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GTRを整備しまくる日記

BNR32・BCNR33・BNR34の整備を中心とした
日記です。

修理のネタでは無いのですが、こんな事も頼まれれば作業します。

新車から20年越えの車両も増えてきました
綺麗にしているつもりでも、落ちない汚れが溜まってきてエンジンルームがどうしても黒くなっている車両も多く見かけます。
汚れが溜まると錆の原因になったりもします。

画像の車両はBNR32のシルバーですがエンジンルーム内は茶色になっていました。


時間は掛かりますが、色々な手段を使って綺麗に汚れを落としていきます。



手の届く範囲であれば見違えるほど綺麗に出来ます。
ボンネットを開けてエンジンルームを見るのが楽しくなりますね。






あまり考えたくも無い事ですが
RB26は酷使される事が多いエンジンなので、ブローする車両も多いです。

まめなオイル交換と
漏れや異音、エンジン不調に早めに気が付けると最悪の事態になる前に修理が出来ます。
※サーキットでの全開走行中、急に壊れると間に合わない事も多いのですが・・・

通常走行では何の問題もなく調子良く乗れていたのに
燃料ポンプやインジェクターのへたりで吐出量が足りず、高回転で燃調が薄くなりピストンが溶ける、なんて言うもの何台も見てきました。
こちらの場合は、対策が難しいですね。



今回はエンジン全損の模様です。




ピストン溶けてシリンダー傷だらけです
クランクシャフトもコンロッドも曲がっています。
ヘッド側、燃焼室も歪んでいました。

直そうと思えば直るのですが、結構な金額になってしまうので
新しいエンジンにしてしまう方向になりそうです。






車両はBNR34です。

元々、オイル漏れでの入庫でした
車両を上げて点検した所、クランクプーリーの内側よりオイル漏れしていました。

エンジン上部のオイル漏れはありませんでしたので、おそらくクランクシールからの漏れではないか?との判断で作業を開始。

ラジエター、ベルト類、エンジンフロントカバーを取り外して再度点検。
何かがおかしい・・・
タイミングベルトやテンショナー、ウォーターポンプがオイルでビッショリです。

時間は掛かりますが、もう一度きちんと点検した方が良いと思い
一度オイルが付いている部分を綺麗に洗浄してから
フロントカバー上下を取り付けずエンジンが掛かる状態まで組み上げ、エンジンを掛けて漏れ箇所を点検しました。

漏れ箇所はクランクシールではなく、オイルポンプとエンジンブロックの間からでした。

大事になりました。
オイルポンプガスケットを交換するには、オイルパンを外さなくてはいけません、
必然的にエンジン降ろしになります。


作業手順は省きます。

ミッションを取り外し、エンジン降ろしました。




この次点で、INマニガスケットが抜けかけている事が発覚したのでついでに交換することに。



先にINマニとスロットルガスケットを交換



次にメインの作業です。

まずはオイルパンを取り外し


クランクシャフトに付いているタイミングベルトスプロケットを外し、オイルポンプを取り外します。

オイルポンプのガスケットは計3箇所切れていました。
1箇所は油圧が掛かる部分からです。





このように不具合箇所が目に見えて判る場合、
作業者側からするととても案心して作業を進められます。


ガスケットを交換して、タイミングベルト周りを一新させました。
綺麗になると気持ちが良いですね。

その後、オイルパンとブロック内部を洗浄

 


オイルパン、フロントカバーを組み付けてエンジン単体は完成



車両に載せます。



外した部品を組み付けてエンジン調整をして、試運転をして漏れ点検して終了です。