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GTRを整備しまくる日記

BNR32・BCNR33・BNR34の整備を中心とした
日記です。

こういうの昔流行ましたね。

カーボンパネルを切ってスイッチ埋め込みです
・イグニッションON・OFF
・スターターボタン
・スタータースイッチ
・アクセサリースイッチ
・フューエルポンプスイッチ

の5系統にしました。

メインスイッチはバッテリーのカットオフにしたい所ですが
セキュリティーが付いている車両なので出来ませんでした。



珍しい故障があったので更新します
車両はBNR32です。

車両試運転時に動きがなんか変だなー?と思っていましたが・・・
急な上りの右折時、車両が前に進まなくなりました。

あれ???

フロントが引っ張らない・・・

アテーサの異常かと思いトルクメーターを見ましたが、きちんと動いています。
トランスファが滑ってる可能性が大です。

リフトに上げて車両を走らせて見ましたが、フロントタイヤがまったく動きません。

と言うことで、バラしてみました。
(作業手順は省きます)

トランスファオイルを抜いた段階でブローしているのを確信しました、
なぜならオイルが真っ黒。
汚いエンジンオイルが入っているのではないか?と思うほど黒かったです。
(元々は赤透明のオイルです)

ドレンボルトはこの状態

ミッションを降ろして、トランスファを取り外し全分解


クラッチの点検

見事に摩剤が無くなっています・・・
これじゃあフロントに動力が伝わらない訳だ。

※今回は中古のトランスファに交換して終わりにしました

この車両、街乗りメインでたまにサーキット走行くらいの車両で
定期的にオイル交換もしていました。
馬力も400ちょっと位なのでここまでなってしまった原因はちょっと不明な感じです。
経年劣化ですかね?

しかしながら、最近良く聞くデジタルGセンサーを付けていましたので
アテーサの作動は純正に比べ多くなっています。
取り付け後1000キロ位でこの状態になってしまったので、とどめを刺したのはこれのせいだとは思います。

トランスファに限らず色々な所を強化するパーツは多々出ていますが、メリット・デメリットは確実にあります。
個人的にはむやみに強化品を取り付けする事はお勧め致しません。

ここ最近、数件問い合わせがありました。

GT-R以外のR32は134aにする事が可能なのか?

実際に作業をした事が無かったので、
確実に大丈夫とは言えないのですがたぶん何とかなると思います。

と返信していました。


今回機会があって、作業する事が出来ました。
事前に色々調べてみて、実際に作業をしてみたまとめです。


使用する部品ですが

・R33(GT-R以外)の前期コンプレッサー
※コンプレッサーのロー側配管は取り付け方向が違いますのでGT-R以外を使ってください。
※コンプレッサー自体は後期型でもリビルト設定があるので、後期でも良いのですが
 エバポレータ入り口の径が違うので、前期を使った方が楽に行きます。

写真はR32GT-R・R32GT-S・R33GT-R・R33GT-Sのコンプレッサーと
その配管たちです。
実際に見比べてマッチングを考えました。




・配管はGT-R以外の前期ロー側配管とGT-R用のハイ側配管
 ※ハイ側配管はGT-S用が生廃になっています。
 ハイ側はコンプレッサー側のパイプ径と取り付け向きは同じなので、そのまま使用できました。
 ロー側はそのまま使用、ハイ側はR32用の配管と2個1に加工します。

・エアコンベルト
 ※GT-Rと同じく10mm短いものを使用


これでR32GT-SもエアコンがR33・134a使用に出来ます。



外気温26度 エアコンフルコールドで温度測定してみました。
吹き出し口温度7度でした。




コンプレッサーが完全にブローしてしまった物の作業時は特にですが
内部に鉄粉が回ってしまっている事が考えられるのでリキッドタンクは交換した方が良いです。
※リキッドタンク内にはフィルターが入っているので、詰まってしまう事も多いです。


コンプレッサー・配管取り付け前にエバポレータや残った配管はエアブローして
内部に残ったオイルやごみを取り除いてあげましょう。



今回は結構汚いオイルが出てきました。