きよっさんのAC/DC海外遠征記Z

きよっさんのAC/DC海外遠征記Z

世界最強のロックバンド我らがAC/DCのライブを主に海外各地へ観に行った際の旅行記その他です。

しばらく更新していませんでした。今回がスロバキア遠征最終回です。ほな。
 
 
ブラチスラヴァ公演の翌日となる7月22日、日本へ向けてスロバキアを去る日です。飛行機が12時30分発、そして空港行きのバスが8時45分発、ということは8時過ぎにはホテルをチェックアウトしなければなりません。また前日のライブからホテルに戻ったのが深夜2時20分ということもあり、あまり寝る時間もなく朝を迎えてしまいました。
 
チェックアウトまでは帰国の準備をしていただけで特に何もありません。なのでここでライブ会場で購入したグッズを紹介しましょうか。まずはツアー・プログラムです。
 
 
 
表紙です。
 
 
 

そして裏表紙。

 

 

内容は今ツアーの様子だけでなく、ツアー前のリハーサルや昨年の米国でのフェスの模様も収められています。表紙に「EU⚡️UK」とあるので今欧州ツアー限定モノでしょうね。今後豪州や北米ツアーの際にはまた別バージョンのプログラムが発売されるかもしれません。

 

ただ一点気になることが。。。その「EU⚡️UK」という表記、今ツアーはスイスのチューリッヒでも1公演開催されているのですが、スイスはEU非加盟国ですよね(笑)。もちろんUKでもないですし。ひょっとしたら現地ではブリテン島やアイルランド島等を除いた欧州本大陸のことを指して「EU」と表記するのでしょうか?謎です。

 

ちなみにこのことをFacebookで触れたところ、スイス人の友人から「fake tour book !」とのコメントをもらいました(笑)。

 

では次に、ブラチスラヴァ限定ツアーTシャツです。

 

 

 

表です。

 

 

 

ほんで裏。
 
 
以前の投稿でも触れましたがこれはとてもよい記念になります。スロバキア史上初となるAC/DCのコンサートでしたし、スロバキア・ブラチスラヴァの日程入りのロックTシャツを着た人なんて日本ではなかなかお目にかかることはありませんからね。ちょっと生地が薄いのが気になりますが、大切に着ようと思います。

グッズについては以上です。その後予定通りに8時過ぎに2泊したホテルをチェックアウト。徒歩でブラチスラヴァ中央駅前のバス乗り場へ向かいました。さらばホテル・アンタレス!! なかなか快適なホテルでした。
 
 
 

これがホテル・アンタレス。

 

 

 

振り返ってお別れ。

 
 
バス乗り場に着くとすでに何人かバスを待っていました。そうそう、今まで書く機会がなかったことですが、スロバキアでは周りを気にせずタバコ(電子タバコではなく普通のやつ)を吸う人が本当に多いのです。欧州全体が日本と比べると割とその傾向があるとはいえ、特にスロバキアは酷いと感じました。
 
街中でもライブ会場でも、混雑していようが隣に人がいようがお構いなしに煙を周囲に撒き散らす人がそこら中にいて、加えて被害者(ちょっと大袈裟ですが)であるはずの煙を浴びているその周りの人たちは全くそれを気にする様子がありません。良くいえば喫煙者に非常に寛容なのかもしれませんが、個人的には勘弁してもらいたいですわ。
 
このバス乗り場でも横の若いお兄ちゃんがバスを待つ間ずっとタバコを吸っていて正直嫌でした。しかし日本にいるのではないので我慢するしかありません。この国ではこれが当たり前なのです。所詮僕は別の大陸から来たただのよそ者外国人ですので。。。
 
それはさておき、バスは定刻通りにやって来てウィーン国際空港へ向けて出発。やがて高速道路に入ると15分ほどでスロバキアとオーストリアの国境が近づいてきました。合計3泊したスロバキアともこれでお別れです。上で述べたタバコの件を除けば、ブラチスラヴァは治安が良くて人々も穏やかでとても過ごしやすい街でした。
 
さて、国境と言っても両国ともシェンゲン協定加盟国なので国境通過はまるで国内移動の如く扱われるはずです。実際、行きのオーストリアからスロバキアへ入る国境通過の際には、バスはまるでETCを通過するかのように少し減速しただけでそのまま通り抜けましたから。
 
 
 
スロバキア側から見た国境。
 
 
しかしこの帰りのスロバキアからオーストリアへの国境通過はそうではありませんでした。なぜかバスは一旦高速道路の本線から外れて駐車場に停車。すると係員が2名バスに乗り込んできて乗客全員のパスポート・チェックが行われたのです。それが終わると係員はバスを降り、そしてバスは再び高速道路の本線に合流し、空港に向けて走り始めたのでした。
 
 
 

バスが停車した駐車場。

 

 

繰り返しますがシェンゲン協定加盟国間の国境通過なのにこのパスポート・チェックは一体何だったんでしょう?よくわかりません。どなたかお詳しい方がいらっしゃれば教えていだだけると幸いでございます。

 

その後バスはオーストリア国内を快調に走り抜け、出発から1時間ほどで無事にウィーン国際空港に到着。バスから降りた際、ベンチに座って別のバスを待っていた家族連れの中の小学生くらいの男の子が僕のTシャツを指差して、「あっ!!AC/DCだ!!」と叫んだのが面白かったです。日本ではそんなこと小学生から言われることなんてまずないですからね。

 

 

 

