■ある韓国人教授が語るこれからの韓国 | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

市庁前のソウル広場に設けられた焼香所。メッセージが書かれた黄色いリボンや折り船が並ぶ。


●「100年消えない傷」残した沈没事故


昨日はある大学の大学院で講義をしましたが、休憩時間にそこのセンター長の教授が話してくれました。


「今回の旅客船事件で、韓国の国民は歴史になかった初めての経験をしました。今回のように多数の幼い命たちが今まさに目の前で死んでいこうとするのに、何もできず何日も何日も苦しんだという経験は初めてのことです」


「これまでどんな事故があってもそれは事故の後の痛みだったわけですが、今回は数百人の人を目の前で見殺しにしたという、韓国の国民皆の心に残ったこの大きなトラウマは、私たちの心に間違いなくこれから100年間は影響し続けて絶対に消えることがないでしょう」


「それ以前の朴大統領のすべての政策は、今回のことで跡形もなく吹っ飛んでしまいました。『創造経済』だとかというこれまでの目標も、すでに口にすることすらできない状況です。これからはただただ『安全な国家の確立』、もうそれだけを政策とする以外になくなっています。それくらいの事件なのです」


その言葉のとおり、現在、韓国では大統領、政府を筆頭に、関連するマスコミ、官僚、公務員、企業、宗教までが国民から猛攻撃を受けています。特にこれまで新自由主義的な競争状況によって利益追求だけに終始した弊害、人間性の喪失、職業倫理の失墜などに、特に韓国の母親たちが立ち上がっています。



●「日本の支援申し出知らなかった」


教授から日本の反応を聞かれ、「日本でも多くの国民が、とても外国の事件とは思えない関心を持って感情を共にしながら過ごしました。日本人にとって韓国の事故対応の問題点も衝撃でしたが、何より重要な初期救助において日本の支援申し出が断られたということを残念だという人が多いです」と答えました。


すると、教授はとても驚き、「そんな事実があったとはまったく知らなかった」といいながら、「助けにさえなるなら北朝鮮の支援でも受けなければならなかった状況で、もしも本当に体面ゆえに日本の支援を断ったなどということになれば、朴政権は国民からたいへんな非難を受けるだろう」といいました。


それに対しては私のほうが、「大統領が断ったのではなく、韓国の海洋警察がおそらく技術的理由で断ったのでしょうし、実際、事故現場の狭くて流れが速い海域の状況を鑑みれば、混乱を避けるためそう判断したのだという理解はできます。でも日本は海難に慣れてるため、助けになれた可能性は大きいです」と伝えました。



●「マジンガーZがあればと思った」


教授はさらに、「かつての韓国なら実際、生徒はそんなにおとなしく指示など守らかったし、指示を守らないで事故が起こるのがふつうだった。今回亡くなった生徒たちは皆、秩序を守るいい子たちであったがゆえに『その場を動くな』という指示を守って犠牲になったという事実があまりにも胸が痛い」といいました。


最後に教授は、「ニュースを見ながら、祈るような気持ちで、『こんな時に、日本のマジンガーZのような巨大ロボットがあれば、船をつかんで海から抱え上げることもできるだろうに』と思っていたんです」ともいいました。韓国人皆の率直な思いでしょうし、それこそ、日本が本当にそのような“助け”ができていたらと思いました。


今回の死者及び行方不明者は合計304人、高校生250人、教師11人、一般人32人、乗務員11人です。



安山市の合同焼香所に詰め掛ける市民たち。



多数の犠牲者を出した高校の生徒たちが、大きな傷を負って登校している。



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