もう少し短い回数で終わらせたかったのですが、続きです。
クラッチ組み付けです。
作業はシングルでもツインでも余り変わりません。
今回はNISMOのツインを組みます

フライホイールとカバーのディスク面をパーツクリーナ等を使って油分を落とします。
足つけされていないディスク面の場合は軽くペーパー掛けてあげると初期なじみが良くなります。
フライホイールボルトは万が一を考えて、ロックタイトを塗って締め付けます。
トルク管理もしっかりします。

※フライホイールを軽量のものに交換する場合、フライホイール自体の肉厚が薄くなっている物が多いので、ボルトの長さを気にしてください。
ボルトが長くて底に付いてしまう恐れがあります。
(NISMOのキットにはノーマルより短いボルトがセットで入っています)
次にディスクとカバーの取り付けです
ディスクの組み付けが悪いと、ミッションを乗せるときに苦労しますし、
最悪ディスクが歪んでしまい、クラッチの切れが悪い・ジャダが出るなどになります。
<ディスクのセンターをきちんと出す事>
ここだけきっちりさせて、組めば問題はありません。
専用の工具も出ていますが、私は中古ミッションのメンドラを切った物を使っています。
ディスクにセンター出しツールを付けて、パイロットブッシュに差込ます。
カバーを取り付けてボルトを締めるのですが、ここも外す時と同様に均等に締めていきます。
途中途中、センター出しツールを抜き差しして、きちんとセンターが出ている事を確かめると良いです。
(もしズレてしまっていると、ツールが動かなくなります)

カバーボルトもトルクレンチで締め付けて完了。
戻しの作業に入ります
ミッツションですが、降ろす時と同様に45度ほど回転させてフロアーを逃がして入れます。
エンジンとミッションが真っ直ぐになるように調整すると、すんなり入ります。
綺麗に入ると気持ちが良いです。
抜けないようにミッション横のボルトを先に仮締めしておきます。

その後、プル式クラッチの場合はレリーズベアリングがまだフリーの状態なのでクラッチカバーと接続する作業があります。
やり方は簡単でして

この状態のものを左に押しこむだけです。

その後
・ミッションとエンジンの接続ボルト8箇所
・コネクター3箇所
・スターターモーター
・ミッションメンバー
・前後プロペラシャフト
・クラッチオペレーティングシリンダー
・ETSアクチュエーター
・フロントパイプ
・補強バー
・シフト
・インタークーラーパイプクランプ
取り付け、締め付けの作業をします。
トランスファオイルを入れて、最初に抜いた分のETSオイルを補充
試運転をして終了です。
※スピードメーター・リバースランプの作動も確認してください。

これでクラッチ交換は終了です。