ブラチスラヴァから乗ってきたバス。
 
 
空港ではさっさと搭乗&出国手続きを済ませ12:30発エバー航空台北行きの搭乗ゲートへ。時間があったので軽い昼食とビールを飲んだ以外は特に何もなく、その後定刻通りに台北行きの飛行機に搭乗し、そして定刻通りに飛行機は離陸しました。台北までの所要時間は約12時間の予定です。
 
 
 
フライドチキンみたいなのが挟まったパン。まあまあ。
 
 
 
ウィーン公演の会場で売られていたビールはこの銘柄だった気が。。。
 
 
機内では特に変わったことはなし。ただし一つだけ気がかりなことがありました。それは、この飛行機の台北到着予定時刻が現地時間の7月23日午前6時45分、そしてそこで乗り継ぐ成田行きの出発時刻が同7時55分、つまり台北での乗り継ぎ時間が1時間ちょっとしかないということです。国際線の乗り継ぎでその時間はまあまあ危険な短さと言えるでしょう。
 
幸いにして飛行機は特に遅延することもなく無事に台北桃園国際空港に到着したのでまずは一安心。そして飛行機から降りるとすぐそこには表示板を掲げた女性係員が一人立っていました。その表示板によると、なんと僕のような成田便への乗り継ぎ客を全員遅滞なく搭乗ゲートへ案内すべく待機してくれていたようです。
 
該当者は僕を含めて5人ほどでしたか。意外と少なかったです。その係員に先導されて成田便の搭乗ゲートへ。途中の保安検査場はかなり混雑していて長蛇の列だったにもかかわらず、その係員の誘導により他の乗客に割り込む形で優先的に検査を受けることができ、そのおかげもあって出発の30分以上前に無事に搭乗ゲートに到着できました。もしも通常通りにあの保安検査の行列に並んでいたら間に合わなかったかもしれません。いやあ本当に助かりました。
 
 
 

成田便の搭乗ゲート。

 

 

そのまま成田行きに搭乗すると予定通り飛行機は台北を出発し、こちらも機内では特に変わったことはなく約3時間半ほどで成田空港に到着。無事に日本に帰国です。飛行機から降りた際の「もぅわぁああ〜」と全身に絡みつく湿気たっぷりの空気が、日本・アジアに帰って来たという事実を嫌でも痛感させてくれました(笑)。

 

ターミナルビル内ではまず帰国手続きを通り、次に預け荷物を受け取ると、最後に税関申告書の提出です。今回は税関申告を紙ではなく「予めWEBで申告して得たQRコードを提示する。」という方法を試してみました。なかなかこれは便利ですね。次回もそうしようと思います。

 

 

 

実際使用したQRコード。

 

 

その後はスカイライナーで上野へ。なぜかスカイライナーのくせに新鎌ヶ谷と青砥にも停車しました。そういう遅いタイプのスカイライナーがいつの間にか設定されていたのですね。知りませんでした。まるで西ノ京や高の原にも停車しやがる京都〜橿原神宮前間の近鉄特急のようです。それらの途中停車駅の利用者の方々には申し訳ないですが、かったるくてなんかちょっと損した気分になってしまいます(笑)。

 

 

 

スカイライナー乗車中。ブラチスラヴァ限定Tシャツ、我ながら良い!!

 

 

そういえば以前のAC/DC海外遠征では、帰りのスカイライナーで飲むためのビールを買う際、駅の売店で扱っていた銘柄はスーパードライと一番搾りとあともう一つくらいしかなかった気がするのですが、いつの間にかファミマが出店していてサッポロ黒ラベルも買えるようになっていました。これは良いことです。上野まで2本飲みました。

 

上野からは地下鉄で自宅最寄駅へ。駅を出ると自宅に向かう前にいつも利用しているファミマに寄り道。その頃にはビールがまあまあ回っていた(飛行機の中でもビールを飲んでいた)ためか、ちょうど作業中だった顔馴染みの店長さんと店員さん(どちらも女性)に対して、着ていたブラチスラヴァ限定ツアーTシャツについて一人で少々熱く語ってしまいました。後ろを向いてバックプリントまでお見せしながらクドクドと。。。失礼しました。

 

 

 

image

バックプリント再登場。

 

 

ちなみにそのバックプリントに刻まれた単語のうち、どれがバンド名でどれが会場名でどれが開催都市名でどれが開催国名なのか、お二人ともあまり区別がついていらっしゃらないようでした(笑)。まあ一般の方からすればそれが当たり前です。っていうか「そんなことをいきなり語られても知らんわい。」って話ですな。繰り返しますが大変失礼しました。申し訳ございません。

 

それから自宅に戻りそのファミマで買ったビールを飲んで、風呂に入り、そして屁をこいて寝ました。AC/DCスロバキア遠征、これにて無事完結です!! 

