■旧正月映画としておススメのドタバタ・コミカル・アクション！≧∇≦)〃♪

「皆、描いてやる！」「WEB漫画作家になった暗殺要員」

●伝説の一流暗殺要員が脱走して漫画家になる！

今日は韓国の旧正月（ソル）連休の初日ですね。明日は妻の親族で集まって、お祖父さんに挨拶を捧げ、皆でお雑煮を食べることになります。ということで、今日は息子と二人で映画を観に行ってきました。クォン・サンウさん主演の『ヒットマン（히트맨）』（チェ・ウォンソプ監督）ですね！♪ヽ(´▽｀)/

まさにお正月映画にピッタリで、文句なく最高でした。細かいこといいっこなしの完璧な爆笑コメディ＆アクションですが、もうクォン・サンウさんの情けないダメ夫ぶりと娘や妻との愛、そしてそれに不釣合いな鍛え抜かれ、研ぎ澄まされた肉体による痛快アクションが炸裂していました。

実は最近のクォン・サンウさんの主演映画では、先月観た『神の一手：鬼手編（신의 한 수: 귀수편）』（リゴン監督）があったわけですが、2014年の『神の一手』の1でチョン・ウソンさんが演じた囲碁の天才の役をクォン・サンウさんが演じ、例によって、列車が向かってくる鉄橋の線路の上で命を賭けて囲碁を打ったりとか、漫画のような恐るべき勝負をしていました。

ただ、そっちの作品の問題は、クォン・サンウさんがメチャクチャ無口な格闘家であることであって、シリアスな犯罪アクションの脈絡としては仕方がないのですが、しかしやはりクォン・サンウ・ファンとしてはとっても煮え切らない、すっきりしない物足りなさをどうすることもできませんでした。

それが解消されたのが今回のコミカル・アクション。もはや『探偵』シリーズに続くヒットですよね。2015年と2018年の『探偵』シリーズでは、探偵に憧れて本当に探偵になるという青年、2006年の『青春漫画』ではジャッキー・チェンに憧れてカンフー訓練をする青年を演じていましたが、今回は本来、国家の秘密特殊部隊に所属する伝説の一流暗殺要員であったのに、漫画家に憧れて、結局、脱走しては正体を隠してWEB漫画家（韓国ではこちらが主流）になってしまうという青年を演じています。まさにクォン・サンウさん得意の設定です。

●クォン・サンウさんのカッコいいダメパパが最高！

とにかくその設定自体がメチャクチャですが、そういうメチャクチャなドタバタ・コミカル・アクションが息をつかせず展開していきます。登場人物の誰もが何度も口にする言葉が「ヤー、イ・ケセッキヤ」という超悪い悪口です。とにかく誰もがなぜか皆、唾をシャワーのように飛ばして叫びます。それが画面にはっきり見えていて、こちらにも飛んできそうなので思わず引いてしまいます。そしてアクションがすごいです。クォン・サンウさん、アクションもできてめっぽう強いけれど家庭ではダメパパという演技が本当にカッコいいです。ほれぼれします。

あとは、上司のチョン・ジュノさんの演技も、弟分のイ・イギョンさんの泣かせるギャグ演技も最高です。奥さんのファン・ウスルさんも明るくてさっぱりしてかわいくていいです。何よりも娘のイ・ジヨンちゃんの演技が最高で、これまた私が一番弱い、父娘ストーリーとして何度も泣いてしまいました。自作ラップを娘が歌うシーンがあるのですが、これがまた上手で涙が出てきます。本当に『ショー・ミー・ザ・マネー』で賞を取れそうなうまいラップでした。

これらすべてが、主人公が描くWEB漫画をアニメとして動かす映像と重なりながら、漫画の中のキャラが実物として現れるという形で話が展開していきます。これは最高でした。先月の『神の一手』でストレスがたまった分がすべて解消されました。クォン・サンウさんのファンの方を中心として、これは文句なくおススメです！ヾ(≧∇≦)〃♪

【あらすじ】国家情報院の秘密プロジェクトで、幼い頃から訓練を受けた伝説の暗殺要員といわれていたジュン（クォン・サンウ）は、WEB漫画家になる夢をどうしても叶えたくて、事故死を装って国家情報院を脱走する。しかし現実は厳しく、連載する作品ごとに悪質なひどい書き込みがあふれるばかりだった。ある日、ラッパーが夢である一人娘が、ラップは自分のストーリーを書くものであり、お父さんも自分のストーリーを漫画にすべきだといわれ、酒に酔って思わず自らの隠すべき過去を漫画に描いてしまう。酔いから醒めたら、妻が気を利かせて漫画を完成させて送信してくれたということを聞く。国家の1級機密を描いてしまったが、一夜にして予想だにしなかった超大ヒットを飛ばすことになる。ジュンはそこから、国家情報院とテロリストのダブルターゲットとなる…。