またちょっと間があいちゃった

 

 

夏休み日記 第6弾

日本美のミュージアムホテル
A MUSEUM HOTEL of JAPAN BEAUTY


雅叙園


ここには東京都指定有形文化財の

百段階段がある


宿泊者限定の

雅叙園アートツアーでも

神殿和室宴会場に続き
最後に百段階段に案内される


でもきっと慌ただしいだろうな、と思い

前の日に
宿泊特典の500円割引を使って
気のすむまで見学してから

 

翌日アートツアーに参加したので

より深く楽しめた


向かうエレベーターからして華麗キラキラ

 

中の絵は上矢印唐獅子と下矢印牡丹

 



とっても大きなエレベーターびっくり

なぜこんなに大きいかというと

以前2階に美術館があり
そこへ美術品を運ぶために
大きなエレベーターが作られたそうです


壁が大きすぎて焼けないので
秋田県に釜を作って特注したとか



エレベーター下りると入口には


雅叙園の美術品をモチーフに作られた
豪華なオリジナル打掛キラキラ



そもそも百段階段って何?っていうと


今の雅叙園の前身である
目黒雅叙園3号館のこと

1935(昭和10)年に建てられた
現存する唯一の木造建築

7部屋の宴会場を
99段の階段廊下が繋いでいる



実は、ここはひとつの建物ではなく
4軒の1戸建てが

階段と廊下でつながっている

十畝の間だけ平屋建てで

それ以外は2階建て

各部屋から窓の外を見るとわかります

例えば

草丘の間漁樵の間の2階
草丘の間の窓から見えるのは十畝の間



階段は下から見上げると一番上まで見えるが

一番上からは下まで見えないように作られている

 

宴会場でお酒を召したお客様が
クラッとしないようにとの気遣いだそうです


名前は百段階段だけど実際は99段しかない

 

なぜか

いくつか説がある

①奇数が縁起がいいから最大奇数を2つ並べた


②100は完璧な数字だけど、完璧は長続きしないからあえて100から1ひいた


雅叙園では
これからも一層発展していきたい
という気持ちをこめて
あえて99段にしたと考えているそうです


7つの部屋はそれぞれ趣向が異なり
どの部屋も絢爛豪華


すべての部屋にビデオガイドが設置されていて
部屋ごとに詳しい説明が聞けます


全部だと長くなっちゃうので今回は

大好きな美人画の
清方の間を紹介します


 

入っていくと


 

 

 

二間続きの落ち着いた茶室風の部屋



奥から手前の部屋を振り返る



手前の部屋には目黒名所を紹介した絵
白井権八



太鼓橋の絵には団十郎さん



天井も素敵




奥の部屋には美人画が描かれている

奥の部屋の床の間

この床柱(写真の真ん中にある柱)がすごくて

北山杉の天然総絞丸太

当時の金額で3000円ビックリマーク


今の金額にしたら都心に庭付き一戸建てが

2軒買えるくらい
つまり2ケタ億ってこと? びっくりハッ


絵も負けずに素晴らしい





四季美人図 娘道成寺



四季美人図 蛍狩り



四季美人図 秋の愁い

 

 

四季美人図 雪しぐれ




天井は隣の部屋とは違った形




なぜ清方の間が雅叙園に作られたのか


清方さんはこの時代すでにかなりのビッグネーム
普通はこんな仕事は引き受けない

関東大震災の後
画家が仕事がなくて困っていた時代も
清方さん自身は絵が売れていて
別に困ってなかった

でも清方さんのお弟子さんたちは困っていた

そのお弟子さんたちが
雅叙園からたくさん仕事をもらっていた

それを恩義に感じて
この仕事をうけたらしい


雅叙園を作った創業者の細川力蔵さん
石川県に生まれ、小学校卒業後上京
丁稚からはじめて、一代で財を成した方

細川さんがいたから
あの時代の画家が

芸術を今に伝えることができた

ありがたいことです



長かった夏休み日記もいったんこれで終わり

長い間お付き合いくださったみなさま
お読みくださりありがとうございます

 


百段階段は
他のお部屋もどれも豪華ですてき

ビデオガイドの内容や
アートツアーもメモをとったので

時間があれば記録として書きたい
と思います

ゆっくりね