■“青春の痛み”を託した旅先でマ・ドンソク兄貴がいてくれたという映画! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。


「人生に何があるっていうんだ、とりあえず一度生きてみるだけさ」

 

 

実は先月末に観た映画にはマ・ドンソク兄貴が出る作品が2本あったのですが、その一つ、青春はみ出しドラマであり、けっこうコメディでもある『始動(시동)』(チェ・ジョンヨル監督)ですね。人生に「始動」を掛けた旅と出会いの青春譚です。ヾ(≧∇≦)〃♪

 

金髪で出てくるパク・チョンミン君は、今のところ青春はみ出し映画を撮れば右に出る者がいません。2018年の青春ラップ映画『辺山(변산)』(イ・ジュニク監督)、昨年の『タッチャ(イカサマ師)~One Eyed Jack(타짜: 원 아이드 잭)』(クォン・オグァン監督)、それとこれで、チョンミン君の青春はみ出し3部作といってもいいです。

 

『辺山』では“青春の痛み”をラップに託し、『タッチャ』では賭博に託し、今回の『始動』では、とにかく人生に「始動」を掛けるために、すべてを捨てて家出に託してみたという話でした。とってもしょっぱい、よい味わいの映画で、いわゆる若き日の“自分探し”的な逃避旅行で出会った、各自深い痛みを抱えた仲間たちとの騒動を描いています。

 

ただしここまで書くとこの映画のジャンルはドラマということで終わると思うのですが、そこでまったく色を変えてしまう要素が、まさにマ・ドンソク兄貴なわけですよね。そもそも当初よりこの映画が話題になったのが、金八先生ばりのヒッピーのような長髪マ・ドンソクの衝撃ビジュアルだったわけですからね。

 

もうこれだけで、すべてはそっちに持っていかれてしまうだろうものであり、それで私も最初の一文に「コメディ」の一語を入れざるを得なかったわけです。もう“マブリー”マ・ドンソク兄貴のこの顔を見ただけで不安は消え、一気に張り手のマ・ドンソク兄貴と、はみだし青春パク・チョンミン君とのコントになってしまうのでした。

 

もともとWEB漫画が原作だということですが、母子家庭で育ち、母親の苦労によって勉強を続けることに嫌気が差して高校を中退、家出を決意した反抗児が、バスターミナルに行って「1万ウォンで行ける所をどこでも」といってチケットを買って、たどり着いた所が、今回は「辺山」ならぬ郡山でした。

 

お腹が空いて最初に入った中華料理屋で、チャジャン麺を食べたきっかけで、そこでアルバイトとして住み込みで働くことになります。まさに、そこに入ったが運命の分かれ道であって、そこで出会ったマ・ドンソク兄貴演じる厨房長「コソギ兄貴」と、犬と猿のように激しくぶつかり合いながら、深い間柄となっていくのでした。

 

とにかく、この「コソギ兄貴」の行動の一つひとつがギャグであり、どれだけ愛らしいか分かりません。さらに力と破壊力で頼もしい存在として主人公を助けてくれます。やがて分かるその素性もすごいのですが、まさに暗く絶望的な主人公の自暴自棄の瞬間に、人生が準備してくれた「コソギ兄貴」との出会い自体が温かいわけです。

 

時には父のいない彼の父のようで、実の兄貴のようで、その長髪だけを見れば「姉」のようでありながら、彼をぶちのめし、教え、鍛えてくれるドンソク兄貴万歳の1本であり、パク・チョンミン君と兄貴の出会いケミカルの1本としておススメです!♪ヽ(´▽`)/

 

 

【あらすじ】 学校も嫌い、家も嫌い、勉強も嫌いと、母に歯向かう反抗期のテギルは、友人のサンピルが手っ取り早くお金を稼ぐんだと闇社会に飛び込む時、一緒になって自らも家出をしてしまう。テギルは中華料理店の料理長のコソクに偶然出会い、そこでコソクと敵対関係になるのだが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


映画『始動(시동)』(チェ・ジョンヨル監督)予告編。

 

 

☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*・'゜☆

韓国情報ランキングに、現在参加中です。
ブログランキング
↑上のバナーをクリックするだけで、一票が入ります!
更新を願って下さる方は、よろしくお願いいたします。