SPS タイマー | 技術日誌

技術日誌

ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 今では私どもは30分以内で高透明度の透明YAG焼結体を作れますが,先行研究では下の昇温プログラムのように長時間が必要とのことでした。このプログラムでSPSを実行したところ,途中でポンと(そんな音がしたわけではありませんが)OFFになってしまいました。これまで私どもはこんな長時間のSPSをしたことはありませんでした。


 OFFにした犯人はSPSタイマーでした。温調器では分単位の表示しかありません(設定により秒単位の表示も可能になりますが,時間上限が下がってしまいます)。そのため,秒単位は,タイマーの表示を見ていました。そんなわけで,習慣的にSPS ONと同時にタイマーをONにしていました。このタイマーは設定時間(下の写真では9959=99分59秒になっています)が経過するとSPSをOFFにする働きがあります。そのため,99分59秒を経過したときにSPSがOFFにされたのです。このタイマーは何のためにあるのか私は疑問です。計画的にOFFにするのは,温調器の設定で十分だと思うからです。


 対策としては,タイマーを使わないことです。ただ,上に述べたように秒単位の表示を見るのには便利です。上の写真にタイマーOFFのボタンがあることがわかります。長時間SPSでは途中でタイマーをOFFにした後,再度ONにすれば良いのです。その間隔は99分59秒以内であれば大丈夫です。当初,タイマーのOFFボタンを押したらSPSも中断してしまうのではないかと心配していました。しかし,その心配は無用でした。OFFボタンを押してもSPSはOFFにならないので,昇温プログラムの切れの良いところでOFF-ONをすればよいです。