 

 

 

おわり

前回の投稿から1週間ほど経ってしまいました。では続きです。

 

 

会場内を散歩していてもやはり日差しが強くてかなり暑く、上半身裸の人も多く見られました。おそらく僕たち日本人より現地のスロバキア人やその他欧州系の人々の方が一般的には暑さに不慣れでしょうから、この天気は彼らにはまあまあキツイのではないかと思います。しかし苦しそうな様子の人はおらず皆さん笑顔で心底楽しそうでした。

 

 

 

このように裸の人多し。

 

 

しばらくするとBLACK ICE WORLD TOUR時からの顔馴染み、赤い角の売り子ペッツに遭遇。残念ながら前回のウィーンでは会えなかったので、彼とは2015年以来となります。お互い抱き合って再会を喜びしばし談笑。その後「喉が乾いているのでビールを買ってきてほしい。」と10ユーロ札を渡されました。客をパシリに利用する(しかも酒)とは。。。お安い御用ですぜ(笑)。長い行列に並びに行って冷たいビールを買ってきてあげましたよ。

 

それから少しぶらぶらしたところ前座が始まりそうな時間になったので「Golden Circle」へ戻りました。すると一人の男性から声をかけられたのですが、少し談笑したところこんなことを言うのです。

 

 

「キミはドニントンのビデオを観たことがあるだろ?」

 

「もちろん。」

 

「あのオープニング、最初にAC/DCの旗が映るのわかるかい?』

 

「ああ、確かそうだった気がする。」

 

 

 

これですね。「LIVE AT DONINGTON 」より。

 

 

 

「あの旗を掲げているのはこのオレなんだよ。」

 

「ええ〜ー!!まじで!!」

 

「本当さ。」

 

「スゲ〜!!」

 

 

 

てことで記念撮影。ただ、上の画像と比べても。。。本人かどうかはわからん。

 

 

 

しばらくすると前座「プリティー・レックレス」の演奏がスタート。ウィーンの時と同じバンドです。個人的にはさほど興味をそそられるほどではなかったので特に書くことはありません。場内はまあまあの盛り上がりだったと思います。

 

 

 

前座演奏中。

 

 

 

前座の演奏が終わるとあとはAC/DCの登場を待つのみです。ここで僕はあることに気付きました。それは、場内に流れる音楽が前回や前々回のツアーとは異なっていたことです。以前は開場から前座登場までは「70〜90年代のHM/HR色々」、前座が終わりAC/DC登場までが「バディ・ガイ(たまにローリング・ストーンズ)」だったんですが、今回はAC/DC登場前になっても「70〜90年代のHM/HR色々」のままでした。

 

個人的にはAC/DC登場直前に流れるバディ・ガイがまるで「嵐の前の静けさ」のようで好きだったんですけどね。まあ、些細なことですけど(笑)。

 

 

 

AC/DC登場直前のスクリーン。

 

 

 

 

AC/DC登場直前の場内。まるで地平の彼方まで観客が続いているよう。

 

 

 

 

同じく。

 

 

 

しばらくするとオープニング・ムービーがスタート。それが終わるとアンガスが「If You Want Blood (You've Got It) 」のリフを刻み始め、とうとうスロバキア史上初となるAC/DCブラチスラヴァ公演の始まりです!!

 

 

 

オープニング・ムービー中。

 

 

 

「それがその国初となるAC/DCのライブ」という公演は、僕はこれまで2010年にブルガリアとルーマニアで経験していて、今回のスロバキアが3カ国目となります。以前の2カ国の観客はどこか純粋で温かい雰囲気がありましたが、それと比較するとスロバキアの観客はかなりノリが良くあちこちで飛び跳ねながら拳を突き上げる人が何人もいるほどで、全体としてかなりの盛り上がりです。

 

またそれと同時に行儀の良さも併せ持っていてこちらが身の危険を感じるようなことはありません。スロバキアの観客は、例えるならまるで「行儀が良い」ことが特徴の北欧やオーストリアの観客に、「情熱」でおなじみのスペインの観客の「熱さ」を調味料としてふりかけたかのような雰囲気といえるでしょう。。

 

 

 

 

 

 

しかしそのような周りの盛り上がりとは裏腹に、この日の僕は前回のウィーンと比べると比較的冷静にライブを観ていました。ウィーンでは8年ぶりの生AC/DCだったが故に興奮して少々ビールを飲み過ぎてしまって細かいことをよく覚えていない状態だったので、今回は少し落ち着いてじっくり観てみようと思っていたからです。

 

そうすると前回のウィーンでは気付かなかったことや感じなかったことがいくつかありました。

 

まず初めに全体としてライブはやはりとても素晴らしかったです。「爆風を生む」と評された彼らのライブは健在でした。AC/DCはやはりAC/DCです。わざわざ海外まで足を運んでまでAC/DCを観られて本当に良かったと思いましたし、今後もAC/DC海外遠征は可能な限り続けたいです。興奮していようが冷静に観ていようがそれは変わりません。

 

 

 

 

 

 

それを前提として次に、冷静に観たが故に今回感じてしまった点について述べたいと思います。

 

ウィーン公演の投稿の際に、「全盛期からのリズム隊3人が全員入れ替わってしまったことにはさほど違和感がなかった。」という内容のことを書いたのですが、しかし今回ブラチスラヴァでより冷静に彼らの演奏を体感した結果、それについては考えが改まりました。少なからず違和感を覚えたからです。

 

耳ではさほど気にならなくても体全体がその違いに反応していたようで、「なぜかあまり気持ちが良くない。」、「なんか違う気がする。」、そのような微妙な「心地悪さ」を彼らの演奏中ずっと感じていました。

 

その原因は何だろうかと突き詰めて考えると、専門的なことはあまりわからないのですが、おそらく「リズム」、「グルーヴ」、「ノリ」、そのような言葉で表される「何か」が今までとは違うんだろうなと。つまりリズム隊の総入れ替えから生じる変化に僕の体は反応していたのでしょう。

 

 

 

 

 

 

