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富士フイルム「チェキ」のブーム再来についての考察
編集長X著
飲食店で注文待ちをする傍ら、全裸になっている画像を写メでアップする時代である。フィルム写真なんて絶滅したのだろう……と思っていたら大間違い。ここへきて売り上げを伸ばしているフィルムカメラがあることをご存知だろうか。
富士フィルムの小型インスタントカメラ「チェキ」がソレ。今や空前のブームになっていると言っても大げさではないのである。1998年に発売開始されたチェキは、「撮ったその場でカードサイズのプリントができる」「世界で一枚だけの味のある写真」をウリとし、2002年には世界で年間100万台を売り上げる人気製品となった。しかし、デジカメの普及で販売台数が激減。一時はピーク時の10分の1まで落ち込んでしまい、事業の撤退も検討していたという。ところが、2007年に韓国の人気テレビドラマで使用されていたことがきっかけとなり、当地において人気が再燃。また、中国の人気モデルがテレビ番組で紹介したことにより、クチコミで人気があっという間に広まった。
その後、韓国・中国で火がついたチェキブームが「逆輸入」され、今や「チェキ会(チェキを使った撮影会)」はAKBを筆頭にアイドルグループのイベントには定番となっている。ネットオークションでも、アイドルのチェキ写真が高値で取引されていることは珍しくない。なぜ、このような現象が起きているのだろうか? その答えは世代感にある。
生まれたときからデジタル機器に慣れ親しんできた、フィルムカメラを知らないデジタル世代にとって、アナログなインスタントフィルム写真は物珍しさと同時に新鮮さも感じる人が多いとのこと。またデジカメの画像データと違い、世界に一枚という特別感もウケている要因だ。その特長を活かし、撮ったその場で余白に手書きのメッセージを添えて贈るのが流行りだそうで、これがまたクチコミを呼び、爆発的な人気につながっている。
また「世界に一枚だけ」のチェキではあるが、フジカラーの店頭に持参すれば、一枚あたり約100円程度で焼き増しでき、アイドルのブロマイド複製が可能となることも、根強い人気を支える後ろ盾になっている。
当初のユーザーは若い女性中心だったが、今では男女を問わず浸透しており、イベント用だけでなく結婚式での需要も大きい。販売台数は2009年度の49万台から右肩上がり。今年度の販売台数は世界で200万台を見込んでいる。
この9月にはカラフルな機器を持つのは恥ずかしいという男性向けに、シンプルなデザインの新製品も発売された。コンセプトは「オジさんも若い子にモテる」。さすがにそれは違うような気がしないでもない。が、もしかしたら……。
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