―定電圧ユニットの取り付け―
前回作製した定電圧ユニットをツェナーダイオードのユニットと置き換えました。定電圧ユニットは1つとして,そこから4個のトランジスタのエミッタ全てに接続しました。4個のトランジスタのベースから流れ込む電流は,定電流の電流を10 Aとしたとき,約50 mAでした。この結果から電流制御用のトランジスタのhfeは平均して約200となります。定電圧ユニットから50 mA流すには,定電圧ユニットのトランジスタのhfeを100とすると,そのベースの電流は0.5 mAとなります。計算によると半固定抵抗の出力電圧を無負荷状態で2.5 Vに設定したとき,0.5 mAの負荷があると,2.1 Vまで下がることになります。この程度の減少なら,半固定抵抗位置を多少あげるだけで是正できます。結局,この回路で使えると言うことです。
このようにして,半固定抵抗により,定電流出力を無段階で調整できるようになりました。電流出力は,一定条件で,時間の経過と伴に少しずつ増加しました。定電流ユニットのトランジスタの温度が上昇するためでしょう。安全をみて,電流出力は9 Aとして使うことに決めました。