■江戸時代版、日本観光CMのような『華政』の日本シーン! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

日本の服と髪型で江戸の街を観光する二人。ファイは女性であることを隠し、男装しています。



●光海君に対抗した王女描くドラマ『華政』


今日は、ちょっと今、韓国で放送中の歴史ドラマのご紹介をします。妻が見ているのを横から見ている程度ではあるんですが、この中で少し前まで日本でのシーンがたくさん出てきて、それが日本の時代劇のシーンそのままであり、また、韓国人が朝鮮通信使として日本観光を楽しんでいる姿がよく描かれていて、なんかいいなあと思ったんですよね。(*´▽`)


それが4月から放送しているMBCの月火ドラマ『華政(ファジョン)』のシーンですね。ドラマ自体は、朝鮮第15代王の光海君(チャ・スンウォン扮)の話で、現在の朴政権ではないですが、権力がせめぎ合っている中での国の政治というものがいかに難しいものであり、その中心にある王がいかに悲惨な位置であるかということを余す所なく描いています。(^^;)


光海君については、イ・ビョンホンさんが演じた2012年の映画『光海、王になった男』の紹介で書いたことがありますが、一般には「廃母殺弟」(継母である仁穆大妃を廃し、異母弟である永昌大君、兄である臨海君を殺した)で知られる暴君でありながら、政治的にはとても高い業績を残す、不思議な存在です。


その一つが外交であり、光海君自身が、秀吉の朝鮮出兵の時に、王も臣下も皆、逃げてしまう中で、王子として独り朝鮮軍と共に闘い続けたという経歴を持ちながら、即位の前年には、老いた父王と共に江戸に朝鮮通信使を派遣して、江戸幕府との間に和議を成立させています。



●ほとんど江戸時代版日本デート観光シーン!


このドラマの中に出てくる日本のシーンは、その光海君が即位後に送った、江戸への第2次朝鮮通信使のそれなので、時は1617年ということになります。その一行に加わった、火器都監の校理ホン・ジュウォン(ソ・ガンジュン扮)が、このドラマの主人公であり、貞明王女としての正体を隠したファイ(イ・ヨニ扮)と出会って、二人で江戸の町を観光するシーンなわけです。ファイは光海君に殺されるところを逃れてきた身なので、身分を隠して男装をしています。


二人は江戸の町で、なぜか日本の着物を着込んで、日本の髪型をし、日本のそばを食べたり(ジュウォンの麺の混ぜ方がジャジャン麺^^;)、お化け屋敷に入ったり、射的屋でおもちゃの弓を引いたり、ガマの油売りを見たり、銭湯の前で驚いたり、遊郭の前でどぎまぎしたりします。ジュウォンはいちおう通信使の一人として日本風物の調査も仕事なので、それを一つひとつ帳面にメモしています。


名家の長男で科挙に合格した官吏であるジュウォンが、ファイから、日本の混浴を経験してみないかと誘われて、慌てながら「他国の文化は尊重する。文化の基盤が違うから。しかし孔孟の道に従う朝鮮ではあり得ないことです」と答えるシーンなどは、世の中を知らないうぶな男子とそれをからかうませた女子のカップルの日本デートとほとんど変わりません。ちなみに、ジュウォンを演じているのは、歌手兼俳優の5人組アイドルグループ「サプライズ」のソ・ガンジュン君ですね。



●飛び抜けて華やかな日本シーンの理由は?


さらに、これは実際に京都の東映太秦映画村で、本物の日本の役者たちが出演して日本語で演技しているわけですが、ドラマ全体で見ても、朝鮮のそれよりも、これら日本の町並みの撮り方や町人たちの姿のほうが飛び抜けて生き生きとして華やかなんです。桜なんかをうまく使ったり、花魁の美しい姿をちらつかせたり、これはわざとそのように映しているとしか思えません。もちろん日本への輸出を考えているという詮索も可能ですが、それより、これは現在の円安による日本観光ブームを背景にした、韓国人の日本イケイケ・ムードを反映しているものではないかなあと思いました。


もちろん、今現在はMERSのせいで旅行自体を避ける中、日本旅行も完全に自粛ムードになっているのが残念ですが、早くMERSの心配がまったくない状態に戻って、また多くの人が日本観光を楽しめるようになってほしいですね!ヾ(≧∇≦)〃♪



通信使のジュウォン(ソ・ガンジュン)と身分を隠したファイ(イ・ヨニ)の出会いは江戸の桜の下。



ファイはジュウォンの硫黄の取引を手伝います。



二人とも取引がうまく行くよう日本の服装になったんですかね。完全に観光ゆえのような…。



やっぱり日本時代劇コスプレがしたかったんじゃないかなあ。(^^;)



立派な日本の庭園も充分に見せながら。



日本の美味しいそばを食べます。ジュウォンはジャジャン麺のようにかき混ぜる真似をします。



お化け屋敷から出てきたところ。メモを取っているジュウォン。



射的屋。



がまの油売りを見学。



銭湯柳湯の前でひと問答。



遊郭を見て呆然と立ちすくむジュウォン。



呆然さが浮き出ている背中。



とおりすがる美しい花魁。



ジュオンの完全に放心した表情。



まだ呆然としています。よいところの儒教バリバリのお坊ちゃんですから。



誘われて、日本語で「ごめんなさい、ごめんなさい」と逃げます。



江戸の人々がとにかく生き生きとしています。地元朝鮮のシーンと対照的なくらいです。



こんな夜桜を演出してどう考えても日本観光のCMなのではないでしょうか?ヾ(≧∇≦)〃♪



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