ポルシェ964が全体的なリフレッシュで入庫しました。91YカブリオレTipです。
まずは現状を知るために試運転をしたいのですが、パワステオイル漏れがひどくて乗れません。
パワステオイルはラックから漏れています。
ラックはリビルト品でもお高いのでO/Hできるか確認してみます。
パワステラックを外して分解していきます。
このカバーはボルト2本外せば取れます。
シャフトは引っ張れば抜けてきます。
このCクリップが硬いのですが外れました。
Cクリップが外れればカラーが抜けます。結構錆びてました。
カラーが抜けるとシャフトが引き出せます。
このシャフトが腐食していると表面加工をしないと漏れが止まらないのですが状態は良さそうです。
小さな腐食は見られますがこれくらいなら磨けば大丈夫でしょう。
軽く磨いたら段差も無くきれいになりました。
ここが一番ひどかった所ですが指で触って段差が感じられないのでOkでしょう。
シャフトが大丈夫そうなのでシールを交換していきます。
縦のシャフトの4つのシールとOリングを交換。
ケースの奥の方にもオイルシールが入っています。これが取りづらいのですが・・
取り付けもやりづらいですがなんとか出来ました。
ここのオイルシールも交換。
Cクリップの所のカラーのオイルシールも交換。
見えづらいですが上のカバー先端にあるオイルシールをベアリングごと抜いてから
交換しました。
シャフト中央にあるシールも交換。シャフト2本のあたりの強さを調整するパーツのOリングを交換。
シール類が交換し終わったので組み上げていきます。
組み上げて車体の取り付けしました。
とりあえずストッパーをつけてこの状態で漏れないか点検します。
ATFをタンクに注入してエア抜きをしてから漏れ確認です。
漏れはなさそうなのでタイロッドをつけてタイヤも取り付けして走ってからもう一度確認します。
ラックブーツはオイル漏れによりかなりオイルで汚れていましたが切れや膨張してないので掃除して使います。
車両を走らせてみましたが漏れなかったのでブーツをきちんと取り付けします。
パワステラックOHは完了です。
ステアリング位置がずれてしまったので調整します。まずはステアリングのセンター出しから。
ステアリングホイールを左右に切ってロックトゥロックで左右同じに切れる位置でステアリングをセンターにします。ステアリングシャフトとラックを繋ぐユニバーサルジョイント部で調整。
サイドスリップを0mmに調整します。
あとは実際に走ってからステアリングの位置をタイロッドで調整です。
ラックOHで車を上げたので下回りを見ておきます。
ヘッドとシリンダーの間やタペットカバー、クランクシール、チェーンケースカバーからオイル漏れが見られます。それほどひどくはなさそうですが一度清掃してから確認します。
ATは外観の腐食がありますね。ATF量はOK
ショックはビルシュタインのキットに交換してありました。
アーム類のブッシュは大丈夫そうですが、走ってみてから判断します。
よく見るとエキマニのナットが1個紛失。在庫品を取り付け。
エンジンオイル量やベルト回りを確認。左のチェーンケース辺りより異音が出ていました。オルタネーターのベアリングかと思いベルトを外してみましたが消えなかったのでエンジンの中っぽいです。
暖気していたら音が消えたのでこのまま試運転は行けそうです。
ちなみにオイルクーラーファンはLo側が回っていないので定番のレジスターが壊れてそうです。
サー試運転にというところでABSランプが点灯。
IGONでバッテリーマークが点きません。
ただしエンジン回転を上げるとABSランプが消えます。
この場合は時計のなかの不良の可能性が大きいです。
時計をはずして分解。
ハンダ割れがあるので盛りなおし。
ABSランプが消えてIGONでバッテリーランプも点くようになりました。
走る前にテスターをかけておこうと思いコネクターの蓋を外そうと思いましたが外れません??
裏からネジ止めされてた・・
KTS300にて点検。O2センサー不良がメモリーされていましたがとりあえず消去して様子見です。
システムアダプションはしておきます。
走る前に細かい所もやってしまいましょう。サイドマーカー右の爪が折れてました。
新品に交換。
パワーウィンドースイッチも折れていました。
これも新品へ交換。
バッテリーの止め具がありません。
止め具はとりあえずの物で代用しておきました。あとで交換します。
それとこの切るスイッチが付けてありましたが申し訳ないですがこのタイプは接触不良の原因になるので取り外します。
あとカブリオレの幌の動作確認をしなければ!
長くなってしまったので一旦ここまでです。次回に続きます。