■「みんなのために」~3月を迎えて思うこと | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。


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昨日は韓国の「3・1節」。毎年のことながら、両国のことを思う、韓国に住む私にはとても貴重な休日でした。ただ、今年迎えた3月は、例年よりもはるかに思う所が多くて、例年とはまた違うことを書いてみようかと思いました。


韓国人の力は、「ウリ(私たち)」の力です。家庭を社会のモデルとして、人々が父母のもとに一つの家庭のように感じられた時にたいへんな力を発揮します。「3・1独立運動」しかり、2002年ワールドカップの街頭応援しかりです。


韓国人は「韓国」といわず、深い愛情をもって、「ウリナラ(私たちの国)」といい、「韓国語」といわず、「ウリマル(私たちの言葉)」といいます。「私の母」といわず、「ウリ・オモニ(私たちの母)」といい、はなはだしくは「私の妻」といわずに「ウリ・アネ(私たちの妻)」とさえいいます。それくらい実際に閉じておらず、たとえば、韓国に住む日本人である私も、気がつけばいつの間にか、その中にいるような、寛大な言葉です。


「ウリ」は「ウチ」に向かう愛の力です。日本語の「私たち」や英語の「WE」では、残念ながら、韓国語の「ウリ」が持つニュアンスを表現することはできません。


しかし日本人の文化には、それとは対照的に「ソト」に向かう美しい力があります。それが「みんな」という、日本人の「和」を尊ぶ心から出た力です。同じように、「みんな」という言葉は、同じ意味を表す言葉は韓国語にも英語にもありますが、同じニュアンスを表す言葉は、韓国語にも英語にもありません。


日本人には、「ウチ」は自分たちのものだけど、「ソト」は「みんな」のものだからもっと大切にしよう、という思いがあります。ちょうど10日後の1年前(3/11)を境に、日本人はたいへんな衝撃の中で、私たちは皆、「みんな」という、この美しい日本語によってつながった、一つの国民だということを確認しました。


そして、「ウチ」よりも「ソト」を優先させる、その「みんな」という意識によって、私たちは世界中の人をあっと驚かせました。


「みんなのことを考えよう」、「みんなで助け合おう」、「みんなで頑張ろう」、「みんなに迷惑を掛けないように」、「みんなで乗り越えよう」、「みんなだから頑張れる」、「みんなだから乗り越えられる」、「みんなは大丈夫だろうか」、「みんな頑張って」、「みんな元気か」、「みんなのために」


大惨事の中で、暴徒になったり、略奪したりするのとはまったく逆に、我慢し、配慮し、秩序を最優先させた、その驚くべき、「みんな」を最優先させる力は、すべて文字通り、私たち日本人「みんな」のものであり、私たちはすべて、世界がその価値を認めた、「みんな」の力を秘めた存在でした。


その時の感動と模範は、すべて「みんな」から湧き上がってくるものでした。政治やシステムは、いまだそれを充分に体現できてはいなくても、しかし私たちのその「みんな」の文化は、間違いなく明日の日本をつくっていくことでしょう。


そのようなことを、韓国の「3・1節」の休日に考えた、という拙い報告でした。(*´▽`)


もちろん、韓国の「ウリ」の力もすごいものであり、それは韓国の家庭原理秩序の底力だと思います。そして、日本人は「みんな」という社会原理秩序を持っています。それらはお互いに誇るべき、すばらしい文化の力だということですよね。(ちなみに。韓国には「開かれたウリ党」がありましたし、「ウリ銀行」もありますし、店の名前にもよく「ウリ」が登場しますが、日本には「みんなの党」があります^^;)



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