宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12日午前、国の大型基幹ロケット「H3」6号機を鹿児島県の種子島宇宙センターから発射した。H3は昨年12月に打ち上げに失敗しており、半年ぶりの運用再開となる。今回は機体側面に補助ロケットを装着しない簡素な形態での初飛行で、試験機の位置づけ。小型も含めて国産ロケットの開発が停滞する中、期待と重圧を背負っての再始動となった。
今回は試験機のため高価な主衛星の代わりにダミーとなる金属のおもりを積み、性能を確認する。他に副衛星として民間企業や大学の小型衛星6基を搭載している。
JAXAによると、機体は予定の高度に達し、うち重さ65キロの衛星2基の分離に成功した。残る超小型の4基も無事に軌道投入されたか確認する。
H3は昨年12月22日に8号機の打ち上げに失敗し、搭載した測位衛星「みちびき5号機」を失った。JAXAは4月、衛星を載せる台座の結合部の接着不良が原因との中間報告をまとめ、補修をして再開に臨んだ。失敗から成功まで約1年を要した前例に比べ、半年と異例の早さで再開にこぎ着けた。
6号機は固体燃料式の補助ロケットブースターがなく、三つの主エンジンを持つ「30形態」の試験機。液体燃料だけで飛行する、日本で初めての大型機体となる。昨年7月に燃焼試験をした際、液体燃料のタンクの圧力が不足しエンジンに十分な燃料を送れない恐れがあると判明、対策を施していた。
H3は成功率98%を誇った「H2A」の後継機。2023年以降に7回打ち上げ、うち2回は失敗している。26年度には火星衛星探査計画「MMX」の探査機打ち上げも予定されるなど、複数の重要な計画が控え、安定した飛行再開が求められている。
ロケットの打ち上げ市場は米スペースX社が先導し、欧米などの新興企業が続く。日本はH3の他、国の小型基幹ロケット「イプシロン」、宇宙ベンチャー「スペースワン」の「カイロス」ともに失敗が続き、宇宙への輸送手段が途絶えていた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、12日午前に打ち上げられた主力ロケット「H3」6号機に搭載された超小型衛星6基が、全て正常に分離されたことを確認したと発表した。








