ノストラダムス 第2章62番 マビュはすぐに死に、手無し、彗星が走る時。その3 | 浅利幸彦の預言解読講座

浅利幸彦の預言解読講座

預言書(主に聖書とノストラダムス)を解読して未来を明らかにしていきます。
未来において艱難が起きますが、その前に天使軍団(天使的未来人)による義人救出=携挙、が行われる、と預言されています。

ノストラダムスの第2章62番の詩を解説しているシリーズの3回目である。

昨日はこの詩の1行目に出てくる Mabus マビュ、という語について解釈した。

私はこれは、ノストラダムスの存命中に彼の中傷者達が、彼の名をもじって揶揄した本、
「虚妄の怪物(Le Monstre d’abus)」
を暗示している、と解釈した。


つまり、Mabus マビュ というのは、
「ノストラダムスを批判、攻撃、嘲笑、揶揄するノストラダムスの敵対者を指している」、
というのだ。

私はこの解釈に確信を持っているが、今までの研究家でこの説を唱えた人は誰もいない。
Le Monstre d’abus という題の批判本を紹介している本やサイトがいくつかあるが、そういう人達はこの綴りから Mabus を連想しなかったのだろうか?
また、ノストラダムス研究家ならこの本の存在を知っているだろうに、これとマビュが結びつかなかったのだろうか?
気がついてもよさそうなものだが。


まあ、気がついたとしても「歴史の変遷」が理解できなければ、その意味は解らないだろう。


さて、今日の解説は、今までの私の本とこのブログを全部読んでいて、私の説、歴史は変遷していく、という思考を理解している人でないと理解するのは難しいのではないか?
と思う。
だが、救済=携挙されたいのならば、これくらいは理解していないとならないだろう。
ついてこれる人だけを相手にして書いていく。


このシリーズのその1とその2では、この詩の中の部分的な語を解釈してきたが、
今日はこの詩の全体の意味を文脈に沿って考えてみよう。

この詩については、文章的に各行だけで独立しているのではなく、「主語と述語が別の行にまたがっている」という考え方がある。
それで、その考えをもとに、この詩を解り易いように並び替えて訳してみよう。
ただし、語は適切な方を選んで混合した。


そして、マビュはその時すぐ死ぬ 
やがて人間と動物の恐るべき破壊が訪れよう
報復と 手無し、渇き、飢餓が突然目撃されるだろう
彗星が走る時に


この中の「彗星が走る時」というのは、このシリーズの「その1」で説明したように、「2016年5月半ばに彗星がカリブ海に落下衝突したことを表している」と考える。

つまり、この詩は
「前の歴史=悪魔軍団が彗星の落下衝突を阻止する前の歴史=2016年の5月半ばにカリブ海に彗星が落下衝突した歴史」、
を描写した詩である、と考えるのだ。


だから、この歴史(今の歴史)とは少し違う。
しかし、この歴史を理解するためには、「それまでの歴史の変遷」を理解する必要があるから、前の歴史だからと言って、「この歴史とは全く関係が無い」という訳ではない。
「この歴史がどういう過程を経て形成されてきたのか?」
というプロセスを知るのは重要である。


それで、「彗星が走る時」というのは、時を表しているから、これをその前の3行の頭に持ってきてみよう。
そうすると、


彗星が走る時に(彗星が落ちた時に)マビュはすぐ死ぬ
 
彗星が走る時に(彗星が落ちた後に)やがて人間と動物の恐るべき破壊が訪れよう


彗星が走る時に(彗星が落ちた後に)報復と 手無し、渇き、飢餓が突然目撃されるだろう


となる。
この文で解釈していった方が解り易いだろう。
ただし、ここで問題がある。

それは、これは、
「天使が未来から戻って来た直後の地球、つまり、天使が福音預言を付加する前の歴史を描写した詩なのだろうか?」
それとも、
「天使が福音預言を授けた後の歴史を描写した詩なのだろうか?」
という問題だ。


彗星がカリブ海に落下衝突した歴史では、その衝撃により、全地球を大津波と大地震、火山の噴火などが襲った。
これによって多くの地球人と動物が死んだ。
そして、火山の噴煙が空を覆い、地球は寒冷化して植物が枯れたので、生き残った地球人は食糧を得られないで大飢饉が広まっただろう。
だから、


彗星が走る時に(彗星が落ちた後に)やがて人間と動物の恐るべき破壊が訪れよう


彗星が走る時に(彗星が落ちた後に)渇き、飢餓が突然目撃されるだろう


という部分は、
「天使が未来から戻って来た直後の地球、つまり、天使が福音預言を付加する前の歴史を描写したものだ」
と考えても良い。
だが、それ以外の部分、語はこれでは説明できない。


彗星が走る時に(彗星が落ちた時に)マビュはすぐ死ぬ


のマビュとは「ノストラダムスの敵対者」を指していた。
ノストラダムスの敵対者、というのは、当然、ノストラダムスが出現してから存在してくる。
ということは、ノストラダムスの作品が存在していた歴史の描写だ=預言書が付加された後の歴史の描写だ、と考えられる。


また、
報復(復讐)と 手無し、が突然目撃されるだろう


という文も意味深だ。
報復(復讐)と は、「マビュ=預言書の敵対者が死んでいく」ことを指しているのではないだろうか?
ノストラダムスは、いや、天使達は預言書を嘲笑った敵対者達を憎んでいた。
嫌悪感を持っていた。
だから、そういう敵対者達が死ぬことを「ざまあみろ」と思うだろう。


つまり、天(宇宙)にいるノストラダムスが、自分を嘲笑した敵対者に向かって

「これが俺達を批判し、嘲笑した罰、報いなんだよ。ざまあみろ」
と言っていることを表しているのではないか?
と考えられる。


私もこのブログで、
「地球人を救済するために授けてやった聖なる預言書、預言者をさんざん馬鹿にされて嘲笑されて、天使達はさぞ悔しい思いをしているだろう。
いくら天使といっても人間だから、そういう敵対者達に思い知らせてやりたい、リベンジしたい、と思っているのではないだろうか?」
と書いてきた。

それが、この報復(復讐)と いう語に込められた意味なのではないだろうか?

そうすると、この詩は、
「前の歴史=2016年5月半ばにカリブ海に彗星が落下衝突した歴史ではあるが、天使が福音預言を授けた後の歴史、を描写した詩である」、
と考えるべきだろう。


そうでないと辻褄が合わない。

その詩が、「どの歴史を描写したものなのか?」

を突き詰めて、解明して解釈していくことが重要である。

そうでないと、その詩の正しい解釈はできない。


では「手無し」とは何か?何を意味しているのだろうか?
この語には重要な意味が込められているが、説明すると長くなるので、次回にする。