■息子と梁邦彦さんのコンサートに行きました！*´▽｀)

息子と二人で梁邦彦さんのコンサートに行ってきました。(*´▽｀)

●美しい虹に祝福されながら

昨日は娘の話題でしたが、今日は息子の話題。実は昨日の午後は、息子と二人で、再び梁邦彦（りょう・くにひこ）さんのコンサートに行ってきたのでした。

会場に着くまでは小雨が降っていたのですが、着いたとたんに晴れ出して、突然、美しい虹が見られました。よく見ると二重なんですよね。

前回初めて連れていって以来、息子もすっかりファンになってしまった、日本の作曲家であり、ピアニストである梁邦彦さんの「梁邦彦 Evolution 2014」は、国立劇場を舞台にして昨日が最終日。90分という予定だったのに、最後ということなのか2時間たっぷり聞かせてくれました。あまり公演では聞かない、アニメ曲『暁のヨナ』の主題曲や『英國戀物語エマ』OST『Silhouette of a Breeze』も聞けました。

今回も単独コンサートとはいいながら、その広い人脈を活かした多様なジャンルのアーティストたちの幅広いコラボレーションで、聞きごたえたっぷり。

韓国の女性のイメージを曲に描いた『Flowers of K』で幕を開けた序盤は、オーケストラの弦楽奏者がズラリと並んで美しく共演し、続く『Mint Academy』では、日本と米国から連れてきた最高のバンドメンバーが加勢してエネルギッシュに盛り上げました。

でも、私が一番待っていたのが、中盤部の国楽の合流。伝統打楽器と共に、今回も大ファンであるフュージョン国楽バンド「オクス」のパク・セラさんが、これまた大好きな楽器である太平簫を奏でてくれ、さらに以前、梁邦彦さんと一緒に食事をさせていただいた時に一緒に挨拶を交わした国楽パンソリ歌手のクォン・ソンヒさんも歌を歌いました。

●注目の『旌善アリラン新楽曲』

今回、開始前から最も注目されていたのが、初演となった『旌善アリラン新楽曲』。原曲の故郷である旌善郡の依頼を受けて今年の初めから制作に突入し、現地を旅行しながら原曲の理解と新しい霊感を受けながら心血を注いで作曲したといいます。弦楽器が基盤となるオーケストラ曲でありながら、ドラム、ベース、ギターのポップ音楽と国楽演奏が加わった梁邦彦印のすばらしいクロスオーバーワールドでした。

ただの作曲よりも、すでに存在する曲を作り直すことのほうがもっと難しいということでしたが、これまでソチ冬季オリンピック閉幕式、第18代大統領就任式などでアリランを現代的に再解釈した『アリラン・ファンタジー』、『アリラン交響曲』などを発表してきた梁邦彦さんならではの“アリラン愛”が輝いていました。

さらに昨年、梁邦彦さんが、亡くなったお父さんの故郷である済州島に献呈した『済州ファンタジー』コンサートで、合唱団として参加した済州下道里の海女6人が、実際に潜る時の海女服姿で登場し、梁邦彦さんが彼女らのために作曲した『海女の歌』を共に歌いました。

終盤の2曲は、韓国で大人気のインディーズバンド『クッカステン』のドラマーなど、ロックな人たちが暴れ回るハードな曲で、梁邦彦さんのイメージからはとても新しい、まさに今回のタイトルのとおりの革命的な演奏を披露してくださいました。

でも！私が好きなのは、やっぱり韓国の国楽が前に出た曲であり、特に太平簫ですよね。アンコールに応えたラスト曲が『Frontier』で、パク・セラさん、クォン・ソンヒさん、伝統打楽器のメンバーが舞台の先まで出てきて踊りまくり、私の目の前でパク・セラさんが太平簫をラッパのように天に向けて高らかに吹き上げた時には、思わず涙がにじんでしまいました。

●「今年の最優秀芸術家賞」受賞！

何度がご紹介していますが、日本の在日アーティストである梁邦彦さんは、韓国でさらに大人気で、今年は11/13にユネスコ韓国委員会の平和芸術広報大使にも任命され、何より韓国芸術評論家協議会主催の第34回「今年の最優秀芸術家賞」の受賞が決定しています。

ということで、楽しかった息子との時間ですが、息子は来年は高3ですから、今しかこのような楽しみは持てないのかなあとも思います。今習っているバイオリンも、体力をつけるために始めたばかりのボクシングのジム通いも、来年はもう通えないのかもしれませんねえ。