次に、これは非常に書きにくいことではあるのですが、アンガスの衰えを感じてしまいました。といっても肉体的な老いのことではありません。ギター演奏の技術的な劣化です。元々以前のライブでも粗いというか、例えば「Thunderstruck」のリフやギター・ソロでの速弾きなどでは右手と左手のタイミングが合っていないというようなことは多かったと思いますが、今回はそれがさらに悪化しているように感じました。加えてただのリフを刻む際にもリズムが怪しい場面が何度か見られたように思います。

 

もちろん彼のロック・スターとしての存在感は全く色あせてはいません。一瞬で10万人以上の観客を熱狂させるオーラは健在です。そこは強調しておきます。ただ純粋に音楽の技術的な面だけに注目すると上のような印象を持ってしまったのでした。

 

 

 

 

 

 

以上が今回冷静に彼らの演奏を聴いてみて感じた点です。しかしあくまで個人的にそう感じただけですし、たまたまその日に限って僕の耳にはそう聞こえただけなのかもしれません。それにもっと音楽に詳しい方が聴けば、所詮素人の僕の耳なんぞ音楽的に全否定される可能性もあることでしょう。ですから話半分程度に聞き(読み?)流していただければ幸いです。

 

話を変えまして、セットリストや演出は前回のウィーンと同じでした。また個人的には中盤から体力的にキツくなってしまい、Golden Circle内のかなり端っこまで移動して座って体を休めながらライブを楽しみました。以前のAC/DC海外遠征ではそんなことは滅多になかったのですが。。。老いましたな。

 

 

 

 

「SECURITY」スタッフが客に混じってステージにスマホを向けていた(笑)

 

 

 

 

ラスト。

 

 

 

終演直後。

 

 

 

July 21 2024. Bratislava. SLOVAKIA

 

 1. If You Want Blood (You've Got It) 

 2. Back in Black

 3. Demon Fire

 4. Shot Down in Flames
 5. Thunderstruck
 6. Have a Drink on Me

 7.  Hells Bells
 8. Shot In The Dark
 9. Stiff Upper Lip
10. Shoot to Thrill
11. Sin City
12. Rock n Roll Train

13. Dirty Deeds Done Dirt Cheap

14. High Voltage

15. Riff Raff

16. You Shook Me All Night Long
17. Highway to Hell
18. Whole Lotta Rosie
19. Let There Be Rock
Encore
20.T.N.T. 

21. For Those About to Rock (We Salute You)

 

 

 

終演後は前回同様に世界中から集まった熱きAC/DCファンたちと記念撮影。しかし残念ながら撮影者が不明のため肝心の画像はいまだに僕には回ってこず。。。それが終わると本日の会場「OLD VAJNORY AIRPORT」とお別れし、徒歩で会場最寄り駅の「Vajnory駅」へ向かいました。

 


 

終演後の場内。

 

 

 

同じく。

 


 

 

駅へ向かう道。かなりの混雑でした。

 

 

 

同じく。

 

 

 

駅が近づくと面白い現象が。近道なのか何なのかわかりませんが、ある地点からスロバキアの皆さんは道路を外れて線路内に侵入し、なんとその上を歩いて駅を目指し始めたんですよ(笑)。さらに面白いのは(写真はありませんが)その線路上に駅員がいて交通誘導・整理を行なっていたという。。。これは駅員公認の線路侵入ということなのでしょうか? 謎です。 ちょっと日本では考えられないですね。

 

 

 

このように、

 

 

 

線路を歩くよ、どこまでも。

 

 

23時半くらいに会場を出て結局駅に到着したのは翌0時15分くらいでした。来た時は20分程度しかかかりませんでしたが、これだけ混雑していればそんなもんでしょう。後は臨時列車に乗れば10分ほどでブラチスラヴァ中央駅に到着できます。

 

しかし実はここからが非常に長くてくたびれました。臨時列車の乗車ホームへは小さな陸橋(到着した時にも渡った)を渡らなければならないのですが、その小さな入り口で人の流れが著しく滞留してしまっていて、それにより多くの乗客がここで長時間の足止めを食らっていたのです。

 

なんせ行列が全然前へ動きません。10分で数十センチしか進まないくらいでした。ただでさえライブ中に体力的にキツくなって端っこへと移動した僕でしたから、ここでの長時間の足止めにより一層体力を奪われたのは言うまでもありません。

 

結局何やかんやで陸橋を渡ることができたのが1時半過ぎです。駅に着いてから1時間以上、会場を出てからは2時間以上が経過していました。2時間なんてライブ本編の長さと変わりまへんがな。。。

 

 

 

陸橋から見た滞留する人の流れの様子。

 

 

 

陸橋を無事に渡りホームへ降り立つと幸いなことにすぐに臨時列車に乗ることができ、それからはこれまでの駅での足止めが嘘のようにわずか10分でブラチスラヴァ中央駅に到着。時計を見ると1時50分でした。

 

駅からは徒歩でホテルへ。途中まではそれなりにAC/DCファンが歩いていましたが、中心街からホテルのある住宅街に入ると雰囲気がガラッと変わり、誰もいない静寂に包まれた深夜の夜道をひたすら歩きました。余談ながら途中に墓地があったのがなんとも。。。

 

 

 

ブラチスラヴァ中央駅。

 

 

 

 

ホテル近くの道。

 

 

 

そして深夜2時20分くらいに無事ホテルに到着。しかし朝8時にはチェックアウトしなければならないため、慌ててシャワーを浴びて数時間だけベッドで横になることに。こうして長い長い一日がようやく幕を閉じたのでありました。

