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GTRを整備しまくる日記

BNR32・BCNR33・BNR34の整備を中心とした
日記です。

今回、交換方法ではないのですが
ネタ的に良いかな?と思い書いてみました。

ブレーキパッドを交換する残量ですが
一般的に2~3mm位だと思います。

よく残量3mmで交換などもったいない、
こんなに残っているのに交換させようなんてボッタクリの店だ。
なんて声を聞いたりしますが2mm位までで交換していないと
パッドの摩剤が剥がれる事もあったりします。

photo:01

photo:02



パッドの摩剤は土台のベースプレートに貼り付けてるだけなので
減るとベースが高温になって反っちゃったりします。

ローターにダメージが出ると高額になるので
パッドは早めに交換しておいた方が無難です。

クラッチ交換のついでに交換したほうが良い部品です。

交換しなくても、大丈夫な場合が多いですが、
ここが原因で異音が出る事もあります。

価格は200円位の物なので、ついでに交換しても良いでしょう。
パイロットブッシュが新品だとクラッチ交換時にディスクのセンターも出しやすいので、作業者側も楽になります。


交換方法です。

専用のツールを持っていれば、それで抜くのが一番ですが
私は10mmのT型レンチを使って抜きます。

取り外し前に
クランクシャフトの取り付け面にツライチで付いてはいないので、最初の位置を覚えておいて下さい。



このような感じで引っ掛けて、T型のハンドル部をハンマーで叩いて引き抜いています。



外れました。

組み付け時ですが、軟らかい材質で出来ていますので
無理に叩き込むと潰れてしまいます。

最初にプラハンで軽く叩いて入れ
その後クラッチセンター出しツールに外したブッシュを入れて。軽く叩いていきます。






これで終了です。


もう少し短い回数で終わらせたかったのですが、続きです。


クラッチ組み付けです。
作業はシングルでもツインでも余り変わりません。

今回はNISMOのツインを組みます


フライホイールとカバーのディスク面をパーツクリーナ等を使って油分を落とします。
足つけされていないディスク面の場合は軽くペーパー掛けてあげると初期なじみが良くなります。

フライホイールボルトは万が一を考えて、ロックタイトを塗って締め付けます。
トルク管理もしっかりします。

 

※フライホイールを軽量のものに交換する場合、フライホイール自体の肉厚が薄くなっている物が多いので、ボルトの長さを気にしてください。
ボルトが長くて底に付いてしまう恐れがあります。
(NISMOのキットにはノーマルより短いボルトがセットで入っています)

次にディスクとカバーの取り付けです

ディスクの組み付けが悪いと、ミッションを乗せるときに苦労しますし、
最悪ディスクが歪んでしまい、クラッチの切れが悪い・ジャダが出るなどになります。

<ディスクのセンターをきちんと出す事>

ここだけきっちりさせて、組めば問題はありません。

専用の工具も出ていますが、私は中古ミッションのメンドラを切った物を使っています。

ディスクにセンター出しツールを付けて、パイロットブッシュに差込ます。
カバーを取り付けてボルトを締めるのですが、ここも外す時と同様に均等に締めていきます。
途中途中、センター出しツールを抜き差しして、きちんとセンターが出ている事を確かめると良いです。
(もしズレてしまっていると、ツールが動かなくなります)


カバーボルトもトルクレンチで締め付けて完了。


戻しの作業に入ります

ミッツションですが、降ろす時と同様に45度ほど回転させてフロアーを逃がして入れます。

 

エンジンとミッションが真っ直ぐになるように調整すると、すんなり入ります。
綺麗に入ると気持ちが良いです。

抜けないようにミッション横のボルトを先に仮締めしておきます。



その後、プル式クラッチの場合はレリーズベアリングがまだフリーの状態なのでクラッチカバーと接続する作業があります。

やり方は簡単でして


この状態のものを左に押しこむだけです。



その後

・ミッションとエンジンの接続ボルト8箇所
・コネクター3箇所
・スターターモーター
・ミッションメンバー
・前後プロペラシャフト
・クラッチオペレーティングシリンダー
・ETSアクチュエーター
・フロントパイプ
・補強バー
・シフト
・インタークーラーパイプクランプ

取り付け、締め付けの作業をします。

トランスファオイルを入れて、最初に抜いた分のETSオイルを補充

試運転をして終了です。
※スピードメーター・リバースランプの作動も確認してください。



これでクラッチ交換は終了です。