■「虎のしっぽの先」から海の向こうの日本を望みました! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

「虎尾串(ホミゴッ)」の海を臨む公園にある「延烏郎(ヨノラン)と細烏女(セオニョ)」の像です。



●日本と深い関係の「迎日湾」


浦項の一番象徴的なオブジェというと、なんといっても、この「虎尾串(ホミゴッ)」の海の中の手です。ここは韓国の一番東の外れに北に向かってちょっと突き出た半島の先ですが、これが朝鮮半島をトラの全身に見立てた時にはちょうど尻尾の先になることからこの名前があります。


ここは大きな「迎日湾」の始まりの部分であり、毎年、新年の初日の出を迎える時にはたくさんの人でにぎわい、この手の指の間から上がる日の出を待ち望みます。


でも、この「迎日湾」の名前自体は、日の出を迎えるという意味ではなく、実は私たちの日本ととても深い、歴史的な説話が由来となっています。それが『三国遺事』に残っている「延烏郎(ヨノラン)と細烏女(セオニョ)」の説話です。



●「延烏郎と細烏女」のロマンス


新羅の阿達羅王4年である西暦157年というので、日本ではだいたい邪馬台国の時代ですが、この地に延烏(ヨノ)という夫と細烏(セオ)という妻の夫婦が暮らしていました。


ある日、延烏が海岸で海草を取っていたら、不思議な岩に載せられてそのまま日本まで渡って行き、その地の人々が彼を崇めて王に迎えたというのです。一人残された細烏は夫を探すうちに、海岸に脱ぎ捨てられた夫の履物を発見し、同じく岩に載ることで日本に渡り、夫と再会して王妃となりました。


しかし、韓国では日と月の精であった二人がいなくなることで、日と月の光が消えてしまった。それで王が使者を日本に送って戻ってきてくれるようにいうのですが、延烏は「天の導きで日本に来たのだから帰ることはできない」といって、代わりに王妃が織った絹を送り、それで天に祭祀を捧げるようにいいます。


実際にそのようにすると、光は戻ってきたので、王はその絹を国宝とし、祭祀をした場所を「迎日県」としたというのです。そこは現在の浦項市南区烏川邑にある日月池であるといいます。



●日本の技術迎えた“迎日湾”


これは、一つのロマンですが、この話を史実であると考えて研究する人も日韓共に多く、なぜ細烏女が日本に行った後に韓国の王が困ったかというと、細烏は太陽をつかさどる霊験あらたかな巫女であって、年代的にもその後、邪馬台国の卑弥呼になるのではないか、とか、絹を織った細烏(セオ)という名前は、天照大神のまたの名である瀬織津姫(せおりつひめ)のことではないか、とか、いわゆる天照大神=卑弥呼説などと絡めながら、いろんな憶測が出ています。


でも実際、このあたりの海岸から流れ着くのは日本の出雲地方なので、王になったとしても出雲の王様だと考えられますよね。事実、ここいらのゴミが流されては島根鳥取の人々を困らせています。(^^;)


私などは、「虎尾串(ホミゴッ)」から海の向こうの日本を遠く望みながら、かつて半島から出雲地方に伝わった製鉄技術が、現代になってこの浦項の海辺に韓国の製鉄業の光を点す、日本の技術となって“迎日湾”に帰ってきた、そういう話と結びつけて考えたいなあと思いました。(*´▽`)



太陽をかたどった新千年記念館の建物。展望台があります。



中に入ったところ。エレベーターで展望台に上がります。



海を臨む眺めのいい展望台。



鯨をかたどったという面白い形のコンサート場が手前にあります。



海の中と手前に向かい合った二つの手のオブジェがあるのが見えますか?



トラの形で朝鮮半島を見立てたオブジェもありますね。



これが手前の陸の手。日の出を待つ時には向こうの指輪のような上に焚き火が点ります。



日本ととても深い関係がある「延烏郎(ヨノラン)と細烏女(セオニョ)」の記念碑。



さあ、これが有名な浦項のランドマーク(?)。日の出をつかむ手ですよ。指の間に日が昇ります。



海の中にも展望する所がありますね。



これは灯台博物館の海洋館ですね。



灯台の上の模型があります。



歴史的灯台です。1907年、日本水産実業専門大学の実習船「快応丸」が暗礁で座礁し、
4人の死亡者が出たのですが、それを契機に翌1908年につくられた、100年以上前の灯台。



フランス人の設計によるそうです。美しいですよね。



内部には大韓帝国のスモモの花の紋章。植民地時代には日本が菊の紋章に替えてたそうです。



本来は中は非公開なのに、特別に見せてくださいました。上に登るのは不許可でしたが。



トラの名前がついた岬らしくトラの像がありますよ。(*´▽`)





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