 
 
 
つづく

では続きです。

 

 

臨時列車は予定通り10分ほどで会場最寄の「Vajnory駅」に到着。小さな古い陸橋を渡りホームの向かい側へ出ると、そこから徒歩で会場へ向かいました。

 

 

 

下車直後。右の陸橋を渡ります。

 

 

 

 

陸橋の上から。

 

 

 

 

しばらくはこの道をまっすぐ。

 

 

 

それにしてもなかなかの暑さです。まだ梅雨明け前だった出発直前の7月中旬の東京よりも暑いとすら感じました。湿気は少ないので汗が大量に吹き出たりはしないのですが、日差しがかなり強くて気温は30℃を超えていました。そんな中を上の写真の道を10分ほど歩くと幹線道路と立体交差する交差点があり、そこから脇の階段を昇ってその幹線道路に入ると、今度はその道路をひたすらまっすぐ進みました。

 

 

 

この幹線道路をまっすぐ。

 

 

 

会場周辺は交通規制がかけられていたようで、幹線道路はご覧の通り歩行者天国状態。しばらく歩き続けてショッピングモールがいくつか並んだような地区にたどり着くと、そのすぐ先がAC/DCブラチスラヴァ公演の会場「OLD AIRPORT VAJNORY」です。駅からは合計15〜20分くらい歩いたでしょうか。

 

 

 

この先が「OLD AIRPORT VAJNORY」

 

 

 

 

到着!! ステージが見えますね。

 

 

 

この会場「OLD AIRPORT VAJNORY」は読んで字の如く昔空港だった場所です。現在は滑走路やターミナルビルなどは跡形もなく一面が芝生の生えた広大な空き地になっており、さすが空港跡地だけあってその広さには圧倒されました。

 

 

 

 

ステージが遠い。。。

 

 

 

 

周りの景色。本当に広い。

 


 

さて、会場に到着した僕がまずやるべきこと、それは前回の投稿で触れたこの会場における決済手段の確認です。チケット販売会社からのメールで唯一言及されていた「NFCtron」以外の決済手段は果たして有効なのでしょうか? もしできない場合、スマホにその専用アプリを用意できていない状態でもその「NFCtron」は利用可能なのでしょうか?幸い到着後すぐに「NFCtron」の窓口があったので早速聞いてみることにしました。

 

結論から言うと、やはり場内での支払いはその「NFCtron」を使う必要がありました。しかしスマホの専用アプリはなくてもよくて、その代わりにリストバンド(QRコード付き)を配布してくれるとのこと。その配布の際に希望の金額をチャージすれば、あとは各店舗でそのリストバンドのQRコードを読み取って貰うだけで支払いは完了するそうです。

 

いやいや、これで一安心です。とりあえず100ユーロ程チャージしてもらいました。ちなみにチャージは現金でもクレカでも可能でしたがクレカにしました。ライブ当日まで抱えていた諸問題、これにて全て無事に解決です。めでたしめでたし。

 

 

 

そのリストバンド。帰国後自宅で撮影。

 

 

 

その後はグッズ・ショップへ。前回のウィーンでは何もツアー・グッズを購入しなかったので、今回は忘れないうちに早めに買っておくことにしました。欲しいものは今ツアーTシャツ、特にもしこのブラチスラヴァ公演限定のものが出ていればそれを、あとはツアー・プログラムです。

 

 

 

結構並んでいた。
 
 
 
行列が長かったのでかなり自分の番が来るまで時間がかかりましたが、その甲斐あり嬉しいことにブラチスラヴァ限定Tシャツが発売されていました。これは良い記念になります。前回はウィーン限定ものが発売されていなかったのでね。それとツアープログラムも加えて無事に希望の二品を購入できました(それらの写真はいずれ上げるつもりです)。
 
これで僕があとやるべきことといえば、入場してビールを飲んでそしてライブを楽しむだけです。ということで次に入場口へ向かったわけですが、その際に受けたボディ・チェックと持ち物検査がかなり入念で、ちょっとここまで厳しいのは過去のAC/DC海外遠征でもあまり記憶にないほどでした。事実、所持品を一つ没収される羽目に。。。。噴霧式の日焼け止めです(笑)。おそらく液体が入ったボトルというのがダメだった模様。まあ、仕方ありません。
 
無事に入場するとまずは自分のチケットの座席種別であるステージ最前エリア「Gorlden Circle」の確認へ。しかし上でも述べたようにとにかく会場全体が広過ぎます。入場口をくぐってもしばらくは飲食やグッズのショップが並ぶエリアが贅沢な広さで設けられており、そこを抜けるとこれまた広大な移動スペース、やっと仮設スタンドが現れそれを抜けるとさらに広大な一般スタンディング・エリア、数分歩いてそれらを全てくぐり抜けたそのさきにやっとわが「Golden Circle」エリアを確認することができたのでした。
 
 
 

飲食・グッズのエリア。真ん中ちょい右、白い帽子が並んだような所が入場口。

 

 

 

 

移動スペースから仮設スタンドの裏へ。

 

 

 

 

一般スタンディングエリアと仮設スタンド。

 

 

 

 

一般スタンディングエリアから見る「 Golden Circle」エリア。

 

 

 

一度「Golden Circle」内に入ってみるとまだ全然混雑していませんでした。まだ時間もたっぷりあったため一旦そこから抜け出してビールを購入。銘柄はどこも「ピルスナー・ウルケル」でした。日本でもたまに見るやつですね。それを片手に会場内をしばらく散歩することにしました。

