ長さの長方形のものでもかまいません。きちんとやりたい方にはこちらをお勧めします。

 この丸ノコは調整が出来ないタイプなので性能の限界としてあきらめます(実際,今は使っていません)。調整できるタイプの丸ノコの場合,角度を変化させて,写った定規と実際の定規が一致する様に調整すれば良いのです。私の新しいものは,きちっと一致していたので改めて調整し直すことはしませんでした。