ストーンサークルから見えるもの | 家族を見つめる(家庭教育)

家族を見つめる(家庭教育)

日常イズムを通して、家族を見つめなおす

今回は、かなり古い時代のデザインを取りあげてみましょう。
地球上で人間が作り上げたとされるもっとも古いデザインのひとつにストーンサークルというものがあります。読んで字の如く“石の輪”です。この不思議な巨石群は世界中に存在し、この現代社会においてはその目的さえ明らかとなっていません。

一説に、巨石信仰の証だとされますが、ひとつの大陸に止まらず(現大陸がすべて一体化していた時期はあったが地球の創世記の話)世界中に存在することから、単一民族のなせる業とは言い切れません。

 さて、このストーンサークル、世界中に散らばるそれぞれの形には、ある程度の共通点が認められます。
ひとつは“円”が描かれていること。
そして中央に直立する石柱があるということ。
更に、中央部に向けて棒状の岩が配置されているということ。
これを単純な線で結んでみますと、象徴的な図形が顕れます。その図形はまるで車輪のようです。皆さんには、ここで図形を表せませんので、馬車の車輪を思い起こしてください。そんな図形になろうかと思われます。

円があり、その円の中に一本の石柱がそびえ立つ形は、さながらキャンプファイアーの火を取り囲む人々の形にも似ていますね。
中心を取り囲む円は、常に中心に向かっていく力の方向があり、中心軸としての石柱は円が保持する力を一身に受け、輝くべき位置にあると考えます。
高校野球大会でピンチをしのいだ後や勝負どころの際、監督を中心に子どもたちが円陣を組んで座るシーンを見かけます。これもこの形とよく似ていますね。精神を集中する形ということがわかります。

ここで、中心軸としてそびえ立つ石柱の高さに注目してみましょう。
円によって保持された力は中心軸さえ定位置にあればよさそうなものです。中心は穴でもよければ比較的手間のかからない低い石柱でもよかったはずに思えます。
しかし、ストーンサークルのほとんどは、天に向かって背高な石柱が配置されているのです。石は大変に重く、その重い石を立てるということは大変な作業です。また、その当時、たとえ画期的な作業方法があったと仮定しても、不安定になりがちな形をあえて作った意図を予感させられます。
ストーンサークルを形成する石は巨大なものが多く、現代人の知識と知恵を駆使しても同じものを作ることは容易ではありません。

わざわざ巨大で超重量級の物体をあのような形にするためには、大変な労力を要したことでしょう。


さて、次回は、なぜあの巨石と形にこだわったのかについて更に探ってみたいと思います。