 

さてさて、スロバキアという国にとって史上初となるAC/DCのコンサート、果たしてどのような盛り上がりを見せてくれるのでしょうか? 期待しかありません。

 

 

 

 

つづく

ちょっと間が空きましたが今回からライブ当日の様子を書いていきます。ほな。

 

 

 

ブラチスラヴァ滞在3日目となる7月21日、待ちに待ったAC/DCの公演日です。しかし僕は、ライブ当日にも関わらず依然として未解決の問題を二つ抱えたままでいました。


その問題とは何かというと、まずはライブ会場での支払いに関してです。チケット販売会社から事前に届いたメールによると会場での飲食やグッズその他諸々の支払いは全てキャッシュレスらしく、もちろんそれだけなら特に不都合はありません。

 

困ったのは具体的な決済手段についてでして、そのメールではクレジットカード等の利用可否については全く触れられておらず、唯一「NFCtron」というおそらく現地のプリペイド型キャッシュレス決済サービスらしきものだけが会場での決済手段として言及されていて、その利用のために専用アプリを入手するよう求められていました。

 

しかしいざそれをスマホに入れようとすると「お住まいの国・地域ではこのアプリは利用できません。」の表示が出てしまい、次に自分のiPhoneの登録国の設定を変えようと試みると今度は「設定変更には利用中のサブスクリプション・サービスをキャンセルする必要があります。」と表示され、いずれにしてもそれ以上先に進むことができずにいたのです。

 

結局ライブ当日になってもその専用アプリを入手できておらず、また前述のようにクレカの利用可否も不明のため、果たして自分がライブ会場で有効な決済手段を確保することができるのかどうかが全くわからない、これが一つ目の問題でした。

 

次に二つ目の問題ですが、AC/DCライブ会場までの臨時列車の切符の購入方法がわからないということです。いや、正確にいうと一切わからないというわけではありません。前日にホテルのフロント・スタッフからもらった資料によると、とりあえず「Ticketportal」というおそらく現地のチケット販売業者のサイトからWEB購入はできるようでした。

 

しかしそれ以外の切符の購入方法については何も触れられていないため、例えば乗車前にその駅で直接購入できるかどうかなどはその資料だけでは全くわかりません。

 

なのでとりあえずその「Ticketportal」のサイトにアクセスしてみたのですが、なんとスロバキア語にしか対応しておらず英語が全く使えませんでした。当然僕はスロバキア語などわかるはずがないので、ならばと「AC/DC」やその他関係ありそうな語句で検索をかけてみても会場までの鉄道切符らしきものは全くヒットすることはなく、結局切符は買えずじまいでした。

 

以上のような問題を抱えて迎えたライブ当日ということで、僕は起床してしばらくはそれらの解決方法を模索し続けました。しかしある時にこのまま部屋で一人悩むよりは実際に駅なり会場なりに到着してそこでスタッフに相談した方が遥かに話は早いだろうとの結論に達し、それからは部屋でだらだらゆっくり過ごした後、昼過ぎになりいい時間になるとついに元気にホテルを出発。徒歩でブラチスラヴァ中央駅へと向かったのでした。

 

 

 

ブラチスラヴァ中央駅。そんなに大きくはない。

 

 

 

駅に着くと切符売り場がいくつもあり、まずはそのうちの一つに並んてみることに。しかし「AC/DCライブ会場へのシャトル列車の切符売り場はここではありません。あっちです。」という内容の貼り紙が目に入ったので、すぐに並ぶのをやめてその「あっち」へ行ってみました。しかしどこにもそのようなAC/DCライブ会場までの切符売り場は見当たりません。

 

仕方がないので周りのAC/DCファンらしき人たちに聞き続けると「外だよ。」とのこと。しかし指差してくれたのは駅舎の外ではなくプラットホームの方向だったのでそちらへ向かいました。余談ながらスロバキアもウィーン同様に「信用乗車方式」のようで、ホームへ入るのに改札はありません。

 

しかしホームに来ても臨時の切符売り場のようなものは見当たらず。。。ここでも再度何人かのAC/DCファンに聞いてみると、どうやら売り場のようなものが設置されているわけではなく、専用のスタッフがいるからそこに行けばいいらしいということが判明。そしてすぐに切符担当のスタッフ2人組を発見し、早速彼らに切符の購入について尋ねたところ意外な回答が。。。

 

彼らはAC/DC臨時列車の切符に関するスタッフではあるものの、ただ単に乗客の切符のチェックを行なっているだけで、彼らが乗客に直接切符を販売しているわけではないとのこと。そして切符を入手するにはこちらが自分自身のスマホで「Ticketportal」のサイトにアクセスしてそこから自力で購入するしかないとのことでした。あのスロバキア語にしか対応していないサイトに再びアクセスしなければならないのです。いやいや、それができれば苦労しないのよ。。。

 

しかし僕がスロバキア語などチンプンカンプンな外国人であることを察してくれたのか、幸いなことにそのスタッフ2人組がつきっきりでとても親切に僕のiPhone操作を補助してくれたおかげで、あのスロバキア語だけのサイトからなんとか無事にAC/DCライブ会場への臨時列車の切符購入に成功!!ちなみに切符はペーパーレスです。するとiPhoneの画面に表示した僕の切符のバーコードをスタッフはすぐに持っていた専用機器でスキャンし、次に手首にリストバンドを巻いてくれました。そして最後に、

 

 

