BMW E90 320 エンジン不調&オーバーヒート修理 その1 | AUTOBAHN MOTOR&KLUB909BLOG

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外車専門自動車屋の活動日記

 

BMW E90 320が冷間時エンジン不調とオーバーヒートで入庫しました。

症状としては冷間時にエンジンブレがありチェックランプが点灯する。

オーバーヒートの表示が出る&LLC不足の表示が出るです。

 

ちなみに他社にてスパークプラグ、IGコイル全交換。

ウォーターポンプ、サーモスタット、ラジエターキャップは交換。

それでも治らずにこれ以上は出来ないと言われてしまったそうです。

 

 

まずはテスターにてトラブルコードをチェック!

3番がミスファイアーと怪しいのはウォーターポンプの低出力モード

 

実測値を見ても3番が調子悪いです。

エンジン掛け始めの最初のうちだけで温まると治ってしまいます。

 

この状態ですと何も出来ません。

 

点検のために邪魔なカバーを外します。

 

IGコイルを外して2番と3番を入れ替えます。

 

スパークプラグは1番と3番を入れ替え。

 

インジェクターは3番と4番を入れ替えます。

 

インジェクターは入れ替えたら調整値も入れ替えしておきます。

これでコイルかプラグかインジェクター不良なら症状が移るはずです。

 

エンジンを掛ける前に水漏れ箇所が無いか点検します。

アンダーカバーにはかなり漏れた跡が残っています。

 

ウォータポンプに跡がありますがポンプ自体ではなさそうです。

 

ラジエター回りは大丈夫そうです。

 

エンジンとミッションの繋ぎ目辺りに水漏れ跡があります。

乾いてますしそれ程大量ではなさそうです。

(今思えばこれが重要なヒントでした。)

 

水漏れ箇所は特定できませんがエンジン不調の方を見てみます。

症状が移っていれば確定ですが・・・結果3番不調のままでした。

あの3箇所以外ですと制御側かエンジン本体になります。

そうなると大変な作業になります。

こちらはとりあえず保留して水漏れの確認をします。

 

とりあえず水量を確認してから暖気後、試運転をして水漏れの確認をします。

電動ウォーターポンプの低出力モードはエア噛みをした時になりますので水量確認時は

テスターにてエア抜きもしておきます。

 

ちなみにユーザーよりサブタンクから吹いているようだと情報を貰っています。

 

メーターに水温を表示するようにして走ります。

水温は120度近くまで上がって、オーバーヒートしそうな所で水が流れるような音がしたあと

下がりました。(120度でオーバーヒート警告が出ます。)

 

しばらく試運転して120度近くには行きますが超えることは無かったので戻ってきましたが

サブタンクを見るとキャップから吹いたあとがありました。

実はまだ暑い時期で走行中はエアコンを掛けています。

電動ファンが回っているのは確認しています。

水温の様子からポンプ、サーモスタットは作動しているようです。

ポンプが回るのが遅い気がしますが・・

 

ラジエターキャップを点検すると規定14Barですがそこまで上がりませんでした。

キャップが圧力を保持できず水温上がり気味&沸騰によりエア噛みとの結論で

他社にて交換された社外品から純正品へ交換します。

LLCも大分薄まっていたので交換しました。

 

試運転の結果、キャップからの漏れは無くなったので納車しました。

エンジン不調は保留で様子見です。

 

しかしこれでは終りませんでした・・・