← ヴァージニア・ウルフ作『波〔新訳版〕』( 森山恵訳 早川書房) 「刊行から90年、45年ぶりの新訳。『ダロウェイ夫人』『灯台へ』の後にウルフが挑んだ、隠れた傑作!」

 

  ヴァージニア・ウルフ作『波〔新訳版〕』( 森山恵訳 早川書房)を25日読了。素晴らしい! 感想など書けない。訳者の森山恵さんのあとがきもいい。正直、本作品で初めてウルフの真髄にほんの少しだけど触れた気がする。これも訳者のお蔭なのかな。森山恵ら訳の「源氏物語」を再読したくなってしまう。 (2024/06/25)

 

 本作はまさに波の揺蕩うような小説。波間に木の葉のように登場人物らが漂い見え隠れする。次第に一人一人に脚光が浴びせられる。波も激しいわけじゃないが、大きくうねる波でそれが拡大鏡のようにして漂う人の仕草や表情が垣間見えてくる。

 本書の圧巻は、なんといっても最後辺りの叙述自体にある。長くなってもその辺りを転記してみたくなる…が自重しておく。遠い昔川本訳を読んだような気がするが、悲しいかな全く覚えていない。当時の吾輩にはウルフ作品は手強かったのだろう。

 本作は原文を楽しめるものなら楽しみたい。それはそれとして森山恵訳に感嘆するばかり。詩文の極みだな。 (06/26 10:52)

 

   昼行燈92「流れ星 

 

 25日の夜半過ぎというか、26日未明の丑三つ時に創作した:昼行燈92「流れ星

 

 ミステリーセレクション 「密室の抜け穴」を録画で観た。これで3回目か。よく出来てるドラマ。原作(横山秀夫)がいいのだろうが、演出脚本役者も揃ってる。効果音も:「BS-TBS|横山秀夫サスペンス「密室の抜け穴」」

 今日もしっかり庭や畑仕事。頑張ったけど、まだまだ先が見えない。ま、頑張った御褒美にゆっくりドラマを楽しんだ。
 2日連続で入浴した。十数年ぶりの快挙。まだ入浴は怖いので、半身浴に近い。茹だってまたバスから上がれないかもしれなくてね。数年振りに銭湯にも行きたいな。…でもまだ怖い。 (06/25 23:16)

 

 ヴァージニア・ウルフ著『存在の瞬間: 回想記』…ずっと以前に読みたい本登録してる。久々、ウルフの『波』の解説で本書が参照されてた。
 いまだに入手できてない。「波」を読んで改めて読みたく、急く思いがする。 (06/25 16:30)

 

 

 

 ← ミシェル・ウエルベック 著『わが人生の数か月 2022年10月-2023年3月』(木内 尭 訳 河出書房新社) 「「私が本当に地獄に落ちたのは、一月三十一日、パリに戻ってからだった」。イスラム嫌悪の諍いの裏で、ポルノ映像出演という最悪の事態に見舞われた著者が赤裸々に描く自己分析的エッセイ。」

 

 ミシェル・ウエルベック 著の『わが人生の数か月 2022年10月-2023年3月』(木内 尭 訳 河出書房新社)を25日夜半過ぎに読了。ウエルベックの本は断簡零墨も読みたい吾輩、エッセイの本書も早速入手、庭仕事に頑張ったご褒美に楽しんだ。

「イスラム嫌悪の諍いの裏で、ポルノ映像出演という最悪の事態に見舞われた著者が赤裸々に描く自己分析的エッセイ」…フランス…パリのイスラム教事情やマスコミ事情は分からず戸惑うが、それはともかく、ウエルベックがポルノ出演にびっくり。彼ならさもあらんなのか。実に馬鹿げていて愚かしくて、その意味で実に面白かった。ウエルベックらしいと云えばそうなのかも。ファンなら楽しめるかも。 (2024/06/26)