中部山岳国立公園の上高地(長野県松本市)に入るシャトルバスの発着地点で14日、自然保護のマナーや観光情報のパネルなどを展示する環境省の新施設「沢渡ナショナルパークゲート」がオープンした。
観光客は上高地の歴史などが書かれたパネル展示を通り抜け、バスを待つ間に自然保護を呼び掛ける約3分間の映像を眺めた。山口県周南市から来た倉増朋子さん(65)は「上高地は2回目だが、あらためて環境を守ろうと思った」と話した。
上高地はマイカーの乗り入れが禁止され、7~10月の週末やお盆期間は観光バスも入れない。今年は観光バスの規制期間に合わせて開館、乗客は新施設を通ってシャトルバスやタクシーに乗り換える。
来年以降は、離れた場所にしかないマイカー駐車場を新施設周辺に増設。4~11月の開山期間を通して開館し、マイカー客にも利用を呼び掛ける。
昨年約130万人が訪れた上高地では、国立公園内で禁じられているサルなど野生動物への餌やりや植物採集などの報告があった。
出典:日本経済新聞