「次の列車は約1時間後の発車です。乗車の際にはそのリストバンドをスタッフに見せてください。」

 

 

と述べると彼らは次の乗客の対応へと移り始めました。いやあ、実に助かりましたよ。僕は丁寧に彼らに感謝の意を述べてその場を去りました。

 

だた、この切符販売のシステムってなんかおかしい気がしますな。まあ買えたのでいいですけど。。。ともあれ未解決問題二つのうちの一つは無事解決です。

 

 

 

実際の切符。WEBサイトとは違いなぜか英語が併記されているという。。。(笑)
 
 
 
 

でそのリストバンド。

 

 

 

それから列車到着まではまだかなり時間があったので再び駅舎に戻ると、さっきより人が増えていてAC/DCファンでごったがえしていました。僕はその状況がとても嬉しくて楽しくて、思わずその場でロージー人形をふくらまし、そして日の丸鉢巻に赤い角という通常はライブ会場に到着してから身に着けることにしているそれらの格好を、このブラチスラヴァ中央駅で早くも装着してしまいました。

 

 

 

右の上から2つ目の表示がAC/DC臨時列車。

 

 

 

 

 

 

 

すると他の国と同様にやはり色々な人から声をかけられたりロージー人形との写真を何度も頼まれたりしました。何度かそれらに対応していたところ、ある一人の老人男性に声をかけられました。顔はしわくちゃで歯は殆ど抜け落ち僅か数本しか残っておらず、まるで「偉くなくても正しく生きる」のエンペラー吉田とオウム事件の横山弁護士を足して2で割ったような風貌のオジイちゃんです。

 

 

「お主はどこから来たのじゃ?」

 

「日本からです。」

 

「な、なぬ!!??に、日本じゃと???」

 

「はいそうです。」

 

「それは大儀であった。まあまあこれでも飲みたまえ。(と彼が飲んでいた缶ビールを差し出す)」

 

「え、ありがとうございます。(と一口)」

 

「もっとじゃ。全部飲むがよい。」

 

「え!?いいんですか??」

 

「もちろんじゃとも。」

 

(とここで連れの人が老人の飲みかけのものに代えて未開封の缶ビールをくださる)

 

「ありがとうございます。いただきます。ところであなた方はスロバキアの人たちなのですか?」

 

「そうじゃとも。」

 

「AC/DCがスロバキアに来るのって確か今回が初めてですよね?」

 

「そうなのじゃよ。スロバキアにとって今日は特別な日じゃよ。」

 

「ですよね。」

 

「ところでお主は『ハウ・イアーズ』なのじゃ?」

 

「ハウ・イアーズ??『ハウ・オールド』ってことですか?」

 

「そんな英語など知らん。お主は『ハウ・イアーズ』なのじゃ?」

 

「私の『エイジ』を聞いているのですか?」

 

「それも知らん。『ハウ・イアーズ』・アー・ユー??」

 

「(たぶんオレの年齢を聞いているってことでええやろ。)私は52歳ですよ。」

 

「な、な、な、なんじゃと???ご、ご、ご、52歳じゃと???(目を丸くして大変驚いた様子)」

 

「ええ、そうですよ。どうかしましたか?」

 

「わしは、、、、51歳じゃよ。。。お主より歳下じゃったとはのう。はっはっはっはっ!!」

 

「えっ? えっ?  ええっっ!!??(あんた、老けすぎや。どう見ても70は超えてるやろ。。。)」

 

「ではそろそろわしらは行く。たっしゃでな。」

 

「はいわかりました。ライブ楽しみましょうね。バイ!!』

 

 

 

連れの人がくれた未開封の新しいビール。ごちそうさまでした。

 


 

その後はかつての世界ツアーで何度も会ったドイツ人のグループと遭遇したり、小学生くらいの姉妹っぽい女の子2人組の物乞いから声をかけられたりしているうちに、ついにAC/DCライブ会場行きの臨時列車が到着。各車両のドアごとにスタッフが待機し、僕も含めリストバンド装着の確認が済んだ乗客から順次乗車していきました。

 

その一方で切符を未購入、または購入済みながらもリストバンド未装着の乗客もまあまあいたようです。当然そのような乗客は皆その場で一人一人がスマホで切符を購入したり、スタッフによる切符のスキャンとリストバンド配布という手順を踏んでから乗車するわけで、当然そのぶんだけ余計に時間を浪費していました。う〜ん、やはりこの切符販売のシステムってなんかおかしいような気が。。。

 

 

 

乗車直前。

 

 

 

 

運よく座ることができました。

 

 

 

その後ホームにいたAC/DCファンたちが全員乗車してしばらくすると、僕たちを乗せた臨時列車はAC/DCブラチスラヴァ公演の会場「OLD AIRPORT VAJNORY」の最寄駅である「Vajnory駅」へ向け、無事定刻通りに発車しました。所要時間は結構短くて約10分の予定です。

 

さてさて、残るもう一つの問題であるライブ会場での決済手段については一体どうなることやら。。。

 

 

 

 

つづく

では続きです。

 

 

ブラチスラヴァ滞在2日目となる7月20日、一夜過ごした安宿を出た僕はまず中心街からやや外れたところにある次のホテルまで徒歩で向かいました。チェックインにはまだ少し時間があったので、とりあえずそこで荷物だけを預かってもらい、その後再び中心街に戻って市内を軽く散策する予定でした。

 

フロントでは若い女性スタッフが笑顔で応対してくれました。

 

 

「予約はされていますか?」

 

