■母子の愛を頼りに「部屋」の外の「宇宙」と出会う! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。


韓国では先月公開でした。「実話それ以上のドラマ」~『ROOM』。


韓国映画ではないのですが、韓国の映画館で先月観たカナダ映画の『Room(邦題:ルーム)』です。日本では明後日4/8公開予定だということで、ぜひお勧めしようと取り上げました。監督はアイルランド出身のレニー・エイブラハムソン。今年のアカデミー賞4部門(作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞)にノミネートされ、主演女優賞を受賞しています。


実話をモチーフにしたという、エマ・ドナヒューの小説『部屋』を原作としており、変質者に拉致監禁されて6年間を「部屋」で暮らしている23歳の女性と、そこで生まれて5歳になった息子ジャックの話です。題材だけをみれば、サスペンスかスリラーのジャンルムービーになりそうですが、それを実に真摯にリアルに描いて、美しい人間ドラマとしています。


主人公の男の子ジャックは、途中、「部屋」の外には何があるのかと聞かれて「宇宙」と答えます。一言で表現すれば、私たちが生きているこの世界、「宇宙」に対する新しい視覚をくれる映画だともいえ、そしてその視覚の中心には、親子の愛があります。親子の愛を中心としてもう一度この世界と出会い、私たちが本来、どこから来て何のために生きているのか、何をして生きたいのかをもう一度考えさせてくれました。


なぜこれが悲惨な犯罪映画にとどまることなく、美しい人間ドラマとなり得たのか、それがまさに、人が一人では生きられないようにつくられている理由であるところの「愛」という根源的力でしょう。その試験管のような狭い密室の中でも、その生命のシステムは同じように発動し、喜び、恐怖、挫折、悲しみ、幸福などの七色の光をプリズムのように発しながら、見事にその力を証明してみせてくれました。人は誰もが愛なしに生きられず、愛があればかぎりなく力強くなり得る、地獄をも天国にしてしまう力、それが愛であると感じさせます。


何より主人公のジャックがかわいく純粋で、全体的に、そして特に後半部はずっとその男の子の視線で話が進んでいくところが新鮮です。没入度が高く、あまりに共感してしまって鳥肌が立つシーンが何度もありました。まさに衝撃的作品だったというしかない『Room』、お勧めです!ヾ(≧∇≦)〃♪









映画『Room(邦題:ルーム)』予告編。

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