「はい、2泊の予定で。(とパスポートを提示。)」

 

「ありがとうございます。はい確認しました。ただチェックインまではまだ少し時間があるのですが。。。」

 

「ええ、なので荷物だけ預けさせてもらいますか。中心街に行ってますので。」

 

「わかりました。ではこちらへ。。。(と荷物を預ける。) ところで明日のAC/DCのコンサートに行かれるのですね。」

 

「はいもちろん。そのために日本から来ましたよ。」

 

「それは凄い。ではこちらをお読みください。会場へのアクセス方法です。」

 

「おお、ありがとうございます。」

 

「それとブラチスラヴァの観光地図もどうぞ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「では後ほどお待ちしています。」

 

「ありがとうございます。では後ほど。」

 

 

 

 

 

 

なんと翌日のAC/DCのコンサート目的の宿泊客へ配布するためにわざわざホテル側がこのように資料を準備していてくれていたのです。これには驚きましたね。過去のAC/DC海外遠征でもホテル側のこのような対応はちょっと記憶にありません。

 

無事に荷物を預けた僕は再び中心街へ向かいました。まず向かったのはコンサート前日と当日に街中に臨時設営されたAC/DCのグッズショップ(POP UP TRAILER)です。前回のウィーンではツアー・グッズを全く購入しなかったので今回こそはと考えていましたから。コンサート当日だと荷物が増えるので可能ならば前日のうちに購入しておきたいですからね。

 

 

 

臨時グッズショップ設営のお知らせ。AC/DC公式Xより。

 

 

 

しかし実際行ってみるとTシャツやその他扱っている商品は豊富だったものの、今POWER UP TOUR のグッズはそこにはありませんでした。ツアー・グッズ以外の商品は特に欲しくなかったので結局なにも買わずにグッズショップをあとにして、その後は中心街を散策することにしました。

 

ブラチスラヴァはスロバキアの首都ではあるものの、人口は約40数万人と日本でいうところの地方の県庁所在地程度の規模しかありません。当然中心街はさほど大きくはなく徒歩だけで一通り回ることができます。またガイドブックの「地球の歩き方」を閲覧しても観光名所的な場所はわずかしか掲載されておらず、見るべきものはさほど多くはなさそうでした。

 

とはいえ僕は元々観光名所にはあまり関心がなく街の雰囲気やそこを行き交う人々により興味があるので、観光名所の多い少ないは大した問題ではありません。ホテルでもらった地図を片手に適当にぶらぶらと散歩しました。以下はその時の写真です。

 


 

 

カプチン教会。

 

 

 

 

スロバキア国立劇場。

 

 

 

 

聖マルティン大聖堂。

 

 

 

 

トリニティ教会。

 

 

 

 

グラサルコビッチ伯爵宮殿。大統領官邸らしい。

 

 

 

一通り中心街を歩いてみて抱いた感想は、ブラチスラヴァはウィーンと同様に町全体が落ち着いていて人々も穏やかで行儀がよく治安が良さそうだというこです。一方でAC/DCやその他のロックTシャツを着た人とすれ違う際には「ヘーイ!!AC/DC!!トゥモロー!!」などとハイタッチを求められることも何度かあり、ウィーンでは味わえなかったAC/DC熱もまた感じることができました。

 

余談ながら帰国後知った話として、ブラチスラヴァは一説には「欧州で最も退屈な首都」とも呼ばれているらしいのですが、個人的には特に退屈などはしなかったです(笑)。

 

中心街散策の最後には翌日のコンサート会場への出発地候補である「ブラチススラヴァ中央駅」の場所を確認しに行き、そこからホテルへと戻りました。出発地「候補」と書いたのは理由がありまして、今回のAC/DCブラチスラヴァ公演の会場「OLD AIRPORT VAJNORY」へは、主に鉄道、路面電車、公共バス、自家用車等でアクセス可能らしいのですが、僕はこの前日まで鉄道にするか路面電車にするか決めかねていたからです。

 

ホテルからは路面電車の停留所が比較的近いものの会場へは何度か乗り換えが必要らしく、しかも所要時間が不明でした。ならば鉄道の方が早く会場に着くはずなのでそちらの方が良いのですが、反面ホテルと鉄道駅はかなり離れていて徒歩移動が可能かどうかがわからなかったのです。

 

なのでコンサート前日に一度鉄道駅からホテルまで歩いてみようと思ったわけです。結果は約20分ほどでホテルに到着。これなら特に問題ありません。会場へは鉄道で行くことに決定です。

 

 

 

 

ホテルへ帰る途中でLGBTのパレードに遭遇。。。

 

 

 

ホテルに戻ると無事にチェックイン。部屋の鍵の開け方があまり日本にはないタイプのもので苦戦しましたが、スタッフに親切に教えてもらい無事解決。その後はゆっくりと部屋で過ごしました。

 

 

 

 

前日の宿より格段に良い部屋です。

 

 

 

 

バルコニーもありました。なのでそこで乾杯。

 

 

 

 

もういっちょ。

 

 

 

上の写真でもわかりますが、このホテルの周りは緑豊かで閑静な住宅街でとてもゆったりと時間が流れていました。そんな中バルコニーで涼しい風を浴び小鳥の鳴き声を聞きながら飲むビールは最高の一言。前日のあの壁が薄い安宿とは正反対の優雅なひとときを満喫です。こうしてブラチスラヴァ2日目の夜は更けていくのでありました。

 

 

